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Perfumeに特化した音楽ブログ。深掘りはしても深読みはしません

第2回「考えるヒット」から考える

週刊文春で連載中の、近田春夫さんの音楽評論「考えるヒット」。5月3日・10日号の第750回では、Perfume「Spring of Life」が取り上げられています!今回は近田さんの記事から、いまのPerfumeの立ち位置や評価について考えました。

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◆近田さんとPerfume
近田さんって誰?という方はWikiなどをご覧いただくとして、近田さんはかねてよりPerfume(と中田ヤスタカ)を高く評価されており、例えば「不自然なガールナチュラルに恋して」の時は〈Perfume3人のスタンスは昔ながらのアイドル的信条を守っている一方で、音響的には我が国屈指の新しさを誇っている〉と書かれています。

◆さて今回の記事では?
〈ダンス・ミュージックとしてちゃんとしたトラックと、アイドル性を両立維持させるのに成功したのはPerfume中田ヤスタカ)のサウンドだけ。間違いない〉と断定し(ここまで言い切れる御仁がどれだけいるでしょうか)、その理由として〈自身に課してきた音楽的敷居の高さが他と桁違い〉であること、そしてそれは〈とても挑戦的なスタンスだと思う〉と論じておられます。


ここでいう〈ちゃんとしたトラック〉というのは、ダンス・ミュージックならではのビート感やグルーヴなどがしっかりとあって、フレッシュで、それでいてダンス・ミュージック特有の匿名性を排除しない(=ダンス・ミュージックとしての正統性がある)ことを指しています。そして、そのサウンドとアイドル性(記名性)を両立させることが、いかに稀かを指摘されています。


近田さんらしい褒め方の、的を射た評論だと思います(強いて言えば、誌面ではそこ以外の部分が脱線し過ぎな気もしますが、近田さんもPerfumeについて何度も論じているため、それも仕方ないような?)。

◆いまのPerfumeに評論は必要?
いまのPerfumeの人気・知名度からすれば、〈アイドル・ポップ〉〈ダンス・ミュージック〉という文脈を汲んだ音楽評論(によるサポート)は、必ずしも必要ではないのかもしれません。その評論がPerfumeを知ったばかりのファンの方々にも届いて、Perfumeの音楽的背景や立ち位置のユニークさに気付いてもらえるかもわかりません。そもそも、そんな小難しい理屈など関係なしに楽しめるのがポップスのいいところです!

でも、だからといってPerfumeに関する音楽評論を疎かにしてはいけないと思います。Perfumeの何が凄いのか、まだ語り尽くされたとは思えないからです。
そういった地道な音楽的評価こそがいまに繋がるスタートであり、あのチームの音楽と歴史は、現在進行形なのですから。

◆蛇足

「CDジャーナル5月号」にて、「Spring of Life」のレヴューを書かせていただきました。自分なりに〈現在のPerfumeの立ち位置〉と〈ダンス・ミュージックとしての機能性〉という軸で書いています。機会がありましたら、ご覧いただけると嬉しいです(ホントに!)

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(画像のリサイズがよくわからず、驚くほど粗くなってしまいました)