第41回 Perfume FES!! 2014 Perfume/ライムスター その1
「Perfume FES!!」2014年4月7日。石川・本多の森ホール(収容人数:1,707)にて、ついに! ついにライムスター×Perfumeの共演が実現しました!!!
(よりによってこの写真を拝借)
前回まで〈ライムスターの宇多丸さんがいかにPerfumeを応援してきたか〉のエントリを書きましたが、この両者の共演をレポートしないでどうする!!と(勝手に)意気込んで駆けつけました。が、私も冷静には観られず、いつも以上に時系列バラバラ&大体のニュアンスです。ご容赦下さい。
2014.04.07 RHYMESTER SET LIST
00. After The Last -Intro
01. ONCE AGAIN
02. 付和RIDE ON
MC
03. ライムスターイズインザハウス
MC
04. ちょうどいい
05. POP LIFE(「マカロニ」マッシュアップ Ver.)
06. キング・オブ・ステージPARTⅡ~B-BOYイズム(Short Ver.)
07. ザ・グレート・アマチュアリズム(Short Ver.)
08. K.U.F.U.(Short Ver.)
MC
09. The Choice Is Yours
MC
10. 余計なお世話だバカヤロウ
会場が暗転すると、まずDJ JINがDJブースにスタンバイ。スタッフ氏がJINさんの手元を照らし、いろいろ確認しているようですが、その間も大きな手拍子が鳴り止みません。そして出囃子の「After The Last」が高らかに鳴り響く! JINさんの煽りを受けてステージに宇多丸さん、Mummy-Dさん登場! 宇多丸さんはさっそく客席を挑発します。
「2014年、4月7日! 今日この日の意味をわかってる人、どんだけいる!?」 観客は大きな歓声で答えますが、宇多さんは「今日の意味をわかってる人は、どんだけいるんだよ!!!」とさらに煽る。
「今日は、俺たちもPerfumeも初心に帰る日。初心に帰って、もう一度始める日。そうつまり、『ONCE AGAIN』!!!」
シンセブラスの勇壮なイントロと共に、人差し指を突き立てるライムスターの3人。うおおカッコいい! 〈ONCE AGAIN!〉のコール&レスポンスで熱を高めて、そのままフューチャー・サンバな「付和RIDE ON」で畳み掛ける。この構成、ライムスターが他流試合のイベント出演時の必殺パターンです。
◆MC1
宇多さん「今日はいつもより、エモーション5割増しです。俺たちがここにいる〈文脈〉をわかってる人もたくさんいるみたいだけど、この〈文脈〉については、後でたっぷりと話します」
Dさん「石川、ひさしぶりー!東京から来てくれた人もたくさんいるってね。さっきステージ裏で、Perfumeに〈君たちのお客さんって、優しいよね? 優しいんだよね?〉って何度も確認してた。それでいざここに立ってみたら……楽しくて、騒ぎたくて仕方ないって顔ばっかりじゃん! みんな最高!!」
そして恒例の自己紹介アカペララップ。宇多丸こと佐々木士郎さん、〈武士の士と書く……〉の途中で派手に失敗し「うぁああぁあ!!」と悲鳴。Dさん「こんな宇多丸、初めて見たよー!!」と大ウケ。宇多丸さん、相当気負ってるなぁ。
そしてこれまた他流試合では恒例の、宇多丸さんによるヒップホップ・ライヴの解説が始まります(これが後で、非常に大きな意味を持ってきます)。
◆Deejay Deejay
「いまはJ-PopでDJがいるグループも多いけど、じっさいDJが何をしているか、よくわからない人も多いと思う。2台のターンテーブルで同じレコードを掛けて、そのなかでもカッコいい部分だけを交互に、繰り返し掛ける。それをずっと繰り返すことで曲が続いて、それこそスクラッチしたりもする。これが俺たちにとってのバンド、俺たちにとっての演奏。OK、それじゃDJ JIN!」JINさんが2枚のレコードをスピンさせる! 「ライムスターイズインザハウス」!
レコードのブレイク(分解された一部分)を繋げてビートを組み立てる、つまりブレイクビーツ(しかもイナたい奴)に乗せて、ヒップホップ讃歌を繰り広げる宇多さんDさん(なお宇多丸さんは、途中の〈しごきな! しごきな!〉における大変卑猥な動きに対して「やる前に合図するので、会場にいるお子さんの目を塞いで下さい」と注意を呼び掛けていました)。ここでJINさんがJohnny Pate「Shaft In Africa」のブレイク(大ネタ)を使うのも恒例です。
DJの仕組み以外にも、「〈さ・け・べー!〉と言われたらどうするか」「コール&レスポンスのコツ」「そもそもなぜコール&レスポンスするのか」など、本当に基礎的なところまで丁寧に解説。ヒップホップ・ライヴの特徴を観客が把握したところで、さあ始まりますよ。
……しかし、あまりにも長かったので、ここでは泣く泣く箇条書きにします。
・俺は会場でいちばん……とは言わないが、トップクラスの古いファン。〈亀戸(サンストリート)〉には行かなかった、それくらい(注:2003~2004年頃)
・2003年にイベント〈GIRL POP FACTORY〉のテレビ放送を観ていて、そこで初めてPerfumeを知る。「スウィートドーナッツ」を歌っていて、他のグループと比べても断トツで良かった。すぐにCDを買いに行って、そこから「モノクロームエフェクト」「ビタミンドロップ」とどんどん良くなって、最高だ!と思ってライヴ(O-WESTかCrest)に行ったら、本人たちも最高じゃん! 特にあ~ちゃんのMC、あれありえないから。普段あんまりアイドルのライヴ行ったりしないんだけど……
・私は……名前を出すのも憚られる『BUBKA』という雑誌で14年、アイドルソングの連載をやっていて……14年だよ!! そこでもずっとPerfumeを応援していた
・いまではドームでもライヴできるPerfumeだけど、やっぱり苦しい時期もあって、そのころは掟ポルシェさんやミッツィー申し訳さん……いまはミッシェル・ソーリーか、ホントめんどくさい人なんですけど、そういう人たちといっしょにイベントやったり、ラジオに出てもらったりしてました
・「ポリリズム」あたりからグッと人気が出てきて、すごくうれしかったんだけど、掟さんと相談して「そろそろ俺たちは、静かに引いて行こう」と決めました。やっぱり世間一般では木村カエラが……という感じだったし、あまり俺たちが応援してもね、菌が移る!みたいな。「俺たち、もう別れよう」ってPerfumeにも言ったし
・俺にとってPerfumeは『笠地蔵』みたいなもの。おや、こんなところに可愛らしいお地蔵さんが3つ、雨に打たれて……そうだ、この傘をかけてあげよう。(家に帰って)〈あんた、売り物の傘どうしたんだい?〉ああ、可愛らしいお地蔵さんに掛けてあげてね。
……数年後、「Perfume FES!!、出ませんか?」みたいなね!
Dさんがその熱量に突っ込んだところ、宇多丸さんがDさんに「いやいやあなただって、Perfumeにやられてるらしいじゃないですか?」
Dさん「はい!」
宇多丸「いつから?」
D「……『LEVEL3』から」
宇多丸「最新作じゃねえか」
D「いや、俺が普通にお金を払って和モノ買うことなんてめったにないから! あれは凄いよ、カッコいい。でも、俺もファンだよ? ファンに新参も古参もないよ?」
宇多丸「そうだー! ファンに新参も古参もない! ……いやぁ、それはやっぱあると思うなぁ俺」宇多さん本音出ちゃった
※その他にも散々Perfumeとの関係を語る宇多さんでしたが、すみません、長すぎて覚えていません(思い出したら加筆します)。でも、最後はこの一言でした。
・まぁ、そんなわけで……(ぶしつけにお辞儀しながら)ファンでーす。
・今回の対バンツアー、いろんな人が出てるよね。でも、そういう〈文脈〉がある俺たちも出るっていうのが……「ちょうどいい」!
そして「ちょうどいい」(曲名)をまったりと披露する3人。私が人生で観たライヴの中で、もっとも長い(=ちょうどよくない)前フリですが、もちろん、オッケー!!! (なぜなら、私をはじめ多くのファンは、宇多丸さんにこれ以上ないくらい感情移入しているから)
◆POP LIFE
宇多丸さんの情熱&ヴォリューム過多なMCの熱をさますような、メロウな「ちょうどいい」が終わると、「今日この日が、皆さんの人生で忘れられない特別な一日になりますように。『POP LIFE』!!」
おお、またレイドバック路線かー意外だな、と思ったらイントロの途中で宇多丸さんが「PUUULLUUUUUUUUUUUPP!!!」(音にすると〈プーラー!!〉)と叫び、JINさんがレコードをスクラッチさせて(?)音を止めます。しかしDさんはそのまま〈下町の方で/たけのこのように/のびてく白い電波塔は〉とアカペラでふらついたラップ。
宇多丸さん「せっかくだから……〈Perfume FES!! ヴァージョン〉で行きませんか? ……DJ JIN!!!」
そしてJINさんがプレイするのは、
Perfume「マカロニ」のイントロ!!!
それをCD2枚使いで、交互に繋いでいきます。ずっと続く「マカロニ」の前奏。宇多丸さん「どうですか! このビート、完全にヒップホップでしょ!! でもこんなのね、朝飯前なんですよ!!! 朝飯前なんだけど、これでやっていいですか!? これでやってもいいですか!!?」おおおお!!! 必ず何か仕込んで来ると思ったけど、こう来るか!!! さっきも書きましたけど、〈ブレイク〉を繋げた〈ビーツ〉に乗せるこのやり方、これはライムスターだからできることだし、ライムスターだからやるべきこと、なのかもしれません。
◆このEvery dayこそ素晴らしい/俺たちの弾ける人生
「マカロニ」に乗せて「POP LIFE」をラップする宇多さんDさん。ゆったりしたビートに、泰然自若としたリリックが似合います。コール&レスポンスのパートに入ると、「マカロニ」のトラックもブリッジ(〈♪最後の時が/いつか来るならば〉のトコ)に移ったりと、かなり緻密に構成されています。
歌い終わった後、「まぁこんなの朝飯前なんですけどね!! こういう仕込みがいくつかあります……2つあります」と放言し、Dさんに「なんでバラすんだよ~」と突っ込まれる宇多丸さんでした。
長くてすみません、つづきます!