◇6月4日(土)アスティとくしま
この日はあいにくの雨模様でしたが、5000人収容と聞いていた会場は満員。今回のツアー中、もっともキャパシティの小さい会場です(まあそれでも十分デカいんですが)。Perfumeは会場のサイズに合わせて、ステージセットも縮小して臨んでいました。
あ~ちゃん「チャットモンチーのフェス(こなそんフェス2016)ではライヴしましたが、ワンマンは初めてです!」
どうやらPerfume、四国4県のうち香川・愛媛・高知ではワンマンを行ってきましたが、徳島ではできなかったと。
あ「ライヴ前に、チャットモンチーのあっこちゃんからメールをもらいました。〈 徳島でライヴしてくれてありがとうございます。徳島の人たちはシャイですが、熱いものを持っています。ぜひ徳島の人を楽しませてあげて下さい〉。なんかもう 徳島代表みたいな。でもシャイなのかと思ったら〈○○○○!〉の声(ある曲での掛け声)が 凄かった! これまでのところで一番!(喉元に手をやって)こみ上げてくるものがあったもん」
いま考えてみれば、もうこの段階であ~ちゃんがかなりグッと来ていたようですね。
◇Dance With...
↑阿波踊りイメージ図
師範代のレクチャーを受けて、観客全員も阿波踊りに挑戦! 右手を上げると同時に右足を出し、左手を上げたら左足を出す。「肩を前に出すとそれっぽく見えます」と師範代。確かにサマになっています。しばし全員で阿波踊りして、ちょっと慣れてきたかな?と思った頃、突然のっちが「ヤットサーーーッ!!」と叫んでちょっとビクッてしましたが、お客さんが大声で「ヤットヤットーーーッ!!!!」とレスポンス。こ、これが阿波踊りか! 来てみるもんだ徳島!
阿波踊りからの流れで、2人が「徳島の人ーーー!!」とステージから呼びかけましたが、挙手したのはわずか5~10%くらい……えっ、地元の人がそんなに少ないの? かしゆかが「そのなかでも、ずっと阿波踊りを踊ってるって人ーー! えーっ、もっと少ない!!」というくだりもありました……が、これは翌日理由がわかります。
◇Money
のっち「皆さん、グッズのかばん……買ってくれましたか?」
かしゆか「心の声が出すぎてるよ」
の「私、トートバッグが大好きなんです! このグッズのバッグも、チャックや色合いや素材にこだわって、男の人でも持てるようにして……りきさ……りきさつ!」。
力作なのね。 言い直して間違えるパターンはなかなかないです。
の「(苦労して作った過程を)隣でかしゆかもずっと見てくれてて。だから、直接的な言い方になりますけど、買ってほしいんです。」確かに直接的だ。
の「このバッグね、普通に肩に掛けて持つと、(腕で)エンブレムマークが隠れちゃうんです。でもそういうときには〈4次元ポーチ〉をね、トートバッグに付けるといいんですよ」
か「(そうやってトートと4次元ポーチを使っている男性を発見して)あー、こっちにそうやってくれてる人いるよー」
の「(手を振りながらそちらに高速で接近)いやぁーすみませーん、ありがとうございますぅーー!!」
のっち、ちょっとおばちゃんみたいになってるぞ!
その後、「4次元ポーチはリップとか小物の多い女の子には便利」などの営業トークを経て、あ~ちゃんが「心の声出てたね~」とステージに戻り、チーム分けに。〈きん〉〈ちょう〉〈まん〉まで分けたところ、ざわつく客席。「大丈夫、任せて! 私あ~ちゃん!」と気風を切るあ~様。このくだりは仙台でもありましたね。
ラストの〈じゅう〉を加えて〈金長まんじゅう〉が完成しました。あ~ちゃん曰く「皮が柔らかくて美味しいの!」とのこと。
か「たぬきー? 」
またお客さんが一斉に回答。
あ「ハァ?」(※自分から聞いておいてこの辺は流石)
そのあたりでしびれを切らしたのっち「(最高の笑顔で)まあとにかく、美味しいってことだね!」
あ「いまもうちょっとで解けたのに……」
◇P.T.Aのコーナー
地元の山〈眉山〉!
徳島のイメージキャラクター〈すだちくん〉!!
↑カワイイ! けどスーパーマンを意識している……?
そして〈あわおどり〉……これは地元の鶏〈阿波尾鶏〉に掛けた小さく羽ばたくアクションから、〈阿波踊り〉へと移行するダブル・ミーニング! そして阿波踊りで生まれる会場の一体感が凄い!! ヤットヤットーー!!!! これは間違いなく徳島ならではの盛り上がりポイントでした。
↑徳島駅前、ビストロがぶりの阿波尾鶏ステーキ(ポン酢ソースで)。美味しかったです
※ご注意下さい。以下の部分は公演の一部のネタバレを含みます。すでに公演をご覧になった方、ネタバレ上等!な方のみ、該当箇所の文字を選択してご覧になって下さい。
この方法に賛否あるかと存じますが、レポートする以上、このタイミングでどうしても触れておきたい内容であり、この方法を取らせていただきます。
(以下、ネタバレ部分)
このツアーでは「LIVE 3:5:6:9」で行ったすごろくコーナーがあります。2015年には東京と広島でしかできなかったこの取り組みを、全国にも持って行きたい!というメンバーの想いで、スタッフを説得して実現に至ったそうです。
なお、サイコロが登場すると、3人がサイコロに寄り添ってそれぞれポーズを決めるお約束がありますが、この日私のそばにいた青年は、3人がポーズを決めるたび「ガワイイ!!」(ちょっと声も割れ気味で)と律儀に褒めちぎっていて、好感が持てました。
一投目のかしゆかがサイコロを振ると、思った以上によく転がっていきます。
かしゆか「おっおっおっ」
あ「思った以上に転がっとったけど、〈 おっおっ〉て口で言ってるだけで、止めに行こうとか一切せんかったあたりに、 運動神経のなさが出とる」
あ「『Spring of Life』ね。サビが〈シュンシュンシュンシューン!〉」
か「歌詞(笑)」
あ「でもそう聞こえん?」
の「私、これで★出たの3回目! いままであまり当たってない曲にしようかなぁ……あ! 本当にやりたい曲選んでいい?……『ジェニーはご機嫌ななめ!』」
まさか自分から進んでこの曲を選ぶとは! あ~ちゃんの交際発覚記事が(真偽はさておき)出たばかりなのに!! 2009年(フライデー事件直後)の戸田市文化会館では、本当にこの曲もう二度とやらないだろうな、と思ったら思いっきりぶちかましていたけど!! するとあ~ちゃんが急に「これ、ジューシィ・フルーツって方たちの曲なんじゃけど……そのジューシィ・フルーツの、河合さん?」
2人「柴谷(しばや)さん! 河合さんはパッパラーさんだから」
あ「そのジューシィ・フルーツの柴谷さんが、 これPerfumeでカヴァーしたら?と言って下さったのが『ジェニーはご機嫌ななめ』。これを(広島アクターズの)発表会でやったら、 たまたま東京の人が観ていて、それで東京に行くことが決まった。そういうきっかけの曲です。 だからもう人生の半分以上この曲やってる……怖い!」
三投目はあ~ちゃん。出た目をいろいろ試しても、常に「Spring of Life」のマスに止まるという謎の状態に入りつつ、コマの進め方をちゃんとやり直したら……出ました「彼氏募集中」。つい先ほど、パッパラー河合さんの話をしていた直後のタイミングで。
あ~ちゃんの楽曲解説によると、〈パッパラーさんがそれぞれイメージしたメンバーのキャラクター〉が歌詞に書かれているそうです。
この曲を発表した当時の3人に、詞の意味はわからなかったそうです。あ~ちゃんも「〈フローティングキャンドルでカフェごはん〉ってところ、 二十歳くらいになるまで意味わからんかった」。
「彼氏募集中」の指示書を開けると、〈最後のサビはそれぞれの好きなタイプを言って下さい〉と。3人が〈え~〉〈どうしよう〉とひとしきり言ったあと、あ~ちゃんが「まあ、欲を出さんと行こうか」と言ったのですが、なぜかのっちが「いや、欲は出してもいいんじゃない?」と提案。
あ「やだーー!! そう言えばこの人、福井でもこの曲当たった時、芸能人3人挙げとった!」
か「人の名前を出したことにびっくりした」
のっち……素直なのか何なのか……ちなみにこの曲、PA的にはマイクの切り替えが極めて難しいらしく、普通は間違えてしまうところ(あ~ちゃんの再現芸あり)ですが、「日本で何本かの指に入る」(by あ~ちゃん)ほどの方が、猛練習を経てできるようになったそうです。
ヘッドセット→ハンドマイク→スタンドマイクの切り替えの打ち合わせを経て、いざ、「彼氏募集中」で歌われたのは!
◇3人のタイプ
あ「スイーツ好きの、スイーツ男子!!」
か「植物を一緒に愛してくれる人!!」
なお福井ではのっちはもう一人、菅田将暉(すだまさき)さんを挙げていたそうです。
(↑ネタバレ部分は以上です)
◇締めのMC
ライヴの最後の3人。かしゆかは「とにかく客席が近くて恥ずかしいくらいだった」こと、のっちは「楽しくて楽しくて仕方なかった」ことを述べます。あ〜ちゃんは「また徳島来ていいですか? そのときはみんな、一人ずつ友達連れて来てくれたら、もっと大きいところで素敵なパフォーマンスができます!」。
のっちのトートバッグに続き、ここでも心の声が出過ぎている……!
そしてUSツアーにも言及していました。
あ「映画『WE ARE Perfume』で最後に出てくるおじさん、いやおじいちゃん。彼がアミューズの会長で、私たちはずっと怒られてばかりでした(例:「⊿」ツアー大阪城ホール公演が4時間近かった〈カツ丼2杯〉事件)。でもいまは、会長も自分たちに期待してくれています。映画では酔っぱらっていたけれど、そこで立てた大きな目標に向かって頑張りますので、徳島から応援して下さい!」
昨日のPerfumeのライヴも良かったなー。セットリストを変えて流れが良くなっていたし、「STAR TRAIN(Album-mix)」ではイントロのドラム部分で、さらしを巻いたのっちが和太鼓を乱打して、観客全員で夜中まで阿波踊りを踊りまくったからなー(一部ウソ)
— t_kito (@t_kito) 2016年6月5日
↑徳島公演関係の自分のツイートで、個人的にいちばん気に入っているもの
◇6月5日 アスティとくしま
前日は雨でしたが、この日は昼から雨が上がり、爽やかな空気でした。物販コーナーに行くと、前日の営業トークの賜物か、4次元ポーチだけが完売していましたね……
この日のライヴ、とにかく3人のダンスが生み出すグルーヴ感が抜群でした。そして照明を巧妙に使い、メンバーの立ち姿を影絵のように映し出す演出(これ自体はかなり昔からやっています)がそのグルーヴとミックスされて、とにかく美しさを感じさせてくれます。
最初のパートが終わり、MCタイムに。改めて、四国4県のワンマン踏破を「おめでとうございます」「ありがとうございます」とお互いにお祝いする3人。
あ「瀬戸大橋好きだもんね」
の「もう渡りとうて渡りとうて仕方ない」
あ「みんなライヴ始まる時間が早くてびっくりしたでしょ? でも昨日は私たちの地元、広島からも来てくれてたんですよ。あとは関西の方々も。昨日の アンケートで読みました」。
なるほど、今回のツアーでは彼女たちの地元・広島公演を切っていなかったため、もっとも距離的に近いのは徳島なんですね。つまり徳島公演はある意味ホームであり、関西圏であり、阿波踊りである!!ということで。前日の〈地元の人の少なさ〉は、こういう背景もあったのですね。
あ「アルバムのライナーノーツを皆さんに書いていただく企画、あれミラクル起きとるよね! お手紙でもらうような、感情的なものが前に出た内容が多くて、もう本当に私たちが凄く求めていた内容のものを、たくさんいただきました」
あれ、じゃあ私が書いたような音楽面での批評は、決して3人に求められ……ては……
あ~ちゃんが舞台裏に行き、かしゆかとのっちのMCタイム。
の「東京から来ました、のっちです!」「チャットモンチーのこなそんフェスに、来てたよって人ーー!!」こちらに挙手した人は2割ちょっと。こなそんはやはり地元の人も多かったでしょうし、初日よりは地元の人がかなり増えた模様です。そしてこの日もまた、あの踊りが始まります。
◇Let's Dance!
か「こなそんのステージ上でね。踊り子さんの動きを一生懸命見て、その場で覚えました。私たち、こなそんに出る時にチャットモンチーのお二人から阿波踊りの教則ビデオをもらっていて、それは〈男型〉の踊りだったんです。でも阿波踊りでは男型だけじゃなくって、〈女型〉の踊りもあって……それを覚えてきたので、今日は女型を踊ります!」
初日は「男型しかできない」と言っていたけど、改善してきた! かしゆか曰く、女型の特徴(男型との違い)は以下のものです。
1:手はパッと弾けさせる
2:男型はがに股なのに対して、女型は内股
3:足を出すタイミングでちょっと跳ねる
四苦八苦している御仁も見受けられる中、かしゆかは悠々と女型をキメます。「あたし手足が一緒に出る動き、得意なんです!」と余裕のところを、のっちは左右の手足を同時に出す歩き方をしながら「私、女の子のそういう動き好き!」となぜか萌えていました。「阿波踊りは意外と運動量が凄いから、ダイエットにも良い」という話もありましたね、確か。
この日は「Perfumeライヴ初めての人」が2割くらい挙手。
の「じゃあここで、点呼的なものをしてもいいですかー? 20代の人!!」大体3割くらいが反応。「若さがあるね!」
の「30代!!」これも 3割くらい。「力強さがあるね!」
「40代の人!!」 2割くらい。「確かなものがある!」
「じゃあ……50代、以上!!」1割くらい。「重ねてきた年輪みたいなものがある! まだまだこれからです!」
ここで観客から「10代はー?」の声に、のっち「ええーもう、いま聞こうと思ってたところなんだからぁ!……10代!!」これは5%~10%くらい。
の「えーと、あとは……何て言うんだろう、いち……」
か「ひとけた?」
の「そう、ひとけたー!!」これは数えられるくらいでしたが、20人くらいはいたかな。そのなかで、あ~ちゃんがステージ近くにいた男の子をロックオン。「よう会いに来てくれたね~」などとねぎらいつつ、年齢(7歳)、学校で好きなこと(サッカー)などの情報を手際よく引き出していきます。男の子が照れてしまって、隣のお母さんの肩に頭を寄せて、お母さんが代わりに答えたり。
の「お母さん大好きなんだね~」(※個人的に、〈ママ〉じゃなくて〈お母さん〉なのが好感を持てます)
か「頭寄せがちだね」
あ「そうやっとれるのも、いまのうちだけよ!」
その後、セーラー服(アミューズ主催フェスのBBQでPerfumeが着ていたようなもの)を着た18歳2人組をあ~ちゃんがいじったりしました(「スカーフの光沢に既製品らしさがある」「やっべー若い!〈18ぃー〉って言い方が若い」「つまごいー(※モノマネ)」)。
◇チーム分け
〈とー!〉〈くー!〉〈しー!〉〈まー!〉、徳島!! しかしこの日は、観客の声援があまりにも大きかったようで、あ~ちゃんが「すごーい!! (腕を指さして)鳥肌立ったもん」。そしておもむろにスカートの上から内腿を触り、「柔らかいところまで鳥肌立ってる! こんなのめったにないよ」
えっちょっ何してるの?と思うやいなや、あ~ちゃんがスカートを手で抑えながら後ずさりして、「見んなやぁ~~♡」と! えっ何々?すげえ観てるけど何?
あ「いまね、(両手で双眼鏡を覗く動き)こうやってる人いたの」
の「えええー!!!?」
か「やだーーーー!!!」
あ「もー近いんだから、そんなんせんでも見えるじゃろ!」
その御仁が本当に双眼鏡を用いたのか、エア双眼鏡だったのかはわかりかねますが、一声かけるとすれば「でかした!」です。
◇Perfumeの選曲基準
あ~ちゃん「私たちは売れない時期が長かったから、曲だけはたくさんあります。新しい曲もあるし。やりたい曲がたくさんありすぎて、でも古い曲聴きたい!って人もいると思います。ドリカムさんだったら『LOVE LOVE LOVE』と『未来予想図II』聴きたいしー、チャットモンチーだったらやっぱり『シャングリラ』が聴きたい! 私たちもそうやって普通に育ってきています」
◇マスカラ
あ~ちゃん「昔はマスカラなんて知らんくて、その後メイベリンを使うようになって。でもいまは○○○を使ってて、あれええよ、全然落ちん」
これが思い出せなくて、確か〈エンヤ〉みたいな3文字だったんだけど……とTwitterで尋ねたところ、即座に「ヘレナ・ルビンスタインでは」とご教示いただきました。ありがとうございます。んー、どれを使っているかはわかりませんが、結構するものなんですね……
↑どうも「ヒョウ柄」を使っているそうで、そうなると〈No.5〉ですかね?
◇後半戦
ライヴ開始からかなり経ち、あ~ちゃんが「さあ、ライヴはいよいよ後半戦に入っております!!」といつものセリフを言うと、盛り上がった観客は大歓声で応えます!
あ「すごーい!! いつもこれ言うと、〈えぇーー?〉って言われるのに!」と感激!! 確かにこれは珍しいパターンですが、そもそも徳島のお客さんの〈ライヴを楽しもう!〉的なヴァイブスが凄く良くて、それがこの日のライヴにも大きく作用していたように思います。
例えになるかわかりませんが、「○○○○○○○○」では最後に数秒間のブレイクがあり、大抵あの部分で「Hoooo!!!」と叫ぶお客さんがいますが、徳島2日目は完全な静寂が訪れていたりとか。あれは最高にしびれましたよ! 徳島!!
※ご注意下さい。以下の部分は公演の一部のネタバレを含みます。すでに公演をご覧になった方、ネタバレ上等!な方のみ、該当箇所の文字を選択してご覧になって下さい。
この方法に賛否あるかと存じますが、レポートする以上、このタイミングでどうしても触れておきたい内容であり、この方法を取らせていただきます。
(以下、ネタバレ部分)
◇3:5:6:9コーナー
まずかしゆかの一投目は……〈★〉! いままであまり★が当たらなかったというかしゆか。「じゃあ、候補曲を紹介するときに声援が大きくて、でもあまり当たらない曲にします……『FAKE IT』!!」これにはお客さんも大歓声! 続くのっちの二投目は……「エレクトロ・ワールド」!! 最後のあ~ちゃんは「チョコレイト・ディスコ」!!!
あ「アゲ、アゲ、アゲですね。しかも全部ハンドマイク!」
その後の打ち合わせでは
・「FAKE IT」の最後、ジャンプ!ジャンプ!で飛びながら、「エレクトロ・ワールド」のポジションに着く
・3人がくるっと横を向くのを合図に、バンマスのザキさん(山崎さん)が音を出す
・よろけないのっち
・「エレクトロ・ワールド」終わり、3人が「チョコレイト!」と煽り観客が「ディスコ!!」と返すのを繰り返し、十分テンションをあげたところで「チョコレイト・ディスコーー!!」からの曲に入る、と
・「P.T.Aのコーナー」は「FAKE IT」の前で、コーナー終了直前にハンドマイク3本をステージに上げてもらう
と、打ち合わせが終了しました。
◇ザキさん
3人が言うところの〈バンマス〉ことマニピュレータ―(PCを操作してバックトラックを出す人)、これまで長く苦楽を共にしたケイスケさんから、今回のツアーはザキさんに代わっています。
あ「(『エレクトロ・ワールド』の音出しについて打ち合わせして)大丈夫? 行けるよね! 最近仲良くなったんじゃけど……一緒にやり始めたら、ザキさんはすぐに私たちの曲を口ずさんでくれていて。すぐ曲を覚えるなんて、なんて仕事にまじめな人なんじゃ!って思っとったけど、実はザキさん、『GAME』の頃から私たちのCDを並んで買ってくれとって」。
それ普通に、私と同じでPerfumeファンそのものじゃないか! とはいえ、好きな人たちとお仕事できる可能性があるのが、音楽業界のいいところですね。
そして「P.T.Aのコーナー」。ご当地ネタは前日と同じ〈眉山!〉〈すだちくん!!〉〈あわおどり(阿波尾鶏→阿波踊り)!!!〉。途中であ~ちゃんが、すだちくんをPerfumeメンバーっぽくアレンジしたTシャツを着た女の子2人組を発見。おや? 2人とはいえ、かしゆかVer.とあ~ちゃんVer,のTシャツしかないぞ。
の「のっちは?」
すると女の子が背後のかばんから何かを探しています。そして出てきたのは、のっちVer.のすだちくんがプリントされた、紙!
の「(真顔)」
あ「(盛大に笑いながら)紙って!! モノですらない!!」
今回の「P.T.Aのコーナー」で恒例の「マツケンサンバII」も、見事な一体感!!
あ~ちゃん「凄ーい凄ーい!! 1回だけでこんなに揃ってる! もう1回やらんくてもいいくらい……でも、みんなもう1回やりたいよね? もう1回やりたいよね!(※半分強制) じゃあもう1かーーい!!!」
そして会場が温まったまま、〈男子!〉〈女子!〉〈眉山!〉〈すだちくん!!〉〈阿波尾鶏!!!〉〈阿波踊り!!!!〉〈とー!〉〈くー!!〉〈しー!!!〉〈まー!!!!〉と「P.T.Aのコーナー」を終えて、その勢いのまま「FAKE IT」に……と思いきや、あ~ちゃんが高音で「マイクが来てなーーーい!!!!」
本来はここでマイクが3本ステージに上がっているはずでした。スタッフには珍しいミスです! しかしあ~ちゃんがマイクを上げる時間を作るために「もう1回!!!」とコール&レスポンスをやり直し、かえって会場が盛り上がり、さらにもう一回阿波踊りでヤットヤットーー!!したことで念入りにテンションを上げて、「マイクが来たぁーーーーー!!!」からの「FAKE IT」で全員大爆発!!という最強コンボが炸裂!!! すべてが偶然の産物ですが、でもこれこそライヴの醍醐味じゃないでしょうか。
↑もう会場は鳴門の渦潮みたいな盛り上がりでした(?)
猛烈な盛り上がりを見せる「FAKE IT」! そのブリーピーなシンセの間奏(ビャービャービャービャーってとこ)、3人は人差し指を突き上げ飛び跳ねて、観客を煽る煽る!! その最中に、あ~ちゃんがかしゆかとハイタッチというか、しばし掲げた手を重ねています。このへんにもメンバーの昂揚が感じられました。その熱狂の中、アウトロで3人は「エレクトロ・ワールド」のポジションに移動。照明が落ち、一気に会場が暗くなります。そして3人がほぼ同時のタイミングでくるりと向きを変えた瞬間、鳴り響く「エレクトロ・ワールド」!!!
ザキさんのタイミング完璧!!
のっちもよろけません!! 当然会場は爆発!!! その最中(確か最初のAメロ)ではあ~ちゃんとかしゆかが「今日、楽しいねぇ!」と言わんばかりにニコッと笑顔を見合わせています。いつもクールにキメるこの曲で、この日は思わず笑みがこぼれてしまうほどの盛り上がり。
しかし、ここでトラブル発生。途中であ~ちゃんのヒールがステージの溝に挟まってしまい、彼女だけが踊るのを止めて、ヒールを引き抜きます。「エレクトロ・ワールド」が終わると、あ~ちゃんは一切動じず「さっきヒールが挟まっちゃったけど、そんなの関係ないから!!」
観客も「うおおおお!!!」とこの日いちばんくらいの大歓声で応えます。その熱気のまま「チョコレイト!」「ディスコ!!」の掛け合いからの「チョコレイト・ディスコ」!!! もう言うことないですよホント。
(↑ネタバレ部分は以上です)
◇Music is everything
そして、すべての曲が終わりました。深々とお辞儀する3人に、鳴り止まない拍手。この日は本当に、ずっと拍手が続いていて、あ~ちゃんも「これはこれは……」と言ったきり、言葉が続きません。
か「徳島が大好きになりました!」
の「今日もらったエネルギーで、これからのツアーもがんばります!」
あ「徳島のお客さんはまじめで、温かくて、ずっと笑ってる人もいて。でもそれって、徳島の人そのものなんだなって思います。徳島が大好きになりました! そして私たちはまた、大きな目標を立てました。マディソン・スクエア・ガーデンの、日本人ではまだ誰もやっていない2日間公演……できるかなぁ?(半泣き) でも、これだけ信じてくれる人がいたら、できそうな気がします。私たちはこれをあと2年の内に、成し遂げたいと思います。そういうときに中田さんが『STAR TRAIN』を作って下さって、〈いつだっていまがスタートラインなんだよ〉って、あの曲には本当に力をもらいました」。
あ「私たちを信じて、私たちを信じてくれる人を信じて。これからも夢に向かって進んでいきます」
涙をこらえて、鼻をすすりながら喋るあ~ちゃん。いつもの〈ネタバレ自粛〉のお願いも、この日はありませんでした。観客はいつまでも惜しみない拍手で3人とスタッフの皆さんを讃えていました。
これまでに多くのPerfumeライヴを観てきましたが、この日みたいなダンスのグルーヴの美しさ、観客との相乗効果、エラーやトラブルも味方につけて、物凄い勢いで高みに上り詰めるようなライヴは、なかなか記憶にありません。長年(2006年~)Perfumeのライヴを観てきて、1回も使ったことのない言葉をあえて使いますが、本当に感動しましたよ。
その考えうる要因としては、
1:今回のツアーにおけるもっともコンパクトな会場で、観客との距離が近かった
2:徳島の皆さんの良い感じのヴァイブス
3:広島からのお客さんも多く、ホーム感があった
4:後半のセットリストの爆発力
というところですが、個人的に大きかったのは、やっぱり阿波踊りの存在です。
ただ、これだけは申し上げたいのは、「徳島最高だったよ!」がこのブログの主旨ではありません。確かに徳島公演は忘れがたいインパクトを残しましたが、あなたが次に観る公演で、これを軽々と越えてくる可能性だって十分あります(だってこの日が限界な訳じゃないから)。