R.E.P

Perfumeに特化した音楽ブログ。深掘りはしても深読みはしません

第88回 SONICMANIA2017

2017.8.18 SONICMANIA SETLIST

1. FLASH

2. GLITTER

3. Miracle Worker

  MC

4. MEDLEY:ポリリズム~Spring of Life(Album-mix)~Cling Cling(Album-mix)~NIGHT FLIGHT

5. SEVENTH HEAVEN

  P.T.A.のコーナー

6. FAKE IT

7. ワンルーム・ディスコ

 MC

8. If you wanna

9. TOKYO GIRL

この日は(かつて2013年のUltra Koreaでも披露していましたが)SONICMANIAでしか見られないPerfumeハイパー・ダンスモードという感じで、数ある楽曲の中からとにかくアップリフティングなビートを持つものを選りすぐって固めたようなセットリストでした。しかも、昔の人気曲に頼るのではなく、常にというのは過去のSONICMANIAも見ていますので)新しい曲で勝負をかけられる点Perfumeの他と異なる凄さでしょう。

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22時、ほぼオンタイムで場内が暗転。重いビートによるシンプルな入場SEが流れ、スポットライトがビートとシンクロするように光るなか、3人が登場。いきなり歌い出しから始まるのはFLASH! オープニングに映えますね。緩急のある構成で、一気に場内の空気が加熱していきます。

しかし一度くらいは、この曲のAlbum-mixが披露されたらなぁ……と思いつつ、続いて「GLITTER」! 近年のライヴではなかなか聴けない曲のひとつですが、前回のSONICMANIAでも披露されており、後述しますがPerfumeメンバー的には〈踊れる曲〉という位置付けでセットリストに組み込まれています(その割に、盛り上がりはそこそこといったところでしたが…私は特に好きな曲なので嬉しかった!)

続いて間髪入れず「Miracle Worker」が流れた瞬間、やはり今回もSONICMANIA(というかダンス・ミュージックのフェス)仕様のアッパーでアグレッシヴなセットリストで来ていることを確信。観客もPerfumeをよく見ている層ばかりではなく、この曲を初めて聴く人も少なくなかったと思いますが、そのあたりも巻き込んで最初のピークへと登り詰めていく、この曲の爆発力は頭一つ抜けています。

ちなみにこの日のSONICMANIAこういうちょっと前のカルヴィン・ハリスやアヴィーチー、デヴィッド・ゲッタ、ゼッドみたいなビルドアップ(徐々にアゲていくパート)からドロップ(派手なフレーズでクライマックスとなるパート)を備えたビッグルーム・ハウス(≒一時期よく言われていたEDM)系のサウンドが流れることは、私が観た限りほぼありませんでした。が、そういうサウンドも聴きたいなぁーという層も来ていたはずで、もしかしたら「Miracle Worker」はそのあたりのニーズも満たしていたのかもしれません。

 

◇Club Foot

3曲を終えるとMCへ。大型スクリーンに映るメンバーは、早くもかなりの汗をかいています。「SONICMANIAはよくお世話になっています。呼んで下さって嬉しいです。今回日本人は電気(グルーヴ)さんと私たちだけということで……」と語るあ~ちゃん。ですが、別のステージではBOOM BOOM SATELLITESの中野さん、凛として時雨のTKさんから成るユニット=PANDAS日本語ラップ・グループのKANDYTOWNなども出てます、一応……笑 まあそちらはステージも楽屋も離れていて把握できなかったのでしょう。

 

のっちの煽り(夏休みの人、仕事帰りの人を確認、日本の夏にソニマニがあって良かった!など)を経て、かしゆかが「ソニマニは2015年以来…と語るとざわめきが起きましたが、あれは2016年はソニマニが開催されなかった(ブッキングがうまく行かなかったそう)のと関係あるのかな……

 

そしてあ~ちゃん曰く「隣の楽屋がカサビアンと。UKを代表するロック・バンドのひとつですね。

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あ「でも楽屋の仕切りがパーテーション1枚しかなくて。着替え中にバランスを崩して『あーー』(目を見開いてパーテーションに倒れこむフリ)ってなったら、向こうはカサビアン」と。

現場にいた私は、これを〈ものの例え〉として笑いながら聞いていましたが、これがもし実話なら、カサビアン着替え中のPerfumeを目撃した世界で唯一のバンということになりそうですが、まあそれはどうでもいいですね!

そんなこんなでこの日のチーム分けは〈パー〉〈テー〉〈ション〉でした。 

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◇Fancy Dancer

あ~ちゃんが「今日は踊れる曲ばっかり持ってきたから!」と煽り、「それではメドレーを聞いて下さい、ポリリズムー!!」。おお、最近ワンマンではやらないことも多いこの曲ですが、やはり観客の知名度は抜群で反応も良いです。〈ポリループ〉を経て、いつも観客がハンド・クラップする間奏に差し掛かると、メンバーが観客に背を向けて少し後方へと移動。おや?と思うのと同時に、そのBPMをキープしたままシームレスに「Spring of Life(Album-mix)」へと繋がって大歓声!

Perfumeのライヴでメドレー構成はときどきありますが、DJミックスのように〈観客を踊らせること〉に特化したメドレーとは限らず、どちらかというと、セットリストから漏れた曲をまとめる意味合いも強いです。しかし完全ダンス志向のメドレーが聴けるのはいまのところSONICMANIAだけ!……になるのでしょうか(2013年の出演時も同様のミックスパートがありました)。そして「Spring of Life」も特に好きな曲のため歓喜です。

 

そしてこの曲のクライマックスとなる間奏。アンドロイドのような振り付けで、かしゆかとのっちが座った姿勢のあ~ちゃんを引き上げるのですが、ここでの2人は直接あ~ちゃんの身体には触れず、肩の上あたりの宙を引っ張ると、あ~ちゃんの身体も引き上げられるという、まるで見えない糸で引っ張られてい……と思ったその瞬間鳴り響くシンセの短いビルドアップと強烈なビートの連打、激しく明滅するフラッシュ! 「Cling Cling(Album-mix)」です。この繋ぎ、『COSMIC EXPLORER』のツアーでの「Pick Me Up~Cling Cling(Album-mix)」と同じだったように思うのですが、やはりこの不意打ちは非常に強力で、場内はクレイジーな盛り上がりです。

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こうなると私もさすがに昂揚しまくりで、次の「NIGHT FLIGHT」にはどう繋がったのか正直あまり覚えていませんが、「Cling Cling」のサビ終わりからそのまま「NF」のイントロに繋がったのかな? ここでステージ後方の高台3つを使っていたかな? 高台使ったのは「Spring of Life」だったっけ? うろ覚えで恐れ入りますが、それくらい興奮したということで……

 

見事なメドレーが終わると、熱気が充満した場内に鳴り響くメランコリックなピアノの旋律。ここでまさかのSEVENTH HEAVENとは……! この巧みな緩急の付け方、さすが手練れです。

ちなみにこの辺でようやく気がついたのですが、ソニマニは舞台奥の低めの位置に(観客から見て)逆光の照明がたくさん設置されており、その大光量が思いっきり観客の目に飛び込んでくるので、じっとPerfumeを見ていると割と目がつぶれそうになります笑 すべての曲でその照明が使われるわけではないので、その照明が全開のときはスクリーンを見るなどして防衛しましたが、あれは再考をお願いしたいですね……

 

あ、そうそう「SEVENTH HEAVEN」でしたね。冒頭こそ抑制が利いていますが、これもダンサブルなエレクトロ・ハウスですし〈踊れる曲〉というテーマとしっかり沿っています。いやはや、この流れは聞いていて幸福感溢れますね……Perfumeが凄く眩しかったです(いろんな意味で

 

◇HA!!!

恒例のP.T.A.のコーナー」。いつもどおりの流れで進んでいきます……が、ここで先日の〈Perfume FES!!〉で初披露された、チャットモンチー作の「はみがきのうた」が組み込まれていました。

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や、わかりますよ! 確かに曲も振りもかわいいですよね! 誰でもすぐに覚えられて、みんなで歌えますよね! 重低音とビートに乗せてキレの良いダンスを踊る、〈クールでカッコいいPerfumeだけじゃない面も見られますよね!

 

 

でもこの日に限っていえば、ライヴの流れがここで完全に停滞してしまったように見えました。

 

アクセル全開でアップリフティングな流れを(緩急も付けつつ)ずっと作ってきて、さらなるピークへ向けて跳躍できるタイミングで、あのチャイルディッシュな歌と振りは残念ながらあまり効果的ではなかったと思います(※個人の感想です)まあせっかく作ってもらった以上はやらないといけないとか、いろいろあるんでしょうけど……

 

◇Fake it!(by 電気グルーヴ

さておき〈パー!〉〈テー!〉〈ション!〉の連呼で場内のヴォルテージを上げていくPerfume。ここで満を持して放たれる「FAKE IT」! Perfume屈指のアッパー・チューンで、SONICMANIAにも非常に相応しい選曲です。そして怒濤のようなクライマックスへ突入する場内に鳴り響く、ワンルーム・ディスコのシンセ。「FAKE IT」の狂乱からグッとギアを落とし、ミディアム・テンポのグルーヴで繋ぐ意外性はなかなか効果的で(それこそ上手いDJっぽい)、場内の熱気もしっかりキープされていました。

そして短いMC(新曲の告知)を挟み、その新曲「If you wanna」、そしてあ~ちゃんの「この曲を最後を歌いたいです」という口上から「TOKYO GIRL」と、新曲の連発でこの日のライヴを締め括りました。

 

「If you wanna」のクールで緻密でちょっとマシーナリーな振り付けも相当カッコよかったですが、さておきこのラスト2曲のサウンド、Perfumeの新機軸といえるフューチャー・ベースを導入していますね。

Perfume常に新しくておもしろいことにチャレンジし続けるのが最大の魅力だと思っていますが、定番の人気曲ではなく新曲2つ(=最新型のPerfumeを見せることでフィナーレを飾るという、まさにチャレンジし続ける姿勢が表われた(そして奏功した!)ライヴだったと思います。

 

そういう意味でPerfumeはまだまだ進化し続けているし、この日のライヴは非常に素晴らしいものでした。

 

結論:Perfumeやっぱり最高!!!!!!

 

◇After Hours

(以下、余談です)昨今、TwitterなんかにおけるPerfumeを巡る論調は、ともすれば3人のキャラクターや関係性に耽溺したり、一方では一部メンバーや事務所に対する〈否定的な意見〉も見受けられるように思います。

何事も楽しみ方や捉え方は人それぞれですし、その何が正しい、何が間違っていると決めつけるのは傲慢でしかありませんが、ともかく少しファンの雰囲気が変わってきているのかな、と感じます。それはPerfume自身の変化もあれば、ブレイク以降の長い時間の経過に起因するもの(ファン層の固定化)なども原因なんでしょうけど……とかうだうだ考えるのがバカバカしくなるくらい、SONICMANIAPerfume圧倒的に凄かったです!

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SONICMANIAのライヴを観ながら、私はPerfumeの楽曲とライヴ・パフォーマンスが異様に好きでファンになったこと(つまり初心)を思い出しました。

もちろん3人のキャラクターや物語、関係性もPerfumeに欠かせない魅力でしょう。でも万人がフラットに受け取ることができるのは〈楽曲とライヴ・パフォーマンス〉だけだと思います(キャラクターや関係性の本質は、それこそ本人やスタッフしかわからないので)。それ以外の部分をひたすら愛でたり、または否定するつもりはありませんし、そんな時間も余力もありません。

 思い入れが強いぶん、良くも悪くもいろいろ言いたくなるタイプのファンが多いのだと思いますが(このブログもその手のものですが)、なんというか……これからもPerfumeとファンが良好な関係(※依存ではなく)を保ち、Perfumeもファンもそれぞれが長きに渡って充実した活動ができたらいいし、そしてPerfume歴史に残るアイドルになればいいな、というのが結論ですね。

 

 

……あっ、アイドルと言えば、書き忘れてた!

SEVENTH HEAVEN」で最後のサビを歌い終わり、アウトロに入っていくところで、大型スクリーンに映るかしゆかがばっちりウィンクを決めていて、いやーPerfumeは世界最高のアイドルだな! もうこれで11500円のチケット代の元が取れたな!!と思った(多分どうかしていた)のを思い出したので書いておきます(キャラクター愛でているじゃないか、というツッコミはご容赦下さい)

次回は「If you wanna」リリース記念として、「TOKYO GIRL」との共通点でもあるフューチャー・ベースについて書く予定です。