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Perfumeに特化した音楽ブログ/音楽に特化したPerfumeブログ

第63回 Perfume Anniversary 10days 2015 PPPPPPPPPP

Perfume Anniversary 10days 2015 PPPPPPPPPPが終了しました!

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このプロジェクトに携わり、成功に導いた皆さん、そして参加された皆さん、本当にお疲れ様でした。

私もDAY1の「P.T.A.サミット」から「三人祭」、「Perfumeダンスコンテスト」、「LIVE3:5:6:9」と参加することができました。ドキュメンタリー映画の試写会は外れました!

 

◇After The Days

Perfume Anniversary 10daysでいちばん最初に(というか途中で)感じたのは、「超泣けた!」「もっとPerfumeが大好きになった!!」「これからもずっと応援する!!!」……とかではなく、

これはやっぱり、さすがに詰め込み過ぎなんじゃないかな……ということでした。

 

DAY1 P.T.A.サミット

DAY2 Perfume FES!! 2015 三人祭

DAY3 Perfumeダンスコンテスト 魅せよ!武道館

 

まずここまで見た段階で、それぞれ準備に数か月は必要であろう催しを、3日間連続でやることは、いくらなんでもちょっと厳しかったように見えました。

 

以前、サマーソニックが3日間の開催だったことが1回だけありましたが、主催社であるクリエイティブマンの方が「1日増やすだけで3倍くらい大変になったと語っていたのをどこかで見ました。もちろんサマソニは東京と大阪の移動がありますし、単純に今回のケースとは比べられませんが、やはりショービジネスにおいては、同時に進めなければいけないタスクが増えれば増えるほど、スケジュールやマンパワーの制限もあって足し算というより掛け算で大変になるように思います。

しかも、その先には「LIVE3:5:6:9」が控えていたわけですから……

 

そのうえ、10DAYSの直前には「Perfume展」の準備もあったりして、メンバー・スタッフの方々の労働量は限りなくピークだったと思われます。それこそ何人か入院していてもおかしくないくらいの……

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Perfume Anniversary 10days 序盤戦

いざ迎えたDAY1、9月21日のO-WESTP.T.A.サミット」では、普段まずやらない曲ばかりを披露(しかも2回回し)。普段はPerfumeのダンスの間違いにまず気付かない私ですが、それでも認識できるミスがちょいちょいあったりして、珍しいなと思っていました。とはいえ、いまのPerfumeがやる意義のある、素晴らしいライヴであったことは断言できます。

 

そして9月22日には日本武道館に舞台を移し、DAY2のPerfume FES!! 三人祭」。過去2回のPerfume FES!!を観てきましたが、そのときと比べてしまうと、Perfumeとゲストのコラボレーションや化学反応が、そこまで見られなかったように思います。

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いや、もちろんNegiccoPerfumeによるラインダンスとか、凛として時雨ピエール中野さんによる熱弁・激論・暴走(いずれ詳報したいです)は最高でしたが、出演者が多かったこともあり、まずはそれぞれのゲスト出演者のライヴをしっかり見てもらおう、という雰囲気がありました。

そして何よりゲスト出演者が、Perfume FES!!ならではの、Perfumeに寄せたパフォーマンスをすることもあまりなかった……とはいえ、これは私が過去に見た「Perfume FES!!」が、東京スカパラダイスオーケストラライムスターという、にわかには信じがたいレベルでPerfumeへ寄せてきた偏った人たちだったことに起因する偏った印象かもしれません。

 

そして9月23日のDAY3Perfumeダンスコンテスト 魅せよ!武道館」

これは当日に「ミュージックステーション」の生中継の予定が入っていたためか、進行が非常にタイトでした。過去のコンテストでは、出場者1組ずつにPerfumeメンバーやMIKIKO先生、関さんがコメントを寄せて、そこでそれぞれのダンス論や、Perfumeのエンターテイメント性の秘訣が窺えたりしたのですが、今回は(言葉は悪いですが)どうも形式的というか、淡々と進行していった感がありました。

コンテスト後の「ミュージックステーション」生中継(ポリリズム)も無事に終わった後、あ~ちゃんが久しぶりに見るレベルでボロボロと涙をこぼしていましたが、これが〈良かった、無事に終わった……〉という安堵の涙なら、やっぱり相当のプレッシャーとストレスが掛かっていたのかもしれません。

 

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そして9月24日のDAY4が、映画「WE ARE Perfume -WORLD TOUR 3rd DOCUMENT」の先行プレミアム上映会。これは抽選に外れたので行けませんでした。

この上映会こそ日本武道館でやってくれたらいいのに、1万人で映画を観て、笑ったり感動できたりしたら最高なのに……と思わなくもなかったのですが、その後の「LIVE3:5:6:9」に向けたステージ設営などの準備のためにも、武道館は到底使用できなかったことが察せられました。

 

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掉尾を飾るのは、9月26日より10月7日までが日本武道館広島グリーンアリーナで開催された、DAY5~10の「LIVE3:5:6:9」

これについてはまた詳しく書くつもりです。

 

Perfumeの結成15周年、メジャーデビュー10周年を祝う場所にふさわしいのは、やっぱり武道館だったと思います(Perfume史的にももちろんのこと、立地や収容人数も含めて、です)。そこを10周年だけに10日間押さえて、そのすべてで違う内容(ですよね)のライヴを行うような人は、後にも先にもPerfumeだけでしょう。こんなライヴはもう二度とないと思います。

 

もちろんどの日も楽しかったし、行けて幸運でした。それでも、先に書いたように詰め込み過ぎの、少し無理を感じる部分はありました。

 

それではなぜ、PerfumeチームはこのPerfume Anniversary 10daysを敢行したか。

 

実際、周年イベントとしては、他にいくらでもやりようがあったはずです。もっと労力を抑えて、収益も上げやすい方法が。武道館を10日連続で押さえて、なおかつそれぞれの公演でステージセットをまったく変えなくてもいいやり方が。

 

アミューズ東証一部上場の中堅企業ですし、収益の最大化が株主に対する責務でもあります。福山雅治さんがああなったこともあり、Perfumeにかけられる期待もこれまで以上になるかもしれません。

 

 

それでも、あえて困難な道を選び、10DAYSを完遂しようとするのは。

それは、誰もやっていないことに挑戦して、新しくておもしろいことを探し続ける姿勢にこそ、エンターテイメントの、文化芸術の可能性があるからではないでしょうか。

 

今回の10DAYSは、その見た目以上にタフで挑戦的で、まったく新しいトライアルだったと思います。そして、こんな無茶が通せるほど、Perfumeとチームの皆さんが成熟し、新しいフェイズに(いつのまにか)入っていたのだと考えています。

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Perfumeに残された時間がどれくらいあるかはわかりません。でも、すべてはなるようになるだけでしょう。

私はこれからも、Perfumeの3人とチームの皆さんの活躍を見届けていきます。