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R.E.P

Perfumeに特化した音楽ブログ/音楽に特化したPerfumeブログ

第45回 Perfume、米Astralwerksよりアルバム・リリース決定!

2014年9月9日、そのニュースは突然発表されました。

 

こないだライヴあったのだから、そのとき教えて下さいよ!と思いましたが、それはさておき。

結論から言いますと

PerfumeがAstralwerksから全米リリースするのは理想的な展開〉だと、個人的に思います。

◆What is the Astralwerks?

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http://www.astralwerks.com/

肝心のAstralwerksの、レーベル設立は93年です。かつてはEMI/Verginの社内レーベルだったそうですが、(修正:ニューヨークのCaroline Recordsが立ち上げ、EMI/Virginの作品をライセンス・リリースしていましたが、)2012年にEMIがユニバーサルに合併されたときに、Astralwerksもユニバーサルに移っていますspin.comおよびwikipediaより)

 

アーティスト一覧を見ると、錚々たるメンツが並んでいます……が、これは〈Astralwerksから一度でもリリースした人〉ということで、あまり鵜呑みにはできません。とはいえ、リリースされている主なところを拾ってみましょう。

以下、(主な音楽ジャンル:出身国)をカッコで括っています(※異論は受け付けます)

 

【Astralwerksよりリリースのある方々(一部)】

Air(エレクトロ・ポップ/ラウンジ:フランス)

The Chemical Brothers(テクノ/ブレイクビーツ:イギリス)

David Guetta(ハウス/EDM:フランス)ワーナー移籍に伴い、レーベルを離脱した模様

deadmau5(テクノ/エレクトロ:カナダ)

Dirty South(エレクトロ/EDM:セルビア

Empire Of The Sun(シンセ・ポップ:オーストラリア)

Fatboy Slim(ハウス/ブレイクビーツ:イギリス)

Kings of Convenience(アコースティック・ポップ:ノルウェー

Kraftwerk(シンセ・ポップ:ドイツ)

Kylie Minogue(エレクトロ・ポップ:オーストラリア)

Nervo(エレクトロ/EDM:オーストラリア)

Porter Robinson(エレクトロ/EDM:アメリカ)

Swedish House Mafia(ハウス/EDM:スウェーデン

※SHM自体は解散し、現在は構成員のSteve Angello, Sebastian Ingrosso, Axwellが各自ソロ活動中

Mat Zo(エレクトロ/EDM:イギリス)

 

そしてこのレーベルの特徴として、以下の2つが言えそうです。

 

1:アメリカ人アーティストがほとんどいない

 =ヨーロッパやオーストラリア発の作品の、USリリースが中心

2:エレクトロニック・ミュージックを中心に、幅広い音楽性を持つ

 

つまり、Astralwerksは現在のレーベル所有会社であるユニバーサルにおいて、(アメリカから見て)海外のエレクトロニック・ミュージックをアメリカに紹介する機能を持つ、ひとつのブランドのような位置づけと思われます(それぞれの作品は、現地のユニバーサルが著作権を持ち、アメリカでもリリースする場合にはAstralwerksへ販売ライセンスを供与しているのではないでしょうか? 詳しい方、どうぞご教示下さい)

その意味では、Perfumeのオフィシャルツイッターが書いている〈EDM界の先駆者的レーベル〉という紹介は、当たらずとも遠からず……という感じでしょうか。

 

 

そしてもうひとつ、見逃せないポイントがあります。

 

現行の売れ線EDMにそのまま便乗するのではなく、シーンの隆盛を俯瞰してその要素を採り入れつつも、独自性を追求した優れた作品を生み出す(つまり、批評性に富んだ)アーティストが目立つこと。deadmau5, Porter Robinson, Mat Zoの新作は、どれもそういった志に貫かれていたと思います。

 

これって、凄くPerfume向きではありませんか?

・アメリカから見て海外のエレクトロニック・ミュージックを、アメリカ国内に紹介するノウハウがある

・幅広い音楽性を受け入れるキャパシティがある

・作品の独自性を尊重してくれる

 

もちろんPerfumeは日本のユニバーサルに所属しているので、そのままアメリカのAstralwerksがリリースすることは自然な流れかもしれません。でも、先に書いたようにAstralwerksは〈ブランド〉という面もあります。ブランドの価値を下げるような作品はリリースしたがらないでしょう。Perfume何らかの可能性を見い出したから、リリースに至ったと考えたいところです。

 

……とはいえ、正直言って〈全米デビュー!〉という言葉が独り歩きしている感もありまして、なぜなら『LEVEL3』はとっくに全米で配信されており、実質的に全米デビューは果たしているわけで……

Perfumeのアルバム「LEVEL3」が世界19か国でトップ10入り(Musicman-NET)

 

個人的に、今回のAstralwerksからのリリースは〈本腰入れてアメリカでもPerfumeを推していきます!〉というユニバーサルの宣誓として受け止めています。

 

Perfume初の外部リミックス収録!!

Astralwerksからのリリース自体は上述の印象なのですが、これは流石に注目せざるをえません。初めてヤスタカ以外のクリエイターが、Perfumeの楽曲を公式にリミックス。リミキサーはDimitri Vegas & Like Mikeで、曲は「Spending all my time」です。


Dimitri Vegas & Like Mike - Live at Tomorrowland 2014 - ( FULL Mainstage Set HD ) - YouTube

Dimitri Vegas & Like Mikeは、ギリシャベルギー出身の二人によるDJデュオで、ダーティー・ダッチ寄りのサウンドを得意とするイメージですが、「Spending all my time」をどうリミックスしているのでしょうか。

それにしても、よりによってEDMとして捉えると実に微妙な「Spending~」をリミックスとは……楽しみです!! そしてDimitri Vegas & Like Mikeだけじゃなくて、deadmau5やPorter Robinsonのリミックスも聴いてみたいところですが、まぁそこまでは行かないか。

 

◆追記

リミックスについてのPerfumeメンバーのコメント、そしてAstralwerksのジェネラル・マネージャーからの挨拶が出ていたので転載させていただきます。

 

Perfume本人コメント】

あ~ちゃん: 中田さん以外の人が曲をいじるのは初めてだったので最初は抵抗がありましたが、聴いてみたら超かっこいい! みんなも一回聴いてみたほうがいいと思う。 世界で10本の指に入るDJさん(リミキサー)なんだって。 こんな慎重派な私でも思わず体が動いちゃった!

のっち: Perfumeの感情を乗せないボーカルスタイルや上品さを残してイメージを大切にしてくれたのが嬉しかった。

かしゆか: 私達がいつもライブで言っている「日本のかっこいい音楽を世界に届ける」ことが実現できてとても嬉しいです。 リミックスには抵抗がある人もいると思うけど、聴いて絶対後悔しないはず! きっとリミックスも好きになるし、原曲も好きになると思う。 世界中のたくさんの人に届くといいな。

 

【Astralwerksジェネラル・マネージャー グレン・メンドリンガー氏コメント】

Astralwerksは90年代半ばのエレクトロ・ミュージック・ブームを作ったレーベルとして知られています。1997年のケミカル・ブラザーズの世界的大ブレイクを皮切りに、クラフトワークファットボーイ・スリムなど、世界のダンス・ミュージック・シーンで活躍するアーティストを送り出してきました。21世紀になり、更に視野を広げたAstralwerksは、アメリカ以外からも様々なユニークで才能のあるアーティストを発掘し、彼らのアメリカでのキャリアを支えてきました。今回、日本の大スターであるPerfumeのアメリカ・デビューに向け、素晴らしいリミックスも完成しました。これから一緒にクリエイティブな仕事をしていける事を楽しみにしています。