第98回 Perfume at Coachella!!!!!
Perfumeは2019年4月14日と21日、2週に渡りCoachella Valley Music and Arts Festivalへ出演しました。
まもなく北米の旅、ラストステージとなる "Coachella 2019" へ。
— Perfume_Staff (@Perfume_Staff) April 22, 2019
この旅の最後をCoachellaで迎えることが出来て光栄です。
チームPerfume、集大成を披露できるよう頑張ってきます!!
いってきます!#prfm #Coachella
※配信は日本時間16:00頃~、Coachellaのサイトにて。https://t.co/pzzs45PJ8W pic.twitter.com/SeqSnQvtKN
私は19日のロサンゼルスでのワンマンと、コーチェラ2週目のライヴを現地で観ることができました。LA公演は「Future Pop」日本ツアーの延長線上にあり、そこに「チョコレイト・ディスコ」など海外での人気曲を採り入れ、新たな機構も導入したりと、ローカライズとアップデートがなされたものに。会場は満員で、日系の文化が根付いたLAの特色もあってか、アジア系の方々が多く来られていました。
……とLA公演について書きたいこともあるのですが、今回はコーチェラのことを。

コーチェラ出演の意義について以前書きましたが、たとえ世界で最も注目を集めるフェスに出演しても、その場で観客が集まらなければ、良いパフォーマンスにならなければ、せっかくの機会を活かし切ることはできません。
春に行われるコーチェラは、いまやその1年の音楽市場のトレンドを象徴するとされています。世界中のフェス主催者、プロモーター、エージェントが「今年はどのアーティストが良いライヴをするかな?」と注目していますから、ここで目立ったアクトは、世界各国の夏フェスやイベント、ツアーのブッキングが期待できます!
さらにYouTubeでのリアルタイム配信も影響力が大きいため、間違いなくどのアクトも完璧に仕上げてきます。Perfumeは世界的な知名度ではどうしても分が悪いですが、コーチェラ期間中にMixmag、そしてRolling Stoneという人気メディアが〈コーチェラで観るべきアクト/1週目のベストアクト〉としてPerfumeを採り上げてくれました。
なおRolling Stoneは、アルバム『COSMIC EXPLORER』を、2016年の年間ベストに入れてくれたこともあります。これについても以前書きました。
こういった音楽メディアの人たちは仕事柄、常に新しいもの、おもしろいものを探していますので、そこにPerfumeが引っかかったのは、コーチェラ出演がフックになり、届くべきところにようやく届き、評価されつつあることの表われとも言えるでしょう。もしかしてPerfumeのコーチェラ、かなり行けるのでは……?という気もしてきたのです。
とはいえ、私が観られるのは2週目のみ。ということで1週目に関する情報は極力遮断して当日を迎えました。

◇What's Up, Coachella!!
コーチェラに行くのは2回目ですが、今回も世界中から集まったお客さんは人種も年代も多様。とはいえ平均年齢は30歳前後といった感じか、若い世代が多く参加しています。
この年のラインナップの特徴として、かつて猛威を振るっていたEDM系のDJが一気に少なくなりました。DJも曲を流すだけでなく、楽器を演奏したりバンドを従えたり。そしてEDM勢が鳴りを潜める一方で、非英語圏……つまりラテン・アメリカやアジア、ヨーロッパ圏のアーティストが存在感を増しています。
前回は、夜になるにつれて英語圏のアーティストが増えた印象でしたが、今回はメインどころだけ挙げても、まずコロンビアのJ BalvinにプエルトリコのBad Bunnyが最大規模のCoachella Stageに堂々の出演(真ん中にいるのはゲストのCardi Bですね。この3人による「I Like It」は近年を代表する超ヒット曲です。

トリニダード・トバゴのCalypso Rose(御年78歳!!!)

フランスからCharlotte GainsbourgにGesaffelstein。


ロシアからNina Kraviz。

アジアからは我らがPerfumeにBLACKPINK、Hyukohなどなど。

ずいぶん国際色豊かになっていて、それに伴い2018年のコーチェラに感じた「意外と音楽性が限られるんだな」という印象から、随分と幅広いフェスになっています。これを受けて、各国のフェスはどれくらい変化するのでしょうか? 楽しみですね。

さて、マニアック(?)な話はこのへんにして……ここからようやくPerfumeの話です!!
◇2019.4.21
Perfumeの出演当日、会場を見て回りました。
コーチェラのメインステージ。プエルトリコのスターにして、Rolling Stoneの記事によると1週目のPerfumeライヴでVIPゾーンにいたというBad Bunny!今夜も観に来ていいんだぞ! pic.twitter.com/KD4AgKcdZB
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
コーチェラ、去年より舞台がデカくなってる気がするOutdoor Theatre pic.twitter.com/Av0OL6l4tw
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
Gobi Stage、Alice Mertonの演奏。かなり人も入って盛り上がってるけど、外が暑いから日除けに来ている客も相当数いると思われる笑
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
Perfumeのときもこれくらい集まるといいのだけれど… pic.twitter.com/xkouXGSZch
アジアの同胞、Hyukohを観に来た。人の入りはまあまあという感じ pic.twitter.com/B3k3aWZwC4
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
Perfumeが出演するGobi Stage。うーむ、ホントに出るんだな…実感出てきた笑 pic.twitter.com/kb5zxFue83
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
他にも、Pusha TやBlood Orange、Boy Pablo、SOB X RBEなど観ました。正直言って、どのアクトも実に凄いライヴをやっていて「本当にこのフェスに、僕が知ってるあのPerfumeが出るんだろうか……??」と途中から現実味がなくなりました笑 あ~ちゃんが大好きなAriana Grandeも(しかもPerfumeのすぐ後に)出るくらいですからね。非常に不思議な感覚というか、ふわふわした心持ちだったのを覚えています。
コーチェラの陽が沈む。さあ、いよいよ近づいてきたぞ pic.twitter.com/DRJYZSdhX0
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
Perfumeの出演時間(20:25)が近づいてくると、Perfumeが出演するGobiと、すぐ隣のMojaveの動員が気になります。この2つは同規模だと思っていましたが、僕の記憶違いかステージプラン変更があったのか、GobiはMohaveより小さく、Mojaveの4分の3といったところでしょうか。
19時過ぎの時点で、Gobiは070 Shake、MojaveはClairoとどちらも女性アーティストが演奏していますが、どちらも人の入りはそれほどではありません。その分、Coachella StageのZeddと、こちらも巨大なステージであるSaharaに出演するYG(地元カリフォルニア出身のラッパー)に人が集まっています。
コーチェラのメインステージ、Zedd。この人はホントにいつでもどこでも鉄板で盛り上げるな pic.twitter.com/wMagdD9mCz
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
この時間になるとGobi、Mojaveとも人は少ない。試しにSaharaのYGの様子を見に来たら信じられないくらい人いる pic.twitter.com/vyXrRmJtS7
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
たとえしっかり準備して、良い演奏ができたとしても、裏に強力なアクトがいれば人はそちらに流れてしまうのがフェスの難しいところ。はたしてPerfumeは大丈夫かなぁ……
19:40頃になり、気になっていたOutdoor Theatreに移動。Justice(か2000年代後半の中田ヤスタカ?)をダークにした感じのGesaffelsteinも、かなり多くの人を集めています。
The dark prince Gesaffelstein pic.twitter.com/73MPSAZCl8
— Coachella (@coachella) April 22, 2019
みんなー、20:25からGobiでPerfume始まるぞー!グサフェルもいいけどこっちもいいぞー!と渾身の力で呼びかけたいところですが、Zeddを見終わった人までもが続々とこちらへ集まってきます。この人の流れが、Gobiにも行っているといいのですが……
刻一刻と時間が迫ってきます。せっかくなのでギリギリまでGesaffelsteinを見て、20:10にGobiに到着しましたが、状況はこれ。

うーん思った以上にアウェイというか、もう少し集まってくれると思ったんだけど……いいところ4〜500人くらいでしょうか。サブヘッドライナーでこれではあまりにも寂しい。でもまだ開始まで15分くらいあるから……大丈夫なはず!!きっと!!!
不安に駆られながらも、お隣のMojaveで演奏中のSofi Tukkerの様子を見に行くと、これが「マジか……」と声が出てしまうほどの大入り。

.@sofitukker a fantasy 💫 pic.twitter.com/eB3ydlU4HN
— Coachella (@coachella) April 22, 2019
前回のエントリではすっかり抜けていましたが、NY発のユニークで知的で優れたダンス・ポップが身上である彼らは、どこかPerfumeとも重なる部分があります。さらにデビュー曲がグラミー賞にノミネートされたり、iPhone XのCM曲を担当していたりと、どう考えてもカードが強すぎです……残念だけど、本当に残念だけど、さすがにこうなるとPerfumeは苦しいかもなぁ。
複雑な気持ちになりながらGobiに向かうと、20:25まで少し時間があるものの、テントから白い光が漏れていて、大音量の音楽が聞こえます。あれっ、もう始まってる?と歩みを早めると、流れているのはなんと「Dream Fighter」のインスト。ステージ上には透過型スクリーンがいくつか置かれているだけで、メンバーはいません。ライヴ開始前のSEということみたいですね。
先ほどよりは人も集まってきましたが、それでもまだ会場の前方だけ。やはり知名度がないんだろう、もうこれはこれで仕方ない……

……でも、観客が何人だろうと関係ない! たとえどんな状況でも、彼女たちはベストを尽くすでしょう。それが私のずっと見てきたPerfumeです。
◇最高を求めて
「Dream Fighter」が終わると、場内が暗転。待ちわびた観客から歓声が上がり、いよいよPerfumeのコーチェラライヴ(2週目)が始まります。先日のLA公演同様、これまでのPerfumeの軌跡が映像となってスクリーンに映し出される中、3人がステージに登場。そのままインダストリアルなイントロが……これは「STORY」!!! 2015年のSXSWと同様、いきなり先鋭的な面を打ち出して、冒頭から会場を掴みにかかります。インタラクションを駆使したプロジェクション・マッピングに、手動でスクリーンを動かすアナログな手法のミックスがPerfumeらしさ。ライヴが始まったこともあってか、徐々に人が増えてきた気がします。
続いては、来ました「Future Pop」!! こういったフェスで効果のありそうなドラムンベースで、一気に会場も爆発!!と思ったのですが、まあまあの盛り上がり。次の「エレクトロ・ワールド」も、日本なら鉄板の盛り上げ曲ですし、スクリーンに映し出されるリアルタイム生成のCGも、このクオリティでは他の誰もやっていないと思うのですが(コーチェラのAphex Twinは、スクリーンに観客の顔を勝手に映して、イヤな感じで変化させるリアルタイムCG生成はやってましたが、映された人はあまり嬉しくなさそうだった)、それもそこそこの反応。むむむ……とはいえ、先ほどから人が増えてきて、半分近くまでは埋まってきました。最後尾に陣取っていた私は徐々に後ろに下がることになります。
✨ @Coachella will be streaming our set from the Gobi Stage around midnight Pacific Time! Stay tuned for more details coming soon. 💻 #prfm #Coachella
— Perfume (@perfumeofficial) April 19, 2019
More info ↳ https://t.co/C8jibfcQ0a
View the date & time in your country ↳ https://t.co/95B0BMB8yz pic.twitter.com/uI312h2geL
そして「If you wanna」。こういったフューチャー・ベース調の曲は、Saharaで出ているようなDJもちょいちょいかけていたので、サウンドとしてはまだまだ有効だろうと思ったのですが、この曲が終わるとGobiを出て行く人がちらほら。おいおい、まだまだ良い曲たくさんあるのに……君たちはまだ本当のPerfumeを知らない!!と思いつつ、私にはその背中を見送ることしかできません。
ここで最初のMC。メンバーの自己紹介などを手短に済ませて、すぐさま「FUSION」へ。普段のライヴとはまったく異なる性急な進行に、これでは全然休めないのでは?と感じつつ、コーチェラに賭ける決意がひしひしと伝わっても来ました。
「FUSION」の演出で、影絵がバン!と拡大されるとみんな「Ohhhhh!!!!」と超フレッシュな反応。これは嬉しかったですね。LA公演でも使われた、無線制御の稼働スクリーン(下に車輪が付いていて自由に動く)で、メンバーが乗っても自由自在に動き回る機構に驚きでした(コーチェラでは使っていなかったかも?あまりステージ見えなかったので)。
この「FUSION」から、はっきりと人の流れが変わりました。Perfumeより先に、MojaveのSofi Tukkerのライヴが終わったことが大きいですが、先進的な演出と3人のダンス、強力なビートと重低音、ちょっとエキゾティックなメロディーが「何やってるんだろう?」と通りすがりの人を引き込むのに十分なフックになったのだと思います。
◇the best thing
コーチェラに限らず、いろんな海外フェスを観てきて感じたことは、ああいう場での観客はオープンマインドです。たとえ自分が知らないアーティストや、普段よく聞くジャンルでなくても、気に入れば存分に楽しむし、「Not for me」と思えばすぐに移動してしまう人が多いように見えます。
このとき周りを見渡すと、集まっている人たちは人種も年代も性別もバラバラ。きっとみんなPerfumeのことは知らないし、日本語の歌詞は意味がよくわからないでしょう。それでも、踊れる曲だから、なんだか楽しそうだから、他に観るものを決めていないから……きっとそんな人たちが集まってきて、あっという間にGobiが人で埋まっていきます。

ずっと人混みの最後列をキープしていた私は、最初は会場の前方にいたはずなのに、気が付くとGobiのかなり後方まで来ていました。それでもなお、止まることなく人が増えていきます。歩いて入ってくる人、駆け込んでくる人。スマートフォンでステージを撮影しながら、友達と話しながら、ダンスしながら……これは、凄いことが起きようとしている。ライヴ中にツイッターを開くつもりなど毛頭ありませんでしたが、慌ててこうツイートしました。
信じられない…だんだん人が増えてきて、Gobi Stageが満員近くになってる!!!!!
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
しかし、ここで急に迷いが生じました。
どうしよう? ここまで後ろに下がってしまうと、まずステージは見辛くなる。もちろんPerfumeの晴れ舞台を見届けたいし、いまならまだ前の方に行ける。近くで3人の姿を見られて、ライヴを思いっきり楽しめる。せっかくこんなに遠くまで来たんだから、と。
でも私は、Perfumeメンバーを近くで観たいがために、コーチェラまで来たわけでもありません。
Perfumeが、世界最高の舞台といえるコーチェラでどう戦って、その結果として何が起きるのかを知りたい。
世界中から来ている観客が、それにどう反応して、どう楽しんでくれるのかを知りたい。
そういう好奇心に駆られて、はるばるコーチェラまで来たのです。あと、まあ配信もあるし…!!!
そう決心し、会場前方へと向かう人の流れに逆らって、Gobiのいちばん後ろまで行きました。そこから見ると、すでにGobiの9割は埋まろうとしていて、テントの外ではSofi Tukkerを観ていた大勢の人々がメインステージ方面へ移動中。その大きな人の流れから、少なくない人たちが続々とGobiに入ってきます。そして……
「FUSION」が終わり、この曲が流れる中、あ〜ちゃんの「What’s up, coachellaaaaa!!!! Are you ready for some more futuristic pop!!?」の煽り。よく見ると、イントロからどんどん人が増えているのがわかる pic.twitter.com/8wwo2VXfDF
— tk8 (@tk8497) April 26, 2019
このとき、自分が目の当たりにしている光景が、にわかには信じがたかったです。こうなってほしいな、こうだったらいいのに、というイメージが目の前で本当にそうなっている。その興奮と驚きと喜びで、かなり気が動転していました。心底嬉しくて涙が出そうだけど、それ以上にPerfumeのカッコよさに笑いが止まらないような。
Perfumeは……やっぱり凄い! 本当にやってくれた! この「edge(⊿-mix)」で、Gobiはついに満員になりました。
◇Speed of Sound
間髪を入れずPerfumeが繰り出すのは「だいじょばない」。ここでコーチェラでのPerfumeのモードがはっきり見えた気がしました。おそらく、一見のお客さんも含めて一気に引き込むためにキラー・チューンを畳み掛ける、Perfume史上もっともアグレッシヴでアップリフティングで、スピーディーなセットになるだろうと。彼女たちはここまでほとんど休憩らしい休憩を取っていませんが、それでもなお一切の隙なく、短距離走者のようなスピードで、持ち時間の50分を駆け抜けるつもりなのだと察しました。
「だいじょばない」もまた、会場の大多数が初めて聴く曲と思われますが、なかなか人が減らないどころか、さらに集まってくる。「edge」で一気に高まった会場の温度が、さらに熱を帯びていくようです。
わかるかな?凄い!満員になった、いや満員超えてるよPerfume! pic.twitter.com/miBmPjhAkf
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
この辺でGobiに入り切れない人たちが、テントの外に集まって踊り始めます。たとえ意味のわからない日本語でも(というか「だいじょばない」の詞は日本人でも完璧には意味がわかりませんが笑)身体を動かし、心を躍らせることで、音楽は言葉の壁も人種も年代も超えて届いていきます。この伝播こそ音楽の力であり、文化芸術の素晴らしさです。
このときこの場所にいた人たちは、Perfumeが気に入るかもしれませんし、Perfumeを観たことなんてすぐに忘れてしまうかもしれません。それでも、人が集まるにつれてエネルギーの渦みたいなものがどんどん大きくなっていく興奮は忘れがたいものでした。
この時点で、私はテントの外に出ていましたので、もうステージ上の3人はほとんど見えません。でもPerfumeの音楽はよく聞こえるし、それを思い思いに楽しむ、本当にたくさんの人たちが目の前にいる。そして「だいじょばない」から立て続けに披露される「Pick Me Up」、「FAKE IT」!! ここまでの9曲、スパートを掛けるようにほとんど立て続けに披露されています。これが、コーチェラでのPerfumeです。
この日のPerfumeの姿は本当に、〈戦っていた〉という言葉が相応しいのですが、それは決してコーチェラそのものや観客、他の出演者たちとの戦いではなく、それまでの限界を打破するため、新しい可能性を切り拓くため、持てる力を出し切るための、自分たち自身との戦いのようにも感じました。
いつものような、観客と和やかにコミュニケーションを取りながらの幸福感に溢れたワンマン・ライヴでも、当然そのような厳しい一面はあるでしょう。それでも、これまで観てきたどのライヴよりも、このときのPerfumeは尖っていて、切実でひたむきで、がむしゃらに何かを追い求めているように感じたのです。
それはまるで〈常に崖っぷち〉で、とにかく必死だった頃の彼女たちの姿が、どこかダブって見えるような……
◇パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
もちろん、Perfumeはコーチェラのサブヘッドライナーとして呼ばれていますし、日本に帰ればアリーナツアーもドーム公演も開催可能です。ファンが昔の苦労話に浸るのはもはや感傷や懐古に過ぎませんし、そういった〈物語性〉は、Perfumeのほんの一面に過ぎません。人気は安定しているし、かといってそれに胡坐をかいて進歩を止めたり努力を怠ることもなく、着実にキャリアを積み重ねながら、コンスタントに新しいファンを獲得しています(新規ファンの獲得は、キャリアの長いアーティストにとって非常に重要な命題ですが、なかなか簡単ではありません)。
それこそいまのPerfumeは、言うなれば〈すべてパーフェクトなスター〉です。
思えば、初めて本格的に海外フェスに出演した2013年のUltra Koreaでは、アルバム『LEVEL3』の序盤のように楽曲をシームレスに繋ぎ、ダンス・ミュージックとしての機能性を高めようとするトライアルがありました。なかなか披露されない「Hurly Burly」がセットに組み込まれたりとおもしろい試みでも、あいにくUltra Koreaでは客入りがさほどではなく、苦戦していた印象です。でもそのときの経験がなければ、このコーチェラでそういった路線にトライしていた可能性だってあります。
これまでの経験を経てこの境地にたどり着いた、Perfumeの姿がコーチェラにはありました。
繰り返しになりますが、コーチェラという世界最高の舞台で、とことんストイックに、決意と覚悟をもって、自分たちにできることを突き詰めるアイドル・グループがPerfumeなのです。凄いことです、これは本当に……。
なお、私がその凄みに打ち震えているときに、眼前に広がっていた光景がこちらです笑。
Perfumeのコーチェラ、これは会場が満員になったためテントに入れなかった人たちの模様(その1)です pic.twitter.com/quatZFksgp
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
現在に過去や軌跡を重ねてシリアスに感じ入ることもできれば、即効性に優れたダンス・ミュージックとしても機能する、これもまた音楽の豊かさなのだと思います。
「FAKE IT」までほぼ連続で来ていたため、メンバーの体力がかなり心配にもなったのですが(もちろん、大きなお世話ですね、彼女たちはプロフェッショナルの中のプロフェッショナルです)この曲が終わってようやくMCに。私も感無量だったのでうろ覚えですが、
あ~ちゃん「コーチェラ、楽しんでもらえましたか?」
かしゆか「参加できてうれしいです!」
のっち「夢が叶いました! またコーチェラに戻ってきてもいいですか!?」
といった手短な英語MCに、大歓声で応える観客。あ~ちゃんが「私たちの最後の曲です!」と宣言して始まったのが「FLASH」でした。
◇最高のLightning Game
海外の人々にとってはエキゾティックであろう〈和風のメロディー〉に、クールで先鋭的な振付を重ねることで、ある意味でのPerfumeらしさが凝縮された「FLASH」は、まさに海外進出にはうってつけです。ここで最も大きな盛り上がりを見せて、この状態まで熱狂が拡がってきました。テントの外でこの状況なので、場内は推して知るべしでしょう。
Perfumeのコーチェラ、これは会場が満員になったためテントに入れなかった人たちの模様(その2、最高潮)です pic.twitter.com/bqHp0fNKbD
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
Perfumeのコーチェラ、これは会場が満員になったためテントに入れなかった人たちの模様(その3、大団円編)です pic.twitter.com/SrbB33agIB
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
「FLASH」が終わると、この日唯一の日本語MCである「それではー、Perfumeでした! ありがとうございましたー!!」が快活に響いて、3人がステージを去って行きます。私は、いま起きたことは何だったんだろう? Perfumeのこの先に何が待っているんだろう?と、ぼんやりとした頭で、とても熱い何かを胸の内に感じながら、しばしその場に立ち尽くしました。
Perfumeのコーチェラ終了。最初は正直、全然人いなかったけど、途中から一気に増えてきて、最後はテントから溢れてた。テントの外でもみんな楽しそうに踊りまくってた。
— tk8 (@tk8497) April 22, 2019
これまで、何度もPerfumeは忘れられない光景を見せてくれたけど、これを超えるものはないかもしれない。感無量です pic.twitter.com/Bya8aCRcf6
◇Next Stage with YOU
Perfumeの初めてのコーチェラは、大成功でした!
とはいえ、もしPerfumeの出番がMojaveのSofi Tukkerより早かったら、途中で観客がMojaveに流れてしまい、これほどの大盛況にはならなかった可能性はあります。スケジュールに助けられた部分もあるかもしれませんが、運だって実力の内です。それに、流動的な人の流れをしっかり引き寄せて、Gobiを満員にしたのは間違いなくPerfumeチームの地力であり、私の期待や予想を遥かに超える反応だったことは事実です。
そしてこのパフォーマンスに、ライゾマティクスが手掛けるリアルタイムAR・シームレスMRなどのエフェクトを(後からの編集ではなくリアルタイム処理で)採り入れた映像が、全世界に向けてYouTubeで配信されました。Ariana Grandeの直後の放送ということで、多くの視聴者数が期待できます。
Perfumeの北米ツアーは、コーチェラでのライヴをもって、華々しいフィナーレを迎えたと言えるでしょう。
それでは、コーチェラの先には何があるのでしょうか?
前述のとおり、コーチェラは世界中のプロモーターやエージェントなどが注目しています。コーチェラで優れたパフォーマンスを行ったアクトには、各国の夏フェスやイベント出演、ツアーのオファーが来るもので、それはアーティストとしてのステージを上げる大きなチャンスです。
はたしてPerfumeは、その流れに上手く乗っていくことになるのでしょうか。それとも海外展開はここで一区切りで、次は日本国内での活動にシフトするのでしょうか。早くも日本での夏フェス出演が数本発表されていますし、なんとなく後者になりそうな予感はありますね。
これは決してどちらが良いという話ではありませんが、BLACKPINKのコーチェラへの取り組み方はPerfumeと対照的です。

BLACKPINKはコーチェラをスタート地点に、その直後のLA公演から北米~ワールドツアーをキックオフさせています。コーチェラでのバズを、そのままツアーの動員に反映させる狙いは明らかで、ニュージャージーのPrudential Center(2万人収容。NYから割と近いので、実質的にほぼNY公演)は、なんと2日間の開催で初日をソールドアウトさせています……! この動員力だと、近い将来のMadison Square Garden公演すら可能にも思えます。
韓国国内の音楽市場の小ささゆえに、海外進出が至上命題のK-Pop勢と、日本市場がまだまだ大きなPerfumeではそもそものベクトルが違いますが、ここまではっきり違いが出るとは。でも他所は他所、うちはうちです。日本国内と海外でうまくバランスを取りながら活動することはかなりの難題と思われますが、コーチェラを成功させたPerfumeなら、それも可能な気がします。
2019年、これから開催されるヨーロッパやアメリカ、アジアのフェスにPerfumeが呼ばれることだってあるでしょうし、Perfumeの次なるワールドツアーは、おそらくこれまでとはまったく違う規模感のものになるでしょう。世界における知名度や評価を高めるという意味では、もはや東京オリンピックなんかにこだわる必要もないのでは? それほど大きなインパクトと、見事なパフォーマンスを見せてくれたのがコーチェラでのPerfumeでした。
そして、コーチェラでのPerfumeの盛り上がりは決して〈奇跡〉なんかではありません。あらゆる現象には理由があり、その意味ですべては必然です。
Perfumeチームの長きに渡る積み重ねと、未来への希望、そして海外でPerfumeを待ってくれている大勢のファンの存在があったからこそ、あの時間があったのだと思います。
⚡️ @perfumeofficial pic.twitter.com/4ieDyVmhmt
— Coachella (@coachella) April 15, 2019
2019.4.21 Coachella Valley Music and Arts Festival SET LIST
SE. Dream Fighter(Instrumental)
1. STORY
2. Future Pop
3. エレクトロ・ワールド
4. If you wanna
MC
5. FUSION
6. edge(⊿-mix)
7. だいじょばない
8. Pick Me Up
9. FAKE IT
10. FLASH
第95回 Perfume 7th TOUR 2018「FUTURE POP」
Perfume 7th TOUR 2018「FUTURE POP」、ツアー初日となる9月21日の長野ビッグハット公演を観に行きました。

結論から言いますと、今回も新たな挑戦を経て前進した姿を見せてくれますし、鉄板のハイパー盛り上げスタイルもあります。
しかしこれまでとは少し異なるテンションも随所に感じさせて、加速しながら最後まで駆け抜ける様は、これまでのPerfumeとはどこか一味違うようです。
終盤、場内が無音になるとメンバーの荒い呼吸がマイクを通して聞こえてきたりと、体力的にはいままで以上にしんどそうですが、それでもパフォーマンスの質は下げない、アスリートのような立ち居振る舞いは圧巻でした。(単に体力が落ちているとか、そういうわけでもなさそうですし)
アルバム『Future Pop』に関しては前回のエントリーのとおり、どこか不完全燃焼に感じてしまいましたが、ライヴはある意味、それとは対照的なものでした。
選曲もなかなか予想外の展開。おそらくここから多少の入れ替えがあるでしょうし、また流れも変わって来そうです。ネタバレにならないと思うので書きますが、私が「特にこの曲はぜひライヴでやってほしいなぁ!」と希望している曲が今回ことごとく入ってなかったのですが、それでも十分見応えがありました。
『Future Pop』で「この曲は……パワーダウンしてしまっているのでは?」と感じた部分も、アルバムの一部ではなくライヴの一部になると不思議と目立たなくなったり、楽曲がテクノロジー演出とダンスと一体化することで、一段高みに上った感もありました。
ライヴ演出に使用される映像は、かなりハイファイというか複雑になった印象で、演出そのものの情報量も多いため、そのぶんPerfume3人の存在感が薄れてしまう危険もあります。うまく行っている曲もあればバランスが危うい曲もあるように感じましたが、そういった試行錯誤を続けて、常に改善を図ってきたのがPerfumeでもあります。
もちろんツアー初日ということもあり、映像とメンバーの行動が食い違ったり、音響も最初ぼんやりして聞こえたり(これは場所にも依りますが)といった部分もありましたが、それこそすぐに立て直し、改善されていくことでしょう。
あと、ある曲での〈電通っぽさ溢れた演出〉は……。感動する人も多いと思うのですが、別に3人から生まれた言葉ではなさそうなので、そこまでやってしまうのは情緒過多というか、説明しすぎというか、オーバー・プロデュースかもしれません。
◇Darkness On The Edge Of Town
あと、これも書いておきます。
のっちのグッズ販促MCの最中に「お誕生日おめでとう!」と声を上げるなど(念のため、ライヴ前日がのっち30歳の誕生日でした)、一部ファンの言動に否定的な意見がツイッターで散見されます。MCでは、メンバー個人のアンチが激しく反応しそうな表現もありました。
とはいえ〈ぐるんぐるんツアー〉2014年9月20日の代々木第一体育館でも、ファンが先走ってのっちのお誕生日を祝う展開はありましたし、Perfumeファンのほとんどは善良な方々だと思いますので、ここではそれ以上書くことを控えます。
ライヴを観ながら思ったのは、アーティスト人気の拡がりは、概してそういう困った層の流入と表裏一体です。いろいろなことが起きますが、それでも大きな流れは誰にも止められません。その中で、PerfumeはPerfumeであり続けて、Perfumeという存在をこれまでの人生で背負ってきたわけですよね。
その重みがいかほどか、私には想像もつきませんが、それをこれからも続けようとする3人の、現在進行形を感じるライヴでした。

◇Spirit In The Night
以下、なんとなくのMC集です。
かしゆか、初めての長野公演で「初めてPerfume観る人!」調査、1割もいないくらいでしたが初参加陣はスタンド席に多め。
のっち、新作グッズのプレゼン。その場ではタオルしか持っていなかったものの、「可愛いグッズをたくさん作りました」と。新作Tシャツの売れ行きも市場調査(調査方法:購入者による挙手)。「大体3分3分3分……良い感じ」と(本来は3割3割3割?でも五分五分とも言うから3分で正しい?)
のっちが「それと、パン…」と言いかけたところでファンが「お誕生日おめでとう!」と声を上げる。それに続いて何人もが「Happy Birthday!」などと声を上げるが「何ー? そう、パンフレットね!」と華麗にスルー。あ~ちゃんがステージに戻ってきて販促トークに参加、「このパンフレットは関さんが制作に関わって下さってて、もう作品なんですよ……さて、みんなの言いたかったこと、のっちお誕生日おめでとう!」
今回、のっち誕生日のカウントダウンで初めて3人一緒に過ごしたそう。これまでお誕生日の当日は、友人や祝ってくれる人と過ごすのでは……と遠慮していたものの、今回はリハーサルで必然的に長野におり、9月20日は東京に帰る?とのっちに聞いても「帰らない」と即答したため、あ~ちゃん「オッケー帰らない」。19日の夜遅くからリッチなコース料理を食べて、シャンパンタワー(赤や青など色が変わる、やらしい感じの)も立て、日付が変わる0時をカウントダウンしたそうです(コーディネートしたであろうエフ・オー・ビー企画の皆さん、本当にお疲れ様です)
のっちは、あ~ちゃんとかしゆかの合同プレゼントで凄いものをもらったらしく……何だろう、長野の原野かな?と思いましたが、「それが何かはファンクラブサイトで発表しますのでよろしく!」と、しっかりファンクラブの宣伝をしていました。
のっちのお誕生日だけでなく、この日はメジャーデビュー記念日。あ~ちゃん曰く、「リニアモーターガール」の衣装(変なスリットが入って、耳に何かを付けて)はいつ思い出しても本当に恥ずかしいけれど、いま思えばあの曲がデビュー曲で良かったと思う。もうあまりライヴでやらないけれど。
1年に1日の特別な日を、こうして一緒に過ごせるのは(長野の)皆さんだけ!……よしもう十分じゃろ→次の曲へ
最後のスピーチ、かしゆか「あっという間でした」
のっち「皆さんの表情から、私の誕生日をすごく祝ってくれていることが伝わりました。アルバムの曲をこれから育てていけるのが楽しみだし、こうして初日に笑顔で皆さんの前に立てていることが自信につながります。この気持ちをもって全国を回ります」
あ~ちゃん「のっちはこんな人だけど、誕生日のスピーチが過去最高に素晴らしかった。30歳になるってことは本当に大きいんだ、自分はまだあと半年あるけど、それが凄く楽しみになりました」
第92回 「Perfume×Technology presents Reframe」
NHKが時折放送している特集番組「Perfume×Technology」のライヴ版、「Perfume×Technology presents Reframe」行って参りました。
【「Perfume×TECHNOLOGY」Special Live Show 開催決定!】
— 「Perfume×Technology」presents “Reframe” 公式 (@Perfume_TECH) 2017年12月21日
Perfume、彼女たちの振付・ライブ演出を手がけるMIKIKO氏、真鍋大度氏率いるクリエーター集団ライゾマティクスによるスペシャルライブを3/20(火)、21(水・祝)の2日間、NHKホールで開催!今後の情報をお楽しみに!https://t.co/c1NmRpfV7Z pic.twitter.com/mgobgliaNL
昨今は〈Perfumeといえば最新テクノロジー!〉といった採り上げ方がマスメディアで増えている気がしていて、確かにトピカルだし目立っているけど、それだけが注目されてしまうようになったら、グループ(の今後)にとって良いことなのだろうか……とモヤモヤがありまして、そんななか〈テクノロジーを冠したライヴ〉が開催されると聞いて、最初はちょっと複雑でした。
テクノロジー演出はやたら凄いけど、これ別にPerfumeでなくてもいいんじゃない?的なライヴになってしまう可能性はないのだろうか?
……まあMIKIKO先生が監修なさっている以上、まずそんなことはないだろう、と思いつつ会場に足を運びました。以下、すべて記憶をもとに書いていますが、とにかく情報量が多かったため混同や記憶違いがありそうです。ご容赦下さい。
会場のNHKホールは約3700席、3階建ての構造です。ステージ上には緞帳ではなく、大小さまざまな白っぽいパネルをたくさん合わせたような壁がそびえています。今回は着席での視聴が指示されており、普段と異なる雰囲気で場内も結構静かでした。
開演時刻を少し過ぎた頃、場内が暗転。IDM(インテリジェント・ダンス・ミュージック。エレクトロニカ~テクノの一種)っぽいインストが流れると、壁を構成するパネルに、それぞれのサイズに合わせたプロジェクション・マッピングでモノクロの幾何学模様やノイズが映し出されます。そして「2018/3/21」とこの日の日付が大きく表示されたかと思うと、その数字が一気に遡って「2005/9/21」に。言わずもがなのPerfumeメジャー・デビュー日です。
すると壁面には「リニアモーターガール」からのすべてのシングルのリリース順に、MVの映像とヴォーカルを短くチョップ(切り取り)して繋げたものが流れていきます。ビートは最初のインストからずっと続くものですが、歌や映像は音楽としての意味をなさないほど凄まじいスピードで切り替わっていき、この時点で相当実験的です。
えっこれホントにTVで放送するのかな……?と思いましたが、それをメンバー3人分それぞれにフォーカスして、しっかり3回やります。さらにインディーズ時代、そして上京前(小学生?)の頃の映像とインタビュー音声が流れたりして、かなりのカオスに。するとまた日付が一気に進んで「2018/3/21」に戻ります。今思えば、この一連の演出からすでにライヴのテーマが示されていましたね。
マッピング・ショーの途中ではそのパネルがいくつか(不規則に)欠けて、そこにメンバー3人の姿が登場。かと思いきやまたメンバーの姿は見えなくなり、マッピングがしばらく続くと、いきなり壁の真ん中にぽっかりと大きな空間が空き、そこに3人が並んでいます。この時点からずっと「どうやっているのかよくわからない状態」でした。
そして始まる「DISPLAY」。MVの3次元における実現版といった感じで、3人がいる9:16っぽい比率の空間を囲むようにマッピングが施されて、あたかもステージが奥へ奥へと移動しているように見えます(文章で表現するのが難しいですが……)
気づくと、最初ステージ上にあった壁はなくなっており、メンバー3人が立っているかなり高いステージが奥へ移動するとともに、舞台袖から巨大な直方体(マッピングのスクリーンも兼ねている)が3つほど登場。テクノロジー主体のライヴと聞いてたけど、この直方体そのものはかなりアナログだな!と思いました。
そのデカい直方体たちが縦横無尽に動き回り、その動作へのインタラクション(相互作用)できっちりマッピングが施されます。直方体の動きをリアルタイムで追跡・解析して、それに合わせて映像を投影しているのですね。しかしあの大きさの物体、なおかつ複数でもそれが可能とは……
◇VOICE
「DISPLAY」の終盤、巨大な直方体がステージ中央に3つ並びます。それぞれの直方体にはスタンドマイクが1本置かれた、電話ボックスみたいな〈レコーディング・ブース〉が備え付けてあります。これは明らかに、3人が多くの歌を録音してきたかつてのヤスタカのホーム・スタジオを模していますね。
するとブースの下に「●REC」という文字が映し出され、メンバーがひとりずつ「あ~ちゃん、西脇綾香、あーーーーー」「のっち、大本彩乃、ちっちっ」「かしゆか、樫野有香、うーー」といった感じで、声を吹き込んでいきます。音楽が流れますが、これまた未知の楽曲で、これもIDMっぽい。おそらくこれまでもPerfumeのライヴ用にエレクトロニックな楽曲を提供してきたevalaさんの作ではないかな、と思いました。
「●REC」が映し出されたブース内のメンバーが声を発すると、それが即座に4小節くらいのループに組み込まれて、曲というかトラック(のようなもの)になっていきます。こういうリアルタイムでの録音と組み上げは結構やっている人いますが、Perfumeでは初めてですね。
声が重ねられていくことで、音数がどんどん増えていきますが、ある時点から特定の音の繰り返し(リ・リ・リ・リ・リみたいな感じ)になり、ステージバックの大きなスクリーンにはメンバーの唇のアップが大量に表示されます。圧巻です(いろんな意味で)。
たぶんここだったような気がするのですが、3人が声を揃えて「私たちにできること」と言います。これは2012年の『Perfume 3rd Tour JPN』でお馴染みのフレーズ。あのときは〈3.11〉の甚大な被害や社会不安に対して、いま自分たちは何ができるのか?という意味合いでしたが、今回はテクノロジーを活用して何ができるか、という意味になっていますね。
音が止まって場内が静かになると、あ~ちゃんがマイクを通して歌い始めます。
「♪薄い 羽のように」
つづいてかしゆか。
「♪軽く しなやかに」
のっちは
「♪ふわり 香り残し」
3人で声を揃えて
「♪飛んで 消えるように」
静まり返った場内に流れ出す、「Butterfly」のイントロ! 普段のライヴであれば狂喜の声が上がるでしょうけれど、この日はみんな、固唾を飲んで見つめているようでした。
◇Butterfly
この曲がライヴで披露されるのは、2008年『Perfume First Tour GAME』および2012年の『WORLD TOUR 1st』以来ですが、その時はメンバーの衣装替えタイムに充てられてステージ上は無人だったため、3人がきちんとこの曲をパフォーマンスするのは初めてです。
メンバー3人はそれまでレコーディング・ブースとなっていた巨大直方体から下りて、ステージ前方へ移動。無人になった直方体がくるりと向きを変えると、そこに「Butterfly」の歌詞が映し出されます。この日のために振付された「Butterfly」。小さく手をパタパタさせるような可愛いフリもありましたが、〈甘い光の粉 まるで誘うように〉など、結構大人びた歌詞だったんだなーと思いました。
そうこうしているうちに、ステージ奥に設置された22台ものドローンが一斉に起動、次々と宙に浮かび上がって3人の頭上でフォーメーションを取ります。それぞれのドローンが明滅して空中に光る図形を描くような趣向で、ハート型だったり三角形だったりと陣形を変えていく。ドローンの動きと3人のダンスがシンクロする場面もあり、これまでにも〈2014年の紅白歌合戦〉や『COSMIC EXPLORER』の北米ツアーでドローン演出はありましたが、この台数は圧巻です。ドローンそのものも小型化されているように見えて、先程の巨大直方体へのマッピングもそうですが、これまでに披露されたテクノロジー演出もそれぞれ改善・進化していますね。
「Butterfly」の終盤、3人が機構に乗ってステージから姿を消すと、しばらくはドローンたちが主役です。フォーメーションを変えながら光の図形を描き、曲が終わるのと同時に元の位置に整然と着地。統率の取れた動きの安定感に、ドローン操作・管理技術の進歩を窺わせました。
◇本当の「キミ」を知りたいの
「シークレットシークレット」のイントロが流れ、衣装を替えたメンバーが機構から登場。遠目でよくわかりませんでしたがとにかくふわっふわの衣装でしたね。また、ステージの床を照らすライトがプリズムのように、何千何万もの明るい色彩を映し出していて、あんな照明は初めて観ました。
色とりどりのライトに包まれて「シークレットシークレット」を踊る3人。この曲ではこれ以外にテクノロジー演出はないのかな……と思い始めた終盤、突如ステージバックの巨大スクリーンにこの曲のMVが映し出されます(くじけたかしゆかにあ~ちゃんがPINOを食べさせるシーンなど)。そして曲が突然エラーでも起こしたように、同じフレーズの繰り返しに。2008年の日本武道館での「コンピューターシティ」みたいな感じです。
するとスクリーンには〈キミ〉という歌詞が入っている、あらゆるPerfumeの楽曲のMVと〈キミ〉の文字が、これまた物凄い速さで音と映像を切り替えながら映し出されます。前もって誰かが編集したのか、AIでピックアップしているのか、どうやっているのかさっぱりわかりませんでしたが、このあたりでようやく、このライヴのテーマのひとつに〈テクノロジーを用いたPerfumeの音源・映像アーカイヴの再構築〉があると察しました。まあReframe=再構成なので、本来は考えるまでもなかったんですが……
ひとつのフレーズにフォーカスすることで、さまざまな〈キミ〉を歌うPerfumeが、時代を超えて繋がるような感覚。〈ヒカリ〉の歌詞でも同様の見せ方をしたりと、割と応用が利くみたいでしたね。
「シークレットシークレット」が終わると、ステージ上には巨大スクリーンがいくつも登場。AIでピックアップされたと思しきランダムな数字や単語が大量に映し出されます。流れる曲はこれまた新曲で、いかにもヤスタカが作りそうな洒落たコード進行のテック・ハウス。ただ、この曲だけヤスタカが関与したとも考えにくいので、やっぱりこれもevala氏によるもののような気がしました(後述しますが、これは勘違いでした)。
この曲は途中で様相を変えて、ダブステップっぽいキック(バスドラム)が主体のヒップホップ調のトラックに切り替わります。そのビートに乗せて、メンバーがさまざまなPerfumeの歌詞を朗読し、そのMVや詞がスクリーンにも映し出されます。「edge」の〈誰だっていつかは死んでしまうでしょう〉とかもありましたが、〈この世界 僕が最後で最後最後だ〉など、徐々に「エレクトロ・ワールド」の詞が多くを占めていきます。
するとステージ両端にあった巨大スクリーンがスーッと移動し、Perfumeを囲むように5枚で〈八〉を形作ると、ダイナミックVRを使った「エレクトロ・ワールド」がスタート。2016年末の紅白歌合戦で披露した「FLASH」のような、仮想空間を猛スピードで移動する映像演出です。
◇FUSION
そのままノンストップで最新曲「FUSION」。巨大スクリーンをそのまま使いますが、驚いたのはメンバー3人の影(本物)と、巨大化したり縮小したりする影(映像)を合わせて使うというアイデア。実体(の影)をもとに映像の影が作られているようにも見えるし、映像の影がまるで本物の影のようにも見える。
さらに巨大スクリーンが(どうやっているかわかりませんが)無人制御で次々に移動するという、スペクタクルな影絵とダンスの融合。シンプルながら非常にインパクトがあり、新しくも懐かしいような感覚がありました。ふわっふわ衣装から早替えした3人の、衣装の長い裾を翻しながらのシャープなダンスも、このうえなくクールでカッコよかったですね。
影絵という極めてアナログな手法を、テクノロジーを活用してアップデートした、間違いなく公演のハイライトだったと思います。
「FUSION」が終わると、ステージ上のスクリーンにこの写真とメッセージが映し出されます。
"ずっと三人でばかやってたい"
— Perfume_Staff (@Perfume_Staff) 2018年3月21日
Perfumehttps://t.co/deVs2TYHCH#NHK_Reframe #prfm
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あなたの大切な写真に未来への願いを込めて投稿してください。
⇒https://t.co/qQcMl9ddxt pic.twitter.com/omDL1K8lCB
そして流れる「願い(Album-mix)」のイントロ。この曲、2009年の『直角二等辺三角形ツアー』以来で、当時は音源に被せて3人がしっかり歌っていましたね。ステージ左右の巨大スクリーンには、ユーザーから投稿された〈大切な写真〉とメッセージが表示されます。その写真がたくさんの光の粒になり、舞台中央で歌うPerfume3人に吸い込まれていく映像演出でした。選曲も含めて、唐突にウェットな展開でちょっと面食らいましたが、起承転結の〈転〉を担っていたと思います。
◇目を凝らす未来
続いて「無限未来」。長方形の黒いフレームがたくさん、ステージ中央へスルスルと降りてきて、上手からドローンが1台飛んできます。このドローンにはカメラが搭載されており、ステージバックの巨大なスクリーンでドローンが撮ったPerfumeの映像が映し出されます。NHKホールを3Dスキャンして、そのデータ上に写真が浮かんでいるという映像もありましたね。
3人が長方形のフレームを手に取り、空中に掲げると、スクリーン上では3人の周りにたくさんの写真がふわふわ浮かんでいます。AR(拡張現実。「ポケモンGO」みたいな、実際の映像にCGを重ねたりする手法)やMR(ミックスド・リアリティー。仮想現実であるVRとARを組み合わせたもの)と呼ばれる手法ですが、これはドローン撮影を介したインタラクション(たぶんダイナミックVR)も含むので、ARというよりMRが適切かなと思いました。
宙に浮かぶ写真たちは、直前の「願い(Album-mix)」と同様、ユーザーから投稿されたもののよう。その写真が次々と光の粒になって、映像内の3人が持つフレームへと吸い込まれていきます。
これも巨大直方体と同様に、フレームの場所をリアルタイムで追跡・解析して、そこに光の粒が吸い寄せられるCGを生成しているように思いますが、ここではむしろその仕組みより、〈ユーザーの想いをPerfumeが受け止める〉というライヴ上のストーリー展開が肝でしょう。フレームの枠に沿ってレーザー光線が投射されたりと、ここでもインタラクションが有効活用されていました。
◇FINALE
「無限未来」を歌い終えると、メンバー3人はそのまま機構に乗って退場。舞台には透明なスクリーンが降りてきて、ドットで構成された3人のシルエットと〈Reframe〉の文字を投影。ここでもスクリーンの降りてくる動きに合わせてぴったり映像を投影していました。

これをもって「Perfume×Technology presents Reframe」は閉幕。MCなし、休憩時間もほとんど挟まずにパフォーマンスを続けた60分間。個人的には、激烈な演奏をほぼノンストップで60分間続ける、かつてのBRAHMANみたいだなと思いました。
鳴り止まない拍手の中、ふたたび場内が明るくなり、機構に乗って3人が登場。以下のようなことを話し、ライヴは締め括られました。
のっち「テクノロジーは人が作る、愛のあるもの。そのテクノロジーと一緒に、新しいことに挑戦できる場所を与えてもらえることが、本当に嬉しいです」
かしゆか「自分たちのこれまでを再構築して新しいものにできて、それが温かいものになるのは、ずっと見てくれているスタッフさんや皆さんの想いがあるから。これからも新しいことに挑戦しても、過去を忘れず、スタッフさんや皆さんの想いを大切に、自分たちがワクワクドキドキできることをやっていきたい」
あ~ちゃん「テクノロジーといっても、どうなっているか自分たちではよくわからない。でもテクノロジーだからといって冷たく突き放されるのではなく、温かいものになるのは、テクノロジーひとつひとつに全部手が入っているから。テクノロジーは絆を伝えられるものだと思うし、自分たちを通じて、テクノロジーは身近で温かいものなんだと思ってくれたら嬉しい」
「ステージに立っているのは3人でも、本当に多くのスタッフが関わってこれができました。スタッフに大きな拍手を!!」
「Perfume×Technology」presents "Reframe" にお越し頂きました皆さま、本日のライブ配信をご視聴頂きました皆さま、本当にありがとうございました。
— Perfume_Staff (@Perfume_Staff) 2018年3月21日
一歩一歩重ねたPerfumeの年月が、テクノロジーによってReframeされるライブ。チームPerfumeにとっても刺激的で、挑戦的なチャレンジでした!#prfm pic.twitter.com/dVH42LR0Cc
◇Reframe
今回の「Perfume×Technology presents Reframe」、〈無機質なテクノロジーがチームPerfumeの絆と人間性によって云々〉はまあもちろんあるとして、私が感じたのは、ほんの1か月前はファンクラブ会員限定で、3人のキャラクターを前面に押し出した和やかで親密なライヴをしていたPerfumeが、ここではほとんど正反対といえる、極めて挑戦的かつ実験的なライヴを見せた、かつてないほどの表現の振れ幅です。どちらか一方ならできる人はたくさんいるでしょうけど、両方できる(しかもどちらも圧倒的に凄い)人ってそんなにいないだろうな……と。
「Reframe」は、テクノロジーとアートの関係性を突き詰めて、ギリギリのせめぎ合いの中からその調和を模索し、新たな表現領域を見出そうとするような、実に野心的で画期的なトライアルです。
2010年からコラボレーションを継続し、数々の大舞台(と困難)を共に切り抜けてきたライゾマティクスとPerfume、そしてMIKIKO先生だからこその到達点であり、世界的にも類例のない試みでしょう。
恐ろしいほど手が込んだ、このライヴの制作および準備に必要だった時間・技術・機材・人員の物量は想像が付かないほど。にもかかわらずチケット価格が5300円~5800円というのは、いったい収支どうなってるんだろう??と心配になりましたが、まあそこは我らのNHK受信料が使われているんでしょうね!(あくまで予想です)
実際、日本ではエンタテインメント企業にそれほどの資金力がありませんから、公共放送(NHKは国営ではありません)くらいのスケールメリットがないと、ここまで冒険的なアプローチは不可能なのが実情でしょう。ここからテクノロジー×アートの新しい流れができたりしたら素晴らしいですね。
それにしても対極にあるようなライヴを2か月で続けて見せる、この連続性と意外性はあえて狙ったスケジュールという気がします(単にNHKホール側の空き状況でそうなっただけの可能性もありますが)。
そこの部分は凄く気になったので、なぜか終演後にNHKホールの外で〈Amuse Fes IN MAKUHARI 2018〉のチラシを配っていた(しかも両日)、Perfumeマネージャーの山本さんに直接お尋ねしたいところでしたが、お仕事の邪魔をするわけにはいかないので帰路を急ぎました。

2018.3.20&21 「Reframe」 SET LIST
1. 新曲(IDM風)
2. DISPLAY
3. 新曲(IDM風)
4. Butterfly
5. シークレットシークレット
6. 新曲(テック・ハウス~ヒップホップ調)
7. エレクトロ・ワールド
8. FUSION
9. 願い(Album-mix)
10. 無限未来
◇追記
このレポートを書いている間に、ネットメディアでレポートいくつか上がってたみたいですね。上のセットリストは私の「多分こうだった」という記憶以外の何者でもありませんので、ご了承下さい。
それと、「シークレットシークレット」の再構成(=Reframe)はSeihoが手がけているそうですね。彼はライゾマティクス忘年会にも出演しているし、実験的でユニークなソロ作からSugar's Campaignみたいなポップスも作れますから、間違いない人選です!!
Perfume × TECHNOLOGY presents "Reframe"で楽曲を作らさせてもらいました。Perfumeの3人のパフォーマンスはもちろん、MIKIKO先生、Rhizomatiksの皆さんの愛を感じられるショーでした。 #prfm #NHK_Reframe pic.twitter.com/P4xS8XlCgG
— Seiho (@seiho777) 2018年3月21日
誤解のないように説明すると、シークレットシークレットのremixというより、過去の楽曲の単語の断片を繋ぎ合わせた曲です。楽曲の詩の朗読もレコーディングしなおして、それも細かくカットして声素材として使ったりしました。もちろんオフィシャルでリミックスもやりたいよ!! #prfm #NHK_Reframe
— Seiho (@seiho777) 2018年3月21日
そして「Reframe」は「FUSION」以降のアーカイヴもアップされていますね。このブログをアップしたらじっくり見てみます!(記憶と全然違っていたらどうしよう)
Perfume×Technology presents "Reframe" の本日配信したステージ映像アップしました。 楽曲は「FUSION」 「願い」 「無限未来」。 https://t.co/lfYWb8R9jF 放送は4/29(日)NHK BSプレミアム(予定) pic.twitter.com/zIGH2nh5xO
— NHK東京2020 (@nhk_2020) 2018年3月21日
第91回 OTONOKO2017
12月2日のOTONOKO、行って参りました。

全体の感想は〈かなり良いダンス系フェスで、東京でもこのレベルのフェスはそうそうない〉というところ。国産ダンス・ミュージックのフェスとしてしっかり芯を食ったラインナップで、ヤスタカの故郷・金沢(つまり東名阪のような大都市ではない街)で、こういうエッジの立ったフェスが開催されることの意義は大きいでしょう。
会場には遠方から来たであろうPerfumeファン(外国人含む)の姿も多く見受けられましたが、せっかくの良いフェスだし、もっともっと現地の若者も気軽にたくさん来たらいいな、とも思いました。このフェスでダンス・ミュージックに触れたことをきっかけに、トラックメイクやDJ、ソングライティングなんかを始めるような、それこそ昔のヤスタカみたいに音楽を真剣に取り組む若者が増えて、後々活躍してくれたら本当に素晴らしいですよ。
チケット代の6,800円も、この規模のフェスとして良心的な価格です。1日のみの開催は2DAYS以上の公演と比べると費用対効果がかなり低いですから(例えば宣伝費や、舞台設営・機材運搬などのコストを考えると、2DAYSなら1日あたり50%で済みますが、1日開催だとそこにコストが100%乗ってきます)、利益が出ているかも正直謎です。動員自体は初回の6,500人から、2017年は8,620人とアップしたようで良かったですが……
それでも、地元の若者には思い切ってチケット代は半額にしたりして、それが地域文化の活性化に繋がれば、地域発のフェスとして理想的ですね。
あとはポーター・ロビンソンやマデオン、ゼッド、サージョン、アナマナグチ、アフロジャック、マックス・ツンドラといったヤスタカ~Perfumeファンの海外クリエイターを呼んだりとかもいいですねー!兼六園に連れて行って、金沢のお寿司なんかも食べさせれば一発ですよ!!(関係者じゃないから好き放題言ってます)
◇HOME
OTONOKO、私はCAPSULEから観ました。

巨大なディスプレイを多数配したステージのデザインは海外のEDMフェスっぽいし、CAPSULEのサウンドも〈EDMブーム以降〉のアップリフティングなモードでしたが、やはりヤスタカが凡百のEDMクリエイターと一線を画すのは、とにかくソングライティングの質の高さ、そして洗練されたサウンド・デザインの独自性&意外性で、これはたとえばマーティン・ギャリックスやゼッド、デッドマウスなんかにも決して負けていないと思うんですが……褒めすぎ?
CAPSULEは30分という短い持ち時間でしたが、セットリストは「Another World」「FLASH BACK」「Hero」といったキラー・チューンの目白押しで、ひたすらアッパーに押し切る祝祭感の強いステージ。「More! More! More!」「Jumper」といった少し前の曲は〈EDM以降〉のアレンジやビートにアップデートされていたような気がしましたが、何しろCAPSULEを観るのがよく考えたら初めてだったため、気のせいかもしれません。やっぱヤスタカ才能あるなー、いつもPerfumeに良い曲をありがとな!と思いながら観ていました(誰目線?)
CAPSULE以降も、ユニークな持ち味やサウンドを押し出すアクトが揃っていて非常に楽しかったです! とりわけ、初見だった岡崎体育は批評性の高さ、メタでファニーなアプローチ、意外なくらいの(失礼)音楽性の高さ、そしてあのヴィジュアルならではの説得力など、どこか初期電気グルーヴにも通じる佇まいがクールかつ爆笑ものでした。

banvoxはEDM系トラップを含むベース・ミュージック、ハウス、ブレイクビーツなど、多様なビート解釈を柔軟に組み合わせたミックスが、センス・スキル共に極めて巧みで、次々とこちらの予想を裏切ってくる意外性はもっと長く聴いていたいと思わせるもの。

彼のプレイは何度か観ていますが、ますます進化していると思うし、いやはや脱帽です!
そしてbanvoxのDJプレイの終盤、引き継ぎのためにステージに現れたのはtofubeatsです。

Perfumeの握手会に行ってアイドルに開眼した男、そして活動初期の高校生時代にはPerfume曲を使った(イリーガルかもしれない)マッシュアップ「The endless polyrhythm lovers」を某動画投稿サイトにアップして注目を浴びるなど、Perfumeが人生に大きな影響を及ぼした、それこそ筋金入りのPerfumeファンです。
彼がこの日の、Perfumeの一つ前というものすごい出演順に気負っていないはずがない!と思ったのですが、いつもどおりの飄々とした語りで曲を紹介し、お客さんを煽ったり、時折チューン・ヴォイスで自分の歌を重ねたりしながら、「POSITIVE」「Too Many Girls」「ディスコの神様」「Don't Stop The Music」など、人気曲を立て続けにプレイ。良質なポップ・ミュージックのエッセンスと、ダンス・ミュージックの親しみやすさを掛け合わせたような楽曲に、会場内はじんわり熱く、ハッピーな空気で満たされます。
名曲「朝が来るまで終わることの無いダンスを」から「水星」で締める構成を観て、Perfumeファン代表だと思っていたtofubeatsが、Perfumeの直前にここまで堂々たるステージを見せてくれるとは……と勝手に感無量でした。「この後はPerfumeと中田さんです、最後まで楽しんで下さい!」的なことを言い残して、ステージを去るtofubeats。その姿はPerfumeファン代表に留まらず、非常に優れたクリエイターのそれでした。
◇The Opening
しばしの転換時間を経て(場内にいる8,602人で、大型ディスプレイに流れる地元のラーメン屋さんのCMを何度も観たりしました)ディスプレイには〈Next Artist〉、そしてPerfumeのロゴが表示されます。この日いちばんともいえる大歓声、お客さんが一気に前方に詰めかけるなか、突如鳴り響く「GLITTER」のイントロ! 2017年はSONICMANIAやPerfume FES!!などでもこの曲が披露されましたが、このオープニング演出は『JPN』ツアーの沖縄公演以来ではないでしょうか。私はトップクラスに好きな曲なので歓喜です!!!
グリーンのレーザー光線が入り乱れる中、鮮やかな赤い衣装に身を包んだPerfumeの3人が登場。「GLITTER」は一時期よく使われていた、シングル・ヴァージョンとAlbum-mixが混ざったような印象でした。OTONOKOは(場所にもよりますが)音響もなかなか良かったですし、もう最高でしたね!そして立て続けに「FLASH」。いまやライヴの鉄板曲で、SONICMANIAに続いてPerfumeのハイパー・ダンスモード炸裂ですが、この2曲でひとまずMCに。
◇MC
以下、大体の記憶です。
あ~ちゃん「中田さんとライヴで一緒になるのは初めてです。14歳からPerfumeをやっていて、いま28,29歳。中田さんもよう飽きんと続けてくれた、
あ「みんな重低音ずっと聴いてて、身体おかしくなってない?ならない?
この日のグループ分けは〈な・か・た〉になりました。
あ「
神の名前を叫ぶと、神々しさだかご利益だかを感じる、みたいな話もあったような……
そしてまだ2曲しかやってないけど、早くも「P.T.A.のコーナー」へ。この日のPerfumeの持ち時間は40分で、ここまでも結構な時間を使っていたように思いますが、続いての「FAKE IT」で一気に場内大爆発!これはこの日いちばんの熱狂状態だったかもしれません。
続いてちょっと意外な「チョコレイト・ディスコ」で、アッパーなダンスモードからシフトダウン。この曲が中盤に入ることは珍しく、その場では少し不思議に感じましたが、続けてあ~ちゃんの「紅白歌合戦、今年も出場することができて本当に嬉しいです。私たちの今年は、この曲です」というMCから、ゆったりとしたイントロの「TOKYO GIRL」に入ったので、いま思えばそこへの(モードやテンポの)調整にもなっていたかもしれませんね。
「TOKYO GIRL」が終わると、「次が最後の曲です。新曲で、3人でやるのはこれが初めてです。FUSION!」というあ~ちゃんのMCから最新曲「FUSION」へ。3人が舞台上で正三角形のフォーメーションを取り、

Perfumeとヤスタカのステージ上での共演が、2003年のコラボレーション開始から14年を経て、初めて実現した瞬間でした。
◇FUSION
この「FUSION」、やや和風のメロディーを持つインスト主体の曲で、キックの4つ打ちからも脱却して、最近のPerfumeには少ないテクノに仕上げられています。
Perfumeはこれがライヴでの初披露ということで、集中力を高めて全身全霊でパフォーマンスしていたように見えましたが、ヤスタカは最初の「Yeah」で軽く人差し指を掲げたり、「Yeah, Yeah, Yeah」の連呼ではハンズアップで客を煽ったり、音域のミックスを少し変えたり(していたような気がしましたが勘違いかも)まあ言うなれば平常運転に見えましたね。
それにしても、
それにあえてトライし、(それこそフュージョンして)見事にやり切って見せた4人。
◇KANAZAWA
「FUSION」が終わると、Perfume3人は弾けるような笑顔で、
えっ、
Perfumeファンからすると(そしておそらくPerfumeメンバーや関係者にとっても)ヤスタカとの共演は歴史的な瞬間ですが、
ただ、初披露の最新曲を、
そしてそれがヤスタカの故郷であり、恩人・
ヤスタカはその後も「NANIMONO」やゼッド「Stay」のリミックスなど、自分が関わった曲を活き活きとプレイしていましたが、Perfume「If you wanna」を流すと、ステージにPerfumeが再登場!これまた「FUSION」に続いて最近の曲ですね。新しい作品をベースにコラボする、というモードが徹底されています。
大勢のお客さんで埋まったアリーナ会場で、
「Perfume」のロゴがスクリーンに大写しになり、
中田ヤスタカのDJで踊るPerfume3人。
うーん、こんな未来が待っていたとは……私がPerfumeを知った頃には正直予想だにしていませんでした。

この日、Perfumeとヤスタカは同じステージの上で音楽を共有し、そして翌日からはまたそれぞれ違うステージに立つのでしょう。両者の軌跡が、またステージ上で重なることもあるのかもしれませんが、それはそれとして。
ここからまた、Perfumeとヤスタカがお互いに良い影響を与え合いながら、末永く活躍してくれることを願ってやみません。
「OTONOKO 2017」出演終了!!
— Perfume_Staff (@Perfume_Staff) 2017年12月2日
石川の皆さんの暖かい声援、本当にありがとうございました。
初めて同じステージに立つ中田ヤスタカさんとのイベント、そしてコラボも!
忘れられない特別な一夜となりました!!#prfm pic.twitter.com/7fsYbVF4mI
Thankyou! #OTONOKO w/ @CAPSULEOFFICIAL @Perfume_Staff @otonokokanazawa #YasutakaNakata pic.twitter.com/YJBxHNz7m9
— 中田ヤスタカ Staff (@YNOFFICIAL_) 2017年12月2日
……あ、そういえば冬の金沢の魚介類はミラクルに美味しかったので、最後に貼っておきますね!!!!!(ぶちこわし)

第90回 Perfume FES!! Perfume×星野源
2017年9月13日、Perfume FES!! 秋の陣の第3弾、星野源さんとの対バンライヴが開催されました。私は行く予定が一切なかったのですが、チケットが余ったという友人の誘いをありがたく受けて急遽大阪に飛びました。
いよいよ「Perfume FES!! 2017」大阪城ホール公演!お天気にも恵まれました!
— Perfume_Staff (@Perfume_Staff) 2017年9月13日
本日の対バン相手は星野源さん。大阪城ホールでは「仮面チャウダー」以来の共演です。あの時も大いに盛り上がりましたが、本日はどんな一夜になるのか!?今からワクワクです!!#prfm pic.twitter.com/wSq05sFrYV
開演ギリギリに会場入り。スガシカオさんの日と比べると若い世代が相当多く、女性もかなり多かったです。Perfume FES!!のタオルなど、グッズを持っている人も多い。そして平日にも関わらず城ホールはぎっしりで、空席もほとんど見つけられないような状況。
先攻は星野源さん。定刻を過ぎると、ステージ上にバンドメンバーが三々五々登場して、軽く音出しを始めます。ギター、ベース、ドラムスにキーボードは2人、ホーン隊3人、そして驚いたことにストリングスも4人含むフル・バンド。いまどきのライヴでストリングスはキーボードで代替したり、打ち込みを流したりするのが通例だと思いますが、まさか生で弦楽四重奏を聴かせてくれるとは……! 何というか、星野源さんの破竹の勢いを感じるしかないリッチな編成です。
場内が暗転すると演奏が始まり、ステージの下手(客席から向かって左)から「こんばんはー!星野源でーす!」と、黒いジャケット姿のどうみても普通の兄ちゃんスターが登場。いきなり場内は物凄い盛り上がりです。
源さんの一挙手一投足、一言一言に大きなリアクションを返すお客さん。たちまち数曲を演奏し終えてMCに入ります。
「Perfume FES!!、以前から〈出てね〉と誘ってもらっていて、ようやく実現しました。ずっとツアーをしていて、3日前に終わったばかりですが、ここ大阪城ホールでもライヴしまして、好きな会場です。初めてPerfumeと会ったのもここで、それは物凄く変わったイベントだったんですが、来てた人もいるかな(はーい!と反応してるお客さんも結構いました)。
そのときは〈ほしゆか〉として登場して、miwaちゃんとかしゆかちゃんとシシド・カフカ、3人ともにほんのかすかに似ていたんですけど。当時はまだアミューズ所属でもなかったので、そこで初めてご挨拶して。いまでは事務所の後輩としてがんばっています」
余談ですが、私は星野さんが在籍していたSAKEROCKのファースト・アルバム(2005年)に関する原稿を(短いものですが)リリース当時に書いたりしていたので、星野さんの音楽には相当早くから触れていたのですが、そこからはほぼまともな接点がないままこの日に至ったため、観るものすべてが初めてでした。
◇STUFF
ライヴは時折MCを挟みながら進んでいくのですが、星野源バンド、これがまためちゃくちゃ上手い!と思ったらドラムが河村カースケさん、ベースが伊賀航さん、ギターがペトロールズにして東京事変の長岡亮介さんって、このトップクラスのプレイヤーを普通に集めている(ように見える)あたりが、星野源さんの破竹の勢いしか感じないところですね。
キーボードのひとりが元PANIC SMILEの石橋英子さんなのも驚きました。石橋さんは普段アヴァンギャルドだったり実験的な音楽をやられているとばかり思っていたので、まさかこんなにポップなサウンドとは……「SUN」の冒頭でなんか「ヴーーッ!!」と極太のノイズが鳴っていたので、あれは石橋さんのアドリブかと思ったら後でそういう仕様だと知りました。
バンド全体としてはスティーヴィー・ワンダーをはじめとする70年代ソウルや山下達郎さん、細野晴臣さんなんかの影響が濃い、ライトなソウル・ポップという印象ですが、とにかく達人揃いのメンバーが盤石のバンド・アンサンブルを聴かせて、しかし我を出すのではなくヴォーカルを引き立てることに専念しているという、非常に贅沢かつプロフェッショナルなステージでした。
その主役たる星野源さんのヴォーカルは、まあ決して超絶技巧であるとか、声域が広いとかの(一般的に歌が上手いと評されるタイプの)歌手ではなく、声の特徴やキャラクターがあのメロディーや作風にぴったり合っている、ということなのでしょう。ファルセット(裏声)を多用するところにもソウル・ミュージックの影響が窺えました。
◇HEAT WAVE
ライヴが進むと、長袖ジャケットを着た源さんはかなり暑いらしく「皆さん暑くないですか? (暑いー、という観客の声に)ハアハア……いっしょだね!」
「熱中症にならないよう、水分取って下さいね。僕はこの間、家でなりました。クーラーの修理で業者を予約したら〈1週間後で〉と言われたので、その間は仕方なく扇風機だけで過ごしていたら熱中症になって、病院に行ったら〈自宅での熱中症はお金のない若者か老人しかならないよ〉と言われました」と、本当に気さくです。
それと源さんはスポンサーや関係者への配慮が超丁寧です。タイアップ曲をやる前に「ウコンの力、飲んでる?」と問いかけたり、「良かったらサッポロ黒ラベルも飲んで下さい」「次にやる曲は『過保護のカホコ』というドラマの主題歌で」など、この気遣いは石原プロを彷彿とさせるな、と思いました。
※石原プロのドラマは、劇中にスポンサーの商品がガンガン出てきたり、犯人が脅迫電話をかけている背後でタイアップ企業のCMソングが流れて、それを聞いた刑事が犯人の居場所のヒントを掴んだりします
「2年くらい前に出した『Yellow Dancer』というアルバムの1曲目の、〈時よ〉という曲をやります。いつもはELEVENPLAYのダンサーさんといっしょにやるんですが、今日はいないので、ひとりでがんばります」という前振りから「時よ」。私でも聴いたことがあるくらいの、とても良く出来た曲ですが、曲の途中でステージ下手から、白い襟の赤いワンピースを着た女性が2人出てきます。
あれ変だな?ELEVENPLAYはいないんじゃ……あっ、Perfume!!!?
あ~ちゃんとかしゆかです。上手からはのっちも登場、3人で「時よ」のダンスを踊ります。特にのっちは楽しくてたまらない様子が顔に表れて、もうニッコニコ。途中から源さんも合流して、4人でがっちりシンクロしたダンスを決めると、すでに場内のテンションは最高潮です!
Perfumeは赤いワンピースに負けないよう、真っ赤なリップなどメイクもかなりはっきりめだったように見えました。手袋をしてダンスするPerfumeというのも初めて観ましたね。
◇Love
「時よ」が終わっても、Perfumeはステージに残っています。
ということは……ということは……!!!!
源さんが「皆さんいっしょに踊って下さい! 去年めちゃくちゃ歌った曲です!」と声を張り上げるやいなや、流れ出す「恋」のイントロ!!! 踊り始めるPerfume!!! すでに観客のヴォルテージと大歓声は城ホールの天井をぶち破らんばかりで、私も本来はこの曲の演奏もじっくり聴きたかったのですが、もはやそれどころではありません。
スター4人が発する、瑞々しい輝きは目も眩みそうなくらい。場内は狂喜乱舞でお客さんも踊りまくり、ポップ・ミュージックのダイナミズムや興奮の極致といった様相です。そうですね、いま瞬間最大風速的な流行りの言葉で言うと、音楽の魔法がありましたね。
この曲のMIKIKO先生による振付は、普段のPerfumeのモードから考えるとずいぶん可愛らしくてポップですが、振付があの素晴らしいソウルフルなバンド・サウンドと合わさり、そこでPerfumeがダンスすることで、こんなPerfume観たことない!という新たな一面を引き出しているようにも見えました。
ラストは源さんも加わって4人での恋ダンス!! 尋常ではない歓声と熱狂的な盛り上がりで、場内は客席で何人か失神していてもおかしくないレベルの興奮状態。源さんはキレの良さやリズム感など、ダンサーとしても相当良い線行っていましたね。
「恋」が終わるとMCタイム。
改めてPerfumeと対峙した源さんは「可愛い……」と床に崩れ落ちます。
あ「(衣装は)源さんの好きそうな感じで」
源「好きです」
あ「今日のこのために作った衣装なんです」
源「Perfume凄い、全然覚える時間もなかったのに完璧に踊れてた。俺も客席から観たかった! ステージで踊ってるから見られない!!」
あ「一生懸命覚えたのに、お客さんみんな(普通に)踊ってた……」
Perfume3人「(苦笑と困惑)」
源「あれ、これあまり触れない方がいい思い出だった? (かしゆかの様子をみて)怯えてる?」
か「怯えてないです笑」
源「水飲まないと、ちょっと3人で話していて下さい」
あ「でもうちらももうハケるから」
そして源さんに「Perfumeでしたー!」と送り出してもらい、のっちは颯爽と帰ろうとしましたが先にいたかしゆかがお辞儀をしていたので、急いでお辞儀していましたね。
源「可愛かった……(水を飲んで)なんでいま俺ひとりなんだろう……」
客「(笑)」
源「………………(しばし放心状態)」
客「(爆笑)」
ライヴの最後には「Perfumeをずっと追ってきました。いつも観て、本当にカッコいい、こんな人たちは他にいないと思った。Perfume FES!!は数少ない機会で、出られる人も限られているなか、そこで呼んでもらえて嬉しいです」と真摯な御礼を述べて、「最後まで楽しんで下さい! 星野源でした! 次は、Perfumeでーす!!!」
いまの圧倒的な人気にも納得の、問答無用に楽しいハッピーなステージでした。いやー時代の寵児って凄い!
◇THE TIME
25分くらいと思われる転換時間を経て、場内が暗転。今回のPerfume FES!!での入場スタイルは、重厚なSEに合わせて、碁盤の目のような並びで吊られたライトからの光線がマスゲームみたいに規則的に動くという趣向。床下に設置された機構(入場時にしか使わない、贅沢)から3人がスーッとステージに上がってきます。3人が腕を動かすと、それとシンクロして照明も動くなど、光とダンスするような趣向で、この演出は4月に開催されたRhizomatiks Research x ELEVENPLAY Dance Installation at Gallery AaMoから繋がっていると思われます。
なお私が観ていた位置は音響もとても良く、〈衣服がビリビリ振動する〉を越えて風圧を感じるレベルの重低音の出力がありながらもクリアな出音で、反響による遅延(ビートが遅れて聞こえてくる)もなかったです。PAさんに感謝です……
1曲目は「FLASH」! そして「GLITTER」から「GAME」と、立て続けに強力なダンス・チューンを連打(「GAME」の前か後に衣装の早替えもあったような)。そして続く「Everyday」で空気を変えます。この「Everyday」、可愛らしい曲調なのに重低音や残響音の出し方が常軌を逸していてかなり好きなのですが、ライヴの大音量で聴くことで、これまで気づかなかったような音の存在や配置、響きを堪能できました。
4曲を終えると最初のMCタイム。
あ~ちゃん「最近はライヴの絶対数が多くて、人気のある会場はなかなか取れない。今回平日になってしまってごめんなさい! でも、皆さんは来てくれました。貴重な有給、大事な時に取っておきたかった有給で来てくれた以上、満足してもらえるよういろいろ盛り込みました」
あ「盛り上がる準備できてるー? こっちに乗っかってくれるー? 頼むよ、良いところ見せたいんだ! 今日はアミューズの偉い人たくさん来てるから。大阪城ホールは大きいから、リハのときはここが埋まるのかな?と思いました」
のっち「Perfumeとして、星野源さんファンとしても念願の対バンが実現しました、そして女性スタッフがウッハウハ」
かしゆか「自分たちの出番前に他人のステージに出るのが、あんなに緊張するとは、足が震えたけど、ELEVENPLAYさんの代わりなので、スッと見えるようにがんばりました。今日、グッズ着用率が高い! みんなグリーンの(フェス)タオルしてくれてる! 優秀!」
そしてかしゆかが「今日、初めてPerfumeを観るって人ー!!」と訪ねると、かなり多い! ざっとですが、15%~20%くらいは手を挙げていたように見えました。星野源さんファンでしょうか。
か「星野源さん、〈Family Song〉という新曲を発表されたそうで」
の「プロモーションみたい!」
か「なんて、知ってるわ! 毎朝聴いてるわ!」
あ「今回、〈Family Song〉にちなんで〈Family Ring〉というグッズを作りました。スマホに着けるリング。めちゃ堅く作ってます。ニャンキホーテとかで買うものよりずっと堅い。今日しか買えないので」
の「源さんもお気に入り……かもしれない!」
あ「お気に入りとは言わん、正直者じゃ」
の「源さんとお揃い……かもしれない!」
よってこの日のチーム分け……じゃなくて秘密の合い言葉は〈ファミ〉〈リー〉〈リング〉で、「源さんの新曲はー!?」と聞かれたら〈Family Song!!〉と答えるという約束になりました。
そして話題は「恋」ダンスにも。
あ「他の人の曲でも、MIKIKO先生の曲を踊れたことの達成感が凄いです。〈恋〉はスタジオに入って、ELEVENPLAYさんに教えてもらって40分くらいでフリを入れたら、頭がパーン!ってなった。ついていけないかも……と思ったけど、1日寝て起きたら踊れて、私Perfume!って思った」
◇FOREIGNER
あ「スタッフさんから聞いたんですが、今日は海外からも来られているそうです。パラグアイ、アイルランド、イギリス、アメリカ、台湾、韓国……しかもこのチケットが激戦の日に!」
日本の人でも簡単にはチケットが取れなかったのに、純粋に凄い気合いだなと思いました。しかし来場者の国籍をどう調べたのかも興味ありますね。
今回も、事前に源さんに「Perfumeで好きな曲」を尋ねてメドレーを作ってきたそうです。いろいろなリクエストがあった中から選ばれたのは「マカロニ」「ナチュラルに恋して」「Magic of Love」。他にインディーズ時代の曲もあったらしいですが、あ~ちゃん曰く「ああ、源さん忙しいしふざけているんだ」と思って流したそうです。
なお「マカロニ」は、名古屋でスガシカオさんもレキシも採り上げているので3公演連続ですし、「ナチュラルに恋して」はライムスターとの対バンのコラボでも大々的にフィーチャーされていました。アーティストの好むPerfumeの曲が、ソウル~ファンク路線の曲に集まっているのは注目のポイントと思います(その割にそういう曲が非常に少ないのですが……)
「マカロニ」は2コーラスくらいで〈♪最後の時が~〉に繋ぐショート版、「ナチュラルに恋して」はほぼフル・コーラス? そして「Magic of Love」はシングル・ヴァージョンで、アルバム版の長いアウトロがなくスパッと終わるのもメドレーの締めには最適でした。
あ「可愛い曲ばかりで恥ずかしくなるくらい! 愛とか恋の曲ばかりで、源さんの〈女性への理想〉があるのかなー。そうそう、源さんのライヴのELEVENPLAYの衣装は、本人じゃなくて源さんがチェックして、直し(修正の指示)も源さんがやっとるんだって」
客「(驚きの声)」
か「(笑顔で)そう考えると、次に観る時の印象が変わるよね!」
その後、あ~ちゃんの「理想を具現化していて凄いよね」というフォロー(?)なども入っておりました。
メドレーに続いて新曲「If you wanna」。名古屋では〈フューチャー・ベイス〉と発音していた(ように聞こえた)あ~ちゃんですが、ここでは〈フューチャー・ベース〉と自然な発音でしたね。
「P.T.A.のコーナー」から、なんと「FAKE IT」! さらにピークを更新するような会場の熱狂です。名古屋(スガさんの日)はこの位置に「コンピューターシティ」だったのですが、かなり変わっています。で、同じく名古屋ではこの次に「チョコレイト・ディスコ」だったんですが……
「FAKE IT」の熱が充満する中、静まり返る会場。Perfumeメンバーも動かず、あ~ちゃんの息づかいだけが聞こえてきます……これは?と思うやいなや、「せーの!」と掲げられる手のひら。「MY COLOR」、久々!!!
Perfumeファンも源さんファンも、みんなそれぞれ踊り、歌い、楽しんでいます。意外な選曲でしたが、いかにもこの日に相応しい、美しいフィナーレを迎えました。(あ、本当のラスト曲は「TOKYO GIRL」でした)
ちなみにPerfumeがステージを降りた時点で21:30を回っており、「今日の終演は22時過ぎるな!」と確信いたしました。
◇THE ORIGINALS
しばしの転換時間を経て、明るくなったステージにはバンドセットではなく、スタンドマイク2本にモニター・スピーカー、アコースティック・ギターが1本セットされています。
そこでPerfume3人がフェスTシャツで登場。改めてこの日の主賓である源さんを呼び込むことになりました。
あ「じゃあせーので〈源さーん〉って呼ぼうか。せーの」
全員「源さーん!」
すると「ちょっと待ってよー」とか言いながら女装した不審者ほしゆかが登場! Perfume FES!!の白Tシャツにシルバーのロングスカート、ピンクの靴下に白いスニーカーといういで立ちで「星野源はもう帰ったわ」と言い放つ。
ほしゆか「ひさしぶりね」
「何年ぶり?」「前もここで会ったわね」など話しながら、Perfume3人にどんどんにじりよるほしゆか。
あ「めっちゃ近くに来るわね」
ほしゆか「グイグイ行くわ」
か「そのスカートよくあったわね」
ほしゆか曰く「今日は私もPerfumeだから!」とのことで、いつもの「Perfumeです!」の挨拶を4人でやることに。しかしほしゆかは「ちょっと事前に手のサインだけ確認していいかしら?」と何度か試すもののうまく行きません。どうやら、ついついピースサインをした指が開きがちのようです。
「ピースが年齢を感じる」「いまはこうだからね(ピースサインで指をくっつけながら)」と語るPerfumeメンバー。
ほしゆか「やめて! 年齢の話はやめて!」
そして4人揃って「Perfumeです!」、一応成功しました。
ほしゆか「良かった、今日はこれをやりに来たわ」
その後、ほしゆかは「暑い! 頭が暑い! あと背中も暑いわ!」と苦しんでいましたが、髪に覆われているからですね。
か「あたしもいつも首から背中まで保温されています」
ほしゆか「あなた大変ね!」
ほしゆか「さっきのメドレー素敵だったわ……素敵だった。でもこれの準備があったから全部は観られなかったんだけど、素敵だったわ」
途中、女言葉がなくなったり、「星野源です」と名乗ったりと、割とキャラがブレたまま進んでいくほしゆかでした。
◇THE MUSIC
あ「これから一緒に歌うんだけど……」
しかし観客はすでにステージ上のギターも見ていますし、織り込み済みの展開のためか、ほぼ無反応……。
あ「ここは湧くところです!」
客「(湧く)」
ほしゆか「ここで反応なかったら、私何しに来たのかしら?ってなるわ」
そしてほしゆか「ひとりでやるんじゃなくて、妹(と言っていたような?)呼んでも良い?」と断ってから舞台袖に声を掛けます。すると、よりによって似たようなシルバーのスカートを着用したながゆか(ペトロールズ長岡さん)も登場。ほしゆか曰く「ながゆかは男性ホルモン多めで、ヒゲ生えてるのよ」。
あとはほしゆかが前屈みになって猛然と髪を洗うような仕草をしたり、ながゆかの髪がギターを弾くときに邪魔そうだったのであ~ちゃんが率先して後ろに流したりと、そんなこんなで歌う体勢が整いました。
あ「これは事前に音源が送られてきて、すごく熱いアレンジで」
ほしゆか「この曲を聴いたとき、このアレンジでやりたいと思って。新曲の〈If you wanna〉を、ギター2本でやります」
おお、最新曲であり、特にギターの生演奏だとどうなるのか想像が付かない選曲ですね。「これはもうここでしか聴けないから!」というような煽りを経て演奏が始まると、ギター2本でコード進行は大体ざっくりと再現しながらダウンピッキングで刻み、サビでのシンコペートしたシンセとキックは、
いやいや、意外性のある挑戦でいいじゃないですか……と思っていたら途中の間奏からほしゆか・
演奏が終わると、Perfumeは「やったー!」「カッコよかったー!」などと喜びますが、なぜかほしゆかは「ハードコアだったわ……」と達成感を漂わせていました。
コラボレーションはまだ終わりません。
ほしゆか「もう1曲やりたいんだけど、私Perfumeですごく好きな曲があって」
あ「わっ!……」
ほしゆか「でもこの曲の名前を出すと、3人が凄く渋い顔するの」
あ「でもこれも音源を送ってもらって、カッコいいアレンジだったから、これならいいかな?って」
ほしゆか「〈スウィートドーナッツ〉って曲だけど(大歓声を受けて)……ほらみんな喜んでる!! みんなのためになってる!! この曲の〈♪疑問は増える〉ってところが好きなの」
なぜそこ!?
かしゆかは「この曲久しぶりに聴いたら、どこの子供が歌ってるんだろう?って思った。しゃべるみたいに歌ってたもん」
あ~ちゃん「あれが商品として販売されてたのが凄いよね」
ほしゆか「最後がこの曲だから、みんなこの曲を心に持って帰るのよ!」
しかしこのあたり、MCの進行ではPerfumeも源さんも、お互いの出方を見るような空気に……と思ったらほしゆかが「進行はどうしようかしら? 打ち合わせしてないからドキドキするわ」と。結局「あなたたち(Perfume)に任せるわ」ということになり、かしゆかの「生まれ変わったこの曲を聴いてください、スウィートドーナッツ!」という紹介から演奏がスタート。
イントロ、キーボードの賑やかなフレーズはながゆかが弾き、全体のコード進行はほしゆかが担当。かしゆかが〈♪最後の一言すっと冷えて~〉と歌い出すと、〈ゆかちゃーん〉のコールがどこか申し訳なさそうにあちこちから聞こえてきます。のっちは久々に聞いたであろうコールについ吹き出したり。でもPerfumeは歌いながらもそれなりにフリをやっていたり、コールも徐々に本気になってきたりと、なかなかの盛り上がりを見せました。
コーラスでほしゆか・ながゆかも歌っていたような気もするのですが、さすがに詳細は思い出せません。
そしてかしゆかが歌う〈疑問は増える♪〉の直前、ほしゆかのギターを弾く手が止まります。そしてすぐ近くにいたかしゆか、なんとほしゆかとしっかり目を合わせながら〈疑問は増える♪〉と可愛らしく歌う! この待遇で気絶・動転などしないあたりがさすが時代を牽引するスター・星野源さんです!!
演奏を終えたほしゆか、拍手喝采を受けながらステージから去ろうとしますが、一瞬立ち止まり、ながゆかの手を取るとそのまま手を繋いで舞台袖へと消えていきました。Perfumeは「さっきの見た? 手繋いでたよ!!」と話題騒然です。
ラストの挨拶。
か「盛りだくさんすぎて頭がいっぱいでした笑。ずっと踊ってほしいと言われていた〈恋〉を、源さん本人と、こんな正式な場所で一緒に踊れて良かった。コラボの2曲も、源さんじゃなかったらできなかった曲です」
の「凄く贅沢な時間で(言ってたののっちじゃなかったかも?)音楽って楽しいなぁ、と改めて思いました」
あ「恋、実は源さんから〈一緒に踊るのはどうかい?〉と提案してもらいました。あの人柄が人を惹きつけるんだと思います。今回はチケットがものすごい売れ行きで、先行販売で全部出てしまって、観てほしかった人もいたんだけど友達全然呼べなかった」
「1日じゃ足りない、2DAYSやればよかった。またやったらみんな来てくれる? 源さんにお願いしてみようかな……名残惜しいですが、会場の時間もあるので。それでは、Perfumeでしたー!」
終わった後時計を見たら、22時20分近かったですよ!
でも、参加した人は大満足であろう、3時間超のコンサートでした。次回の対バンも楽しみです!(2回目がある前提)

本日は「Perfume FES!! 2017」に星野源が出演致しました!Perfumeの皆さんありがとうございました!写真は、Perfumeの4人目のメンバー“ほしゆか”さんと共に! #prfm #ほしゆか pic.twitter.com/7fw71tWxYB
— 星野源 official (@gen_senden) 2017年9月13日
2017.9.13 Perfume SET LIST
1. FLASH
2. GLITTER
3. GAME
4. Everyday
MC
5. 星野源さんに捧げるメドレー(マカロニ~ナチュラルに恋して~Magic of Love)
6. If you wanna
7. P.T.A.のコーナー
8. FAKE IT
9. MY COLOR
10. TOKYO GIRL
En1. If you wanna feat. ほしゆか・ながゆか
En2. スウィートドーナッツ feat. ほしゆか・ながゆか
第90回 Perfume FES!! Perfume×スガシカオ
2017年9月6日、愛知県体育館にてPerfume FES!! 秋の陣(命名:あ~ちゃんのっち)が開催されました(ご指摘いただき修正しました)。初めて行った会場でしたが、コンサート利用だと7000人くらいのキャパシティと見ました。

↑これがカメラの性能の限界でした。思いっきり光が飛んでいてすみません
この日の対バン相手はスガシカオさん!

スガさんはおそらく2008年頃からPerfumeファンを公言し、特に「マカロニ」が大好きらしいと伺っていました。また、これまでのPerfume FES!!でもライムスターや東京スカパラダイスオーケストラといったソウル~ファンク、ジャズなどを通過したアクトとの共演はずば抜けて良かったこともあり、個人的にスガさんとの対バンは〈秋の陣〉でもっとも観たい顔合わせでした。
ほぼオンタイムでライヴはスタート。先攻はスガさんです。「Perfume FES!!、楽しみにしてきました。初めて俺のライヴを見る人も多いと思うので、今日は他の人に提供した曲なんかも含めて大サービスで行きます」とのMC通り、「午後のパレード」で始まりKAT-TUNに提供した「Real Face」、「19才」などスガシカオ弱者な私でも知っている曲ばかり。サウンドのテクスチャーはロックだし、「Real Face」ではヘヴィー・ロック的な激しさも垣間見せていましたが、スガさんバンドのエッセンスはソウル~ファンク直系のグルーヴ感にあり、このサウンドなら3時間くらいぶっ通しで聴いても楽しめるなーと思ってニヤニヤしながら聴いておりました。
◇愛について
途中でMCタイム。Perfumeについては、ファン歴の長さと対照的に「みんなPerfume好き? 俺も好きです」とサラッと流します。石川(2014年)で〈Perfumeと俺の文脈〉について延々と語っていた宇多丸さんの姿をなぜか思い出しました。
しかしPerfume FES!!出演の経緯については「テレビ局のスタジオでPerfumeと一緒になったときに、本人たちから直接〈出ていただけませんか〉と依頼されて。これはもうマネージャーとか関係ない!と思って〈出ます!〉と即答しました」と、やはり隠し切れないほど強い思い入れを炸裂させるスガさんでした。
「俺はひとりだけどPerfumeは3人で、3人いると誰に向かって話せばいいかわからなくなる。ずっとひとりと話していると、〈この人、気があるんじゃない?〉って思われそうだし、3人にまんべんなく話しかけると安いホストみたいになる」と。「そういう場合、男としてはいちばんブスに話しかけるのがいいと思うんだけど、でも3人とも可愛いからさー!」。途中に毒っ気もありつつ、あくまでも〈いちばん言いたかった最後の部分への繋ぎ〉ということでノープロブレムです(?)
とある曲を歌う前にはアコースティック・ギターに持ち替えて、スガさんが話し始めます。「この曲を書いたのはいつ頃だったかな……もう覚えていないけど、SMAPには3~4曲提供しています。(リンゴ・ジュース!と叫んだ客に)そうそう笑 ……彼らが解散したときは凄くショックだった。もう〈夜空ノムコウ〉はやらないって言ったりしたし、いまもそのショックが癒えたわけではないんだけど…………まあ今日は歌おうかなと思います。
あ、みんなこの曲知ってるよね!? 全員知ってる前提で話しちゃったけど笑 歌い出しは弾き語りっぽくて静かなので、よかったらみんなも一緒に歌って下さい」。そしたらまあみんな歌える歌える! まぎれもない国民的ヒット曲、そして日本の音楽史に残る名曲を、Perfumeファン・スガさんファンの皆さんと合唱できました。
その後は真鍋さんも以前出演した「プロフェッショナル 仕事の流儀」でお馴染みの「Progress」、「コノユビトマレ」などを演奏。実はライムスターやスカパラみたいに、本編でPefume曲をカヴァーしないかな?と思っていましたが、結局それはなく、スガさん大サービスな1時間近くのステージが終わりました。いやーカッコよかった!!!
◇The Opening
20分くらいの転換を挟み、Perfumeのライヴがスタート。今回、入場時の演出が明らかにネクスト・レヴェルに到達しており、スタンド席から見ていたら「入場のためだけにここまでやるのか!」と驚くほど手が込んでいました。
楽曲も幕張メッセのPerfume FES!!とは大きく入れ替わって、アップデートされています。
最初のMC。スガさんはライヴ終了後、Perfume3人へ「ホントに良いお客さんだね!」と声をかけてくれたそうで、あ~ちゃん感激。「ステージに立つ側として、やっぱり受け入れてくれてやりやすい雰囲気もあれば、そうじゃないときもあるので」と語り、Perfume FES!!が温かい雰囲気になっていることを喜んでいましたが、やはり昔のスーパーアウェイ時代の会場の空気も忘れていないのでしょうね……
「恐れ多くも」お誘いしたというスガさんのステージについて、大サービスの選曲で感激したと口々に賞賛。のっちは会場の後ろの方で、歯磨きしながら見ていたそうですが、「いつもはおらー!!とか煽って怖がられたりするんですが、今日は嫉妬した!〈夜空ノムコウ〉の大合唱に嫉妬した!! Perfumeのライヴはみんなで曲を合唱することがないので、もう一度、あの声を聴かせて! ♪あーれっかぁら~」といきなり歌い始め、アカペラで場内大合唱に。小節の終わりには〈夜空の向こうには!〉と次の歌詞をガイドしたり、ちょっとみんなの歌詞覚えが危うく合唱がばらけそうになった瞬間に〈♪待っている~!〉と力技で持って行ったりと、なかなかいい塩梅のパワープレイでした。
かしゆかが〈初めてPerfumeのライヴを観る人〉に挙手してもらったり、平日なのに仕事はどうしたのか、有給休暇か早退したのか、など話していたところにステージを離れていたあ~ちゃんが戻り「みんな仕事しとるの?」といきなりぶちかましてきたので一瞬で目が覚めました(ご本人も「仕事しとるよね、それでこのお金も出とるんじゃし、いきなり出てきて何言ってるんだろうね!」と反省の弁でした。とはいえ現代ニッポンでは平日も気軽に休める会社だってそう多くないでしょう……)
この日のチーム分けはやはりというか、〈ヨゾ〉〈ラノ〉〈ムコウ〉でした。
◇Dedicate
今回、Perfumeは事前に「スガさんの好きなPerfumeの曲は何ですか?」と訊いて、それでメドレーを作ってきたそうです。2014年のライムスターとの対バンでは、宇多丸さんのリクエストで「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」を披露していましたが、スガさんはメドレーなんだ……と一瞬思いましたが、それはさておき。
名称〈スガさんに捧げるメドレー〉は、いきなり「エレクトロ・ワールド」でスタート。長い間奏(オイパート)から、一気にラストの〈この世界のスイッチ/押したのは誰なの〉に繋げるショート・ヴァージョン。曲の終わりから音が途切れることなく「ワンルーム・ディスコ」へ。2コーラスくらい歌うと、初めて聴くテクノっぽいブレイクビーツが流れます。あれ、この曲なんだろう聴いたことないぞ?と思うや否や、斜めに並んだ3人が〈ダン!ダン!ダン!〉というブレイクに合わせて1人ずつ「ねぇ」のフリを決めて、そのまま「ねぇ」に突入! これは展開の意外性も含めて超上がりましたね。
SONICMANIAでのノンストップ・ダンス・ミックスも良かったですが、この〈スガさんに捧げるメドレー〉もミックスの巧みな演出と、2006年~2010年の曲だけで固めた選曲というコア感があり、これはPerfume FES!!ならではの見所でしょう。
その後、とある曲でフューチャー・ベースの話が出て、ノリ方の指南(サビは4分のリズムで両手を仰ぎながら、8分のリズムで身体を揺らす)をしたり、そんなこんなでPerfumeのライヴが終了。締めの挨拶は以下のような感じです。
かしゆか「あっという間でしたけど、本当に楽しかったです。ありがとうございました!」
のっち「スガさんのオトナなライヴの後に、Perfumeがやることでどうなるんだろう?と思ったけど、新しいPerfumeを見せることができたと思います。楽屋とか実家にいるみたいな雰囲気で、皆さん温かく受け入れて下さってありがとうございます!」
3人が舞台から去ると、セット転換でスガさんバンドの楽器が次々と運び込まれます。来ました来ましたコラボレーションタイム! 幕張メッセでのPerfume FES!!は電気グルーヴとの共演こそなかったし、チャットモンチーのときはコラボといっても、あ(以下略)
◇Strength
10分足らず(体感)でふたたびステージ上が明るく照らされ、スガさんバンドのメンバーと共にPerfumeがステージに登場。Perfume3人それぞれのTシャツに〈ス〉〈♡〉〈ガ〉とプリントされています。3人がくるっと客席に背を向けると、バックプリントは〈シ〉〈カ〉〈オ〉に。あ〜ちゃんのTシャツは表が〈♡〉で、一見市販されていそうなデザインですがバックは〈カ〉のみ。
のっちとかしゆか「ちから!!ちから!!」おお確かにそう読める!
あ~ちゃん「ちから……なんか学園祭のTシャツみたい!」
そしてPerfume3人と、観客みんなで「スガさーーん!」と呼び込むと、グッズの白Tシャツを着たスガさんが颯爽とステージに登場。ひとしきり3人にライヴを褒め称えられ、あきらかに照れながらそれを極力抑えつつ「…ありがとう!」と答えたり、Perfumeが着ているスガTシャツ(元はZARA製)の件などを話していました。
twitter.com/meatsaucetaro/status/9054286855あ「スガさんは今回、誰よりも早く決まった方で」
の「テレビ局のスタジオで直接お願いしたんですけど、そのときどう思われましたか?」
スガさん「その場で〈出ます!〉って即答したよ」
の「でもこの業界で長く揉まれると、信じていい言葉と信じられない言葉があるんですよ」
あ「業務上の、社交辞令みたいなね」
ス「(苦笑)」
の「でも別のルートを通して確認したら、そこでもOKで、ホントに出て下さるんだ!って」
ス「本当はもっと早く呼ばれるんじゃないかと思ってたんですよ……(最初に呼ばれた)斉藤和義とかさ、デレデレしてたし、奥田民生も出て。なんで俺は呼ばれないのかなぁ、とも思ってたから」
あ「でもスガさん、2週間後(の9月18日)に〈スガフェス!〉もあって」
ス「大阪のね」(観客拍手)
あ「それなのに出て下さってありがとうございます。普通は〈あ、そこ自分のイベントに近いんで! そっちに集中したいんで!〉って言われるところなのに」
ス「あー……(普通は)そうするんだ?」
このくだりでも、スガさんがこのPerfume FES!!にどれだけ出たかったのかビシビシ伝わってきました……
〈スガさんに捧げるメドレー〉について、「スガさんリクエストの3曲の流れがばっちりだったー!」と3人が口々にスガさんを褒め称えます。ここでデレデレしないあたりがさすがスガシカオさん(51歳)。「エレクトロ・ワールド! カッコいいよね!」と軽口を叩いたりされていました。
そして待ちに待ったコラボレーション!! 1曲目はスガさんの曲「アシンメトリー」。
TVドラマ「整形美人。」の主題歌で、Perfumeが13歳くらいの頃にそのドラマにはまっていたらしいです。あ~ちゃんの説明によると
・ヒロインが整形して米倉涼子になる
・モテて人生が軌道に乗る
・でも(もうひとりの主役である)椎名桔平には全然整形が効かない
・心がブスなのがバレるんよ……怖いね!
で、ドラマの盛り上がるところで「アシンメトリー」がうまく使われていて印象に残っていたそうで、この曲をスガさんバンドと共に4人の生歌で披露することに。Perfumeも「生演奏だって! 超豪華だね!」と嬉しそうです。
しかしスガさんに「これいきなりサビから入るからね。うまく行かなかったらもう1回やるから」と言われプレッシャーを感じたと思しき3人ですが、〈♪涙の色はきっと~〉の歌い出しは1回で見事成功! サビは3人がユニゾンで歌ったり(スガさんと4人で歌っていたかも?)、平歌はPerfume3人とスガさんで歌い分けをしたり。マイナー調で陰のあるメロディーはPerfumeの曲にあまりないので、フレッシュでしたね。
「アシンメトリー」が終わり、拍手喝采! そしてまだコラボは続きます。
あ「この曲、スガさんがPerfumeでいちばん好きな曲なんですよね」
ス「大好きです。カラオケで歌いまくります」
あ?「スガさんカラオケとか行かれるんですか!?」
ス「……ごくまれに!」
あ「そんな場面でも……ありがとうございます。そんな位置に〈マカロニ〉があるんですね」(客拍手)
……えっ、あ~ちゃんいま思いっきりネタバレしなかった? いや、まあでもそこそこ詳しいお客さんならもう「マカロニ」一択なのは察知しているでしょうね……。
ス「これは自分に合っている曲だと思って選ばせてもらいました。こないだ〈Amuse Fes〉があったでしょ? そこでポルノグラフィティの岡野昭仁が〈ポリリズム〉をカヴァーしてたのを観たんだけど……もうぐちゃぐちゃだった! 選曲が悪い! 〈ポリリズム〉は首に青筋立てて歌う曲じゃない!!」(客爆笑)
そして誰か記憶飛びましたが〈くぅりかぁえーすーこぉのぉポリリズムゥ!〉とポルノ岡野さん風のモノマネも入りました。
さておき、「マカロニ」はスガさんがこの日のために「俺たちっぽいアレンジを作ってきた」そうで、これこそPerfume FES!!でしか聞けないコラボであり、やはりスガさんの尋常ではない気合いが炸裂しまくってますね。ドラムのイントロから演奏がスタート。
このとき、私はバンドの演奏にもかなり注目していました。ギターはフュージョン~AOR調で、エレクトリック・ピアノの音色はフェンダー・ローズのように滑らかで艶っぽい。ベースは前ノリで、音数多めでグルーヴィー。そして驚いたのはドラムスが16ビートになっていたことです。原曲のメロウなテイストをより洗練させつつ、ビートの推進力が高まった感じで、そこにPerfume3人のエンジェリックな歌声が乗るので、これはもう極上の音楽体験!
そこにスガさんが黒いレスポールで、渋いソロを入れたりロックなフレージングを聴かせてくれます。そしてスガさんの歌う「マカロニ」は、高めのキーゆえのハスキーな声で、たまらない色気もあって……うーん、これあの場でしか聴けないのもったいないですよ! 日本の音楽産業の損失ですよ? また2014年のときみたいに映像化してくれないかな……Perfumeとスガさんの相乗効果とケミストリー、そしてスガさんのPerfume愛が極まった1曲でした。
コラボは以上でおしまい。もう1曲やってほしかった……というのはさすがに贅沢というものでしょう。Perfumeと観客は去って行くスガさんとバンドのメンバーに惜しみない拍手を送るのでした。

◇あの頃の未来に
Perfume FES!! 秋の陣、幕開けを飾るスガさんとの対バンはこのように素晴らしいものでした。「どうやらスガさんもPerfumeが好きらしい」と聞いたときから早くも8年以上が経過して、ずっとスガさんが歌う「マカロニ」を聴いてみたかったけれど、ようやくこんな夜が訪れました。確かに〈あの頃の未来〉に立ってましたよ。スガさんも、私も!!
そしてやはり冒頭にも書いたとおり、ソウル~ファンク、ジャズといった基本(とあえて書きます)を押さえているアーティストとPerfumeの共演は、間違いなく良い!という確信を深めました。
……考えてみれば、この翌日に登場するレキシ、そして星野源さんもソウル~ファンク、ジャズあたりをものすごくしっかり押さえていると思われますので、確実に良いであろうことに気づきましたが、私が行けるのはスガさんの日しかなかったので、それ以外の余計なことは一切考えない、という結論に落ち着きました。
とはいえそのあたりの公演に参加される皆様におかれましては、ぜひ詳細なレポートをお願い申し上げます!!!!
◇おまけ
スガさんバンドの演奏する「マカロニ」を聴いて、こういうサウンドの曲、もっと聴きたい!という方がおられると思うので、いくつかピックアップしようと思ったのですが、あまりに膨大で、それ以上に僭越なため、超有名曲だけ貼っておきます。
こんなところですかね……あれ?
そうか、あの日の「マカロニ」を気に入った人は、スガさんの曲を聴けばいいんだ!!!(いまさら)
第88回 SONICMANIA2017
2017.8.18 SONICMANIA SETLIST
1. FLASH
2. GLITTER
3. Miracle Worker
MC
4. MEDLEY:ポリリズム~Spring of Life(Album-mix)~Cling Cling(Album-mix)~NIGHT FLIGHT
P.T.A.のコーナー
6. FAKE IT
7. ワンルーム・ディスコ
MC
8. If you wanna
9. TOKYO GIRL
この日は(かつて

22時、ほぼオンタイムで場内が暗転。重いビートによるシンプルな入場SEが流れ、
しかし一度くらいは、この曲のAlbum-mixが披露されたらなぁ……
続いて間髪入れず「Miracle Worker」が流れた瞬間、
ちなみに
◇Club Foot
3曲を終えるとMCへ。
のっちの煽り(夏休みの人、仕事帰りの人を確認、日本の夏にソニマニがあって良かった!など)を経て、
そしてあ~ちゃん曰く「隣の楽屋がカサビアン」と。

あ「
そんなこんなでこの日のチーム分けは〈パー〉〈テー〉〈ション〉でした。

◇Fancy Dancer
あ~ちゃんが「今日は踊れる曲ばっかり持ってきたから!」と煽り、「それではメドレーを聞いて下さい、『ポリリズム』ー!!」。おお、最近ワンマンではやらないことも多いこの曲ですが、やはり観客の知名度は抜群で反応も良いです。〈ポリループ〉を経て、いつも観客がハンド・クラップする間奏に差し掛かると、メンバーが観客に背を向けて少し後方へと移動。おや?と思うのと同時に、そのBPMをキープしたままシームレスに「Spring of Life(Album-mix)」へと繋がって大歓声!
Perfumeのライヴでメドレー構成はときどきありますが、DJミックスのように〈観客を踊らせること〉に特化したメドレーとは限らず、どちらかというと、セットリストから漏れた曲をまとめる意味合いも強いです。しかし完全ダンス志向のメドレーが聴けるのはいまのところSONICMANIAだけ!……になるのでしょうか(2013年の出演時も同様のミックスパートがありました)。そして「Spring of Life」も特に好きな曲のため私歓喜です。
そしてこの曲のクライマックスとなる間奏。アンドロイドのような振り付けで、かしゆかとのっちが座った姿勢のあ~ちゃんを引き上げるのですが、ここでの2人は直接あ~ちゃんの身体には触れず、肩の上あたりの宙を引っ張ると、あ~ちゃんの身体も引き上げられるという、まるで見えない糸で引っ張られてい……と思ったその瞬間鳴り響くシンセの短いビルドアップと強烈なビートの連打、激しく明滅するフラッシュ! 「Cling Cling(Album-mix)」です。この繋ぎ、『COSMIC EXPLORER』のツアーでの「Pick Me Up~Cling Cling(Album-mix)」と同じだったように思うのですが、やはりこの不意打ちは非常に強力で、場内はクレイジーな盛り上がりです。

こうなると私もさすがに昂揚しまくりで、次の「NIGHT FLIGHT」にはどう繋がったのか正直あまり覚えていませんが、「Cling Cling」のサビ終わりからそのまま「NF」のイントロに繋がったのかな? ここでステージ後方の高台3つを使っていたかな? 高台使ったのは「Spring of Life」だったっけ? うろ覚えで恐れ入りますが、それくらい興奮したということで……
見事なメドレーが終わると、熱気が充満した場内に鳴り響くメランコリックなピアノの旋律。ここでまさかの「SEVENTH HEAVEN」とは……! この巧みな緩急の付け方、さすが手練れです。
ちなみにこの辺でようやく気がついたのですが、ソニマニは舞台奥の低めの位置に(観客から見て)逆光の照明がたくさん設置されており、その大光量が思いっきり観客の目に飛び込んでくるので、じっとPerfumeを見ていると割と目がつぶれそうになります笑 すべての曲でその照明が使われるわけではないので、その照明が全開のときはスクリーンを見るなどして防衛しましたが、あれは再考をお願いしたいですね……
あ、そうそう「SEVENTH HEAVEN」でしたね。冒頭こそ抑制が利いていますが、これもダンサブルなエレクトロ・ハウスですし〈踊れる曲〉というテーマとしっかり沿っています。いやはや、この流れは聞いていて幸福感溢れますね……Perfumeが凄く眩しかったです(いろんな意味で)
◇HA!!!
恒例の「P.T.A.のコーナー」。いつもどおりの流れで進んでいきます……が、ここで先日の〈Perfume FES!!〉で初披露された、チャットモンチー作の「はみがきのうた」が組み込まれていました。

や、わかりますよ! 確かに曲も振りもかわいいですよね! 誰でもすぐに覚えられて、みんなで歌えますよね! 重低音とビートに乗せてキレの良いダンスを踊る、〈クールでカッコいいPerfume〉だけじゃない面も見られますよね!
でもこの日に限っていえば、ライヴの流れがここで完全に停滞してしまったように見えました。
アクセル全開でアップリフティングな流れを(緩急も付けつつ)ずっと作ってきて、さらなるピークへ向けて跳躍できるタイミングで、あのチャイルディッシュな歌と振りは残念ながらあまり効果的ではなかったと思います(※個人の感想です)。まあせっかく作ってもらった以上はやらないといけないとか、いろいろあるんでしょうけど……
◇Fake it!(by 電気グルーヴ)
さておき〈パー!〉〈テー!〉〈ション!〉の連呼で場内のヴォルテージを上げていくPerfume。ここで満を持して放たれる「FAKE IT」! Perfume屈指のアッパー・チューンで、SONICMANIAにも非常に相応しい選曲です。そして怒濤のようなクライマックスへ突入する場内に鳴り響く、「ワンルーム・ディスコ」のシンセ。「FAKE IT」の狂乱からグッとギアを落とし、ミディアム・テンポのグルーヴで繋ぐ意外性はなかなか効果的で(それこそ上手いDJっぽい)、場内の熱気もしっかりキープされていました。
そして短いMC(新曲の告知)を挟み、その新曲「If you wanna」、そしてあ~ちゃんの「この曲を最後を歌いたいです」という口上から「TOKYO GIRL」と、新曲の連発でこの日のライヴを締め括りました。
秋口リリースと発表していたPerfumeのニューシングルですが、8月30日(水)に発売が決定!タイトルは『If you wanna』!
— Perfume_Staff (@Perfume_Staff) 2017年7月10日
Perfume×パナソニックのコラボが話題となっている『Everyday』も収録!https://t.co/TXtBjoGF3Y #prfm
「If you wanna」のクールで緻密でちょっとマシーナリーな振り付けも相当カッコよかったですが、さておきこのラスト2曲のサウンド、Perfumeの新機軸といえるフューチャー・ベースを導入していますね。
Perfumeは常に新しくておもしろいことにチャレンジし続けるのが最大の魅力だと思っていますが、定番の人気曲ではなく新曲2つ(=最新型のPerfume)を見せることでフィナーレを飾るという、まさにチャレンジし続ける姿勢が表われた(そして奏功した!)ライヴだったと思います。
そういう意味でPerfumeはまだまだ進化し続けているし、この日のライヴは非常に素晴らしいものでした。
結論:Perfumeやっぱり最高!!!!!!
◇After Hours
(以下、余談です)昨今、TwitterなんかにおけるPerfumeを巡る論調は、ともすれば3人のキャラクターや関係性に耽溺したり、一方では一部メンバーや事務所に対する〈否定的な意見〉も見受けられるように思います。
何事も楽しみ方や捉え方は人それぞれですし、その何が正しい、何が間違っていると決めつけるのは傲慢でしかありませんが、ともかく少しファンの雰囲気が変わってきているのかな、と感じます。それはPerfume自身の変化もあれば、ブレイク以降の長い時間の経過に起因するもの(ファン層の固定化)なども原因なんでしょうけど……とかうだうだ考えるのがバカバカしくなるくらい、SONICMANIAのPerfumeは圧倒的に凄かったです!

SONICMANIAのライヴを観ながら、私はPerfumeの楽曲とライヴ・パフォーマンスが異様に好きでファンになったこと(つまり初心)を思い出しました。
もちろん3人のキャラクターや物語、関係性もPerfumeに欠かせない魅力でしょう。でも万人がフラットに受け取ることができるのは〈楽曲とライヴ・パフォーマンス〉だけだと思います(キャラクターや関係性の本質は、それこそ本人やスタッフしかわからないので)。それ以外の部分をひたすら愛でたり、または否定するつもりはありませんし、そんな時間も余力もありません。
本来は、おもしろい、楽しい、応援したいと思えば付いていけばいいし、おかしい、つまらない、変だと思えば離れればいいだけなんだけど、そう簡単には行かないから、いろいろ言いたい人がいるのは凄くよくわかります
— t_kito (@t_kito) 2017年7月14日
思い入れが強いぶん、良くも悪くもいろいろ言いたくなるタイプのファンが多いのだと思いますが(このブログもその手のものですが)、なんというか……これからもPerfumeとファンが良好な関係(※依存ではなく)を保ち、Perfumeもファンもそれぞれが長きに渡って充実した活動ができたらいいし、そしてPerfumeが歴史に残るアイドルになればいいな、というのが結論ですね。
……あっ、アイドルと言えば、書き忘れてた!
「SEVENTH HEAVEN」で最後のサビを歌い終わり、アウトロに入っていくところで、大型スクリーンに映るかしゆかがばっちりウィンクを決めていて、いやーPerfumeは世界最高のアイドルだな! もうこれで11500円のチケット代の元が取れたな!!と思った(多分どうかしていた)のを思い出したので書いておきます(キャラクター愛でているじゃないか、というツッコミはご容赦下さい)
次回は「If you wanna」リリース記念として、「TOKYO GIRL」との共通点でもあるフューチャー・ベースについて書く予定です。