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Perfumeに特化した音楽ブログ/音楽に特化したPerfumeブログ

第53回 Perfume at SXSW!!!

 「第50回 Perfume、SXSW 2015に出演決定!!」のエントリーの続報です。

その後、2月中旬にはPerfumeが出演する日時と会場が発表されました!

が……

 

SXSW2015 Perfume出演日時・会場

3月17日(火)25:00 Highland Lounge

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おお、なかなかキレイで新しそうな会場じゃないですか。

 

キャパシティ:650

 

 

えっ……650?

 

 

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しかも、ゲイ・ナイトクラブ!!!

ホームページを観る限り、ゲイ専門ではなくLGBTレズビアン、ゲイ、バイセクシュアルトランスジェンダー)、つまり性的マイノリティーの方々が集まるハコのようです。

〈そうじゃない人〉問題

Perfumeのライヴに行かれたことのある方はご存知でしょう。「P.T.Aのコーナー」で、あ~ちゃんが客席に〈男子ーー! 女子ーーー!! そうじゃない人ーーーー!!!と呼びかけます。

ただ、〈そうじゃない人〉は〈男性でも女性でもない〉というよりは、そのどちらとも決め切れない(身体と心の性が異なる)、つまりトランスジェンダーの方々ですね。なのでLGBT全般を考えると、一律に〈そうじゃない人〉と括ってしまうのはちょっと乱暴な気もしますが……

 

世間は圧倒的にストレート(多数派である異性愛者、ヘテロセクシュアル)が多いですし、日本ではカミングアウトしているミュージシャンが極めて少ないですが、20人に1人はLGBTだという説もあります。

Perfumeがいまやっているエレクトロやハウスの音楽的なルーツを辿っていくと、その過程にゲイ・ディスコやゲイ・クラブが歴然と存在していますので、PerfumeLGBTのクラブでライヴをやること自体は、そんなに違和感ありません。

まあ、SXSWのページでこれだけ大きく扱ってたのに、キャパ650なのか!とは思いましたけどね。

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Live Streaming

そのSXSWには行く気満々だったのですが、結局仕事で泣く泣く不参加の私に、朗報が!

おおお! さすがはITの祭典、SXSW!!!

 って1曲ですかい!!!!

 

 

STORY(SXSW-MIX)

ストリーミングの時間に重要な会議があったため、リアルタイムでは観られませんでしたが、追ってネット上にいくつか残っていた録画映像を観ました。

 (追記:Perfume公式YouTubeチャンネルで再アップされました!期間限定です)

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えー正直言いまして、

何が起きているのかよくわからなかったのですが、とにかくいままでに観たことのない映像、初めて観る演出。

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いつも新しくておもしろいことを実現させようとするRhizomatiksPerfumeチーム力が、真価を発揮したことは間違いないでしょう。

なぜ私はこの場所にいなかったのか……!!!!(※仕事)

 

カメラアングルのシームレスな変化や、CGと実写のミックスなど、どうやっているのか皆目見当もつきませんが、〈テクノロジーの祭典〉としてのSXSWに、これ以上ふさわしいパフォーマンスもそうそうないはず。

(追記:カメラアングルの繋ぎについて、この映像がプロトタイプなのでは、という指摘を見かけました。確かにこれっぽい!)

www.youtube.com

650というキャパがもったいない限りですが、これは〈小さな会場ならではの見せ方を考えた〉という、World Tour 2ndでのリアルタイム・トラッキング&プロジェクション・マッピングの方向性を、さらにアップデートしたものと捉えてもいいはず。この演出、5000人規模の会場じゃ伝わり切らなかったかもしれません。

 

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Perfumeがせっかく〈ITの祭典〉でもあるSXSWに出るのだから、ただライヴをやるだけじゃないだろう、

真鍋さんも気合入りまくりだろう!と思ってはいましたが、まさかこれほどのものを見せてもらえるとは! いやー素晴らしいです。

SET LIST

1. STORY(SXSW-MIX)

2. Spending all my time

3. ポリリズム

4. スパイス

5. Magic of Love

P.T.Aのコーナー

6. FAKE IT

7. エレクトロ・ワールド

8. チョコレイト・ディスコ

9. Spring of Life

STORY Goes On

「STORY」のサウンドについても触れておきます。

音色自体は〈EDM以降〉の、いわゆるビッグルーム・ハウス的なシンセがメインですが、無機質かつ抽象的なイントロからカウントダウン(もちろん日本語の!)を経て、大サビで3人の歌が入ってきます。そして短いブレイクで終わる。つまり起承転結が明確です。

この構造は「Enter the Sphere」とよく似ていますが、エレクトロ色が強かった「Enter~」と比べ、「STORY」ではEDM以降、つまり世界的なトレンドをより意識した(そしてその中での独自性を追求しようとした)作りになっていて、ヤスタカまだまだ頼もしいな!という感じです。

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Perfume represents...

http://sxsw.com/sxsw-2015-full-artist-list

これは今回のSXSW出演者の全リストです。膨大な名前が載っているなか、我らがPerfumeの名前も当然あります。

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Perfume(Hiroshima JAPAN)

 

〈Tokyo〉ではなく、あくまでも〈Hiroshima〉のグループだ、と。

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いまアメリカでヒロシマ〉という言葉がどう響くかはわかりませんが、さておきPerfumeが広島を代表して、世界的な音楽と映画とITの祭典であるSXSWで、

ずば抜けて新しくおもしろいことをやってのけたなら、

そしてここからまた何かが始まるなら、こんなに痛快なことってないと思います。

 

いやーPerfumeファン続けてて、よかったよ!!

 

追記:今回のエントリに貼ったPerfumeのライヴ写真は、The Huffington PostのPerfumeSXSW出演記事内のフォト・ギャラリーからお借りしました。フォト・ギャラリーには素晴らしいカットがたくさんあるなか、何でこれを選んだ?というものも入っているのが、日本でのライヴ写真と違ってて楽しいですね。