Perfume、毎年3月にアメリカ テキサス州オースティンでミュージック、フィルム、インタラクティブの三本柱で行われるイベント「SXSW 2015」出演決定!出演日等の詳細は決まり次第お知らせします!http://t.co/qt6PcIjKNV #prfm #perfume_um
— Perfume_Staff (@Perfume_Staff) 2015, 1月 24
「第50回 Perfume、SXSW 2015に出演決定!!」のエントリーの続報です。
その後、2月中旬にはPerfumeが出演する日時と会場が発表されました!
が……
SXSW2015 Perfume出演日時・会場
3月17日(火)25:00 Highland Lounge http://highlandlounge.com/
おお、なかなかキレイで新しそうな会場じゃないですか。
キャパシティ:650
えっ……650?
しかも、ゲイ・ナイトクラブ!!!
ホームページを観る限り、ゲイ専門ではなくLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)、つまり性的マイノリティーの方々が集まるハコのようです。
〈そうじゃない人〉問題
Perfumeのライヴに行かれたことのある方はご存知でしょう。「P.T.Aのコーナー」で、あ~ちゃんが客席に〈男子ーー! 女子ーーー!! そうじゃない人ーーーー!!!〉と呼びかけます。
ただ、〈そうじゃない人〉は〈男性でも女性でもない〉というよりは、そのどちらとも決め切れない(身体と心の性が異なる)、つまりトランスジェンダーの方々ですね。なのでLGBT全般を考えると、一律に〈そうじゃない人〉と括ってしまうのはちょっと乱暴な気もしますが……
世間は圧倒的にストレート(多数派である異性愛者、ヘテロセクシュアル)が多いですし、日本ではカミングアウトしているミュージシャンが極めて少ないですが、20人に1人はLGBTだという説もあります。
Perfumeがいまやっているエレクトロやハウスの音楽的なルーツを辿っていくと、その過程にゲイ・ディスコやゲイ・クラブが歴然と存在していますので、PerfumeがLGBTのクラブでライヴをやること自体は、そんなに違和感ありません。
まあ、SXSWのページでこれだけ大きく扱ってたのに、キャパ650なのか!とは思いましたけどね。
Live Streaming
そのSXSWには行く気満々だったのですが、結局仕事で泣く泣く不参加の私に、朗報が!
Perfumeの「SXSW 2015」ライブ生中継が急遽決定!SXSW Asia Repが、SXSWでのPerfumeのパフォーマンスの一部を、YouTubeチャンネルにてライブストリーミング!日本時間3月18日(水)15時頃〜、ライブ生中継にご期待ください! #prfm
— Perfume_Staff (@Perfume_Staff) 2015, 3月 16
おおお! さすがはITの祭典、SXSW!!!
Perfumeは現在「SXSW 2015」に出演するため、アメリカはオースティンにおります!!#prfm
— Perfume_Staff (@Perfume_Staff) 2015, 3月 18
この後15:00頃~Perfume「SXSW 2015」のライブを生配信!SXSWでのパフォーマンスから、「STORY(SXSW-MIX)」をSXSW Asia Repが配信いたします!1曲のみとなりますがチームPerfumeの挑戦にご期待ください!#prfm
— Perfume_Staff (@Perfume_Staff) 2015, 3月 18
って1曲ですかい!!!!
皆様中継お見逃しなく🙏ぼちぼちイベントスタートです。 @ 6th Street, Austin, TX https://t.co/j0eSGqAnKn
— daitomanabe (@daitomanabe) 2015, 3月 18
STORY(SXSW-MIX)
ストリーミングの時間に重要な会議があったため、リアルタイムでは観られませんでしたが、追ってネット上にいくつか残っていた録画映像を観ました。
(追記:Perfumeの公式YouTubeチャンネルで再アップされました!期間限定です)
チームPerfume無事に日本に帰って参りました!そんな中、「SXSW 2015」から生中継されたPerfumeの未発表楽曲「STORY」を、好評につき1ヶ月限定でPerfumeオフィシャルチャンネルにて公開中!必見です!https://t.co/iAwMSfg5x7 #prfm
— Perfume_Staff (@Perfume_Staff) 2015, 3月 20
えー正直言いまして、
何が起きているのかよくわからなかったのですが、とにかくいままでに観たことのない映像、初めて観る演出。
いつも新しくておもしろいことを実現させようとするRhizomatiksとPerfumeのチーム力が、真価を発揮したことは間違いないでしょう。
なぜ私はこの場所にいなかったのか……!!!!(※仕事)
カメラアングルのシームレスな変化や、CGと実写のミックスなど、どうやっているのか皆目見当もつきませんが、〈テクノロジーの祭典〉としてのSXSWに、これ以上ふさわしいパフォーマンスもそうそうないはず。
(追記:カメラアングルの繋ぎについて、この映像がプロトタイプなのでは、という指摘を見かけました。確かにこれっぽい!)
650というキャパがもったいない限りですが、これは〈小さな会場ならではの見せ方を考えた〉という、World Tour 2ndでのリアルタイム・トラッキング&プロジェクション・マッピングの方向性を、さらにアップデートしたものと捉えてもいいはず。この演出、5000人規模の会場じゃ伝わり切らなかったかもしれません。
Perfumeがせっかく〈ITの祭典〉でもあるSXSWに出るのだから、ただライヴをやるだけじゃないだろう、
真鍋さんも気合入りまくりだろう!と思ってはいましたが、まさかこれほどのものを見せてもらえるとは! いやー素晴らしいです。
Perfumeの3人 そして天才な上に最後まで諦めずに粘り強くステージを作り上げて下さったスタッフの皆さんに心から拍手を‼︎ #prfm #sxsw https://t.co/SAEB1kl88F
— MIKIKO先生 (@mikiko_san) 2015, 3月 18
SET LIST
1. STORY(SXSW-MIX)
2. Spending all my time
3. ポリリズム
4. スパイス
5. Magic of Love
P.T.Aのコーナー
6. FAKE IT
7. エレクトロ・ワールド
8. チョコレイト・ディスコ
9. Spring of Life
STORY Goes On
「STORY」のサウンドについても触れておきます。
音色自体は〈EDM以降〉の、いわゆるビッグルーム・ハウス的なシンセがメインですが、無機質かつ抽象的なイントロからカウントダウン(もちろん日本語の!)を経て、大サビで3人の歌が入ってきます。そして短いブレイクで終わる。つまり起承転結が明確です。
この構造は「Enter the Sphere」とよく似ていますが、エレクトロ色が強かった「Enter~」と比べ、「STORY」ではEDM以降、つまり世界的なトレンドをより意識した(そしてその中での独自性を追求しようとした)作りになっていて、ヤスタカまだまだ頼もしいな!という感じです。
Perfume represents...
http://sxsw.com/sxsw-2015-full-artist-list
これは今回のSXSW出演者の全リストです。膨大な名前が載っているなか、我らがPerfumeの名前も当然あります。
Perfume(Hiroshima JAPAN)。
〈Tokyo〉ではなく、あくまでも〈Hiroshima〉のグループだ、と。
いまアメリカで〈ヒロシマ〉という言葉がどう響くかはわかりませんが、さておきPerfumeが広島を代表して、世界的な音楽と映画とITの祭典であるSXSWで、
ずば抜けて新しくおもしろいことをやってのけたなら、
そしてここからまた何かが始まるなら、こんなに痛快なことってないと思います。
いやーPerfumeファン続けてて、よかったよ!!
追記:今回のエントリに貼ったPerfumeのライヴ写真は、The Huffington PostのPerfumeSXSW出演記事内のフォト・ギャラリーからお借りしました。フォト・ギャラリーには素晴らしいカットがたくさんあるなか、何でこれを選んだ?というものも入っているのが、日本でのライヴ写真と違ってて楽しいですね。