第30回 Perfume 4th Tour in DOME 「LEVEL3」 京セラドーム大阪を観て
Perfumeのアルバム『LEVEL3』リリースに伴い、Perfume 4th Tour in DOME 「LEVEL3」 が開催されています。
12月7日・8日は京セラドーム大阪でのライヴが開催されました。内容についてはまだ触れられませんが、〈このライヴの意義〉なら触れていいかな、と思いこれを書いています。
Perfumeが数万人規模の観客を前にライヴを行うことは、2013年の今、特に珍しいことではありません(普通に考えて偉業ですが)。そこで京セラドームでのライヴを観て〈前回のドーム公演との違い〉、そしていまのPerfumeにとっての〈大会場でのワンマンライヴ〉の位置付けを考えました。
2010年、そして2013年
Perfumeが、初めてスタジアムクラスの会場でワンマンライヴを行ったのは、結成10周年(とメジャーデビュー5周年)を記念する、2010年11月3日の『Perfume LIVE @東京ドーム「1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11」』です。このとき、彼女たちは〈それまでの集大成〉を提示するモードにあったように思います。ライヴをとおして、これまでの軌跡も含めて〈これがPerfumeです〉と伝えようとしていました。だからライヴのスタートが、Perfumeに対する誓いの儀式のような「GISHIKI」であり、続いて2曲目が(そのミュージック・ビデオ内で彼女たちが文字通り〈階段・段階を上っていく〉)「シークレットシークレット」だったり、メタ・アイドル的なパフォーマンス「Perfumeの掟」を更新&復活させたり、ラストが「ポリリズム」だったのだと思います。
Perfumeだからできること
それでは、今回のドームツアーはそれと何が違うのでしょうか。大阪の京セラドーム2DAYSだけでなく、東京は平日の東京ドーム2DAYSです(余談ですが、平日の大会場のライヴは、集客力が強くないとなかなか打てません)
京セラドームで観た彼女たちのライヴは、やはり2010年の東京ドームとはまったく違いました。いや、〈これがPerfumeです〉と伝えようとしている点は変わりません。違うのは、いままででもっとも挑戦的なライヴを展開していることです。
いまだかつて、Perfumeにこのようなコンセプトのライヴはなかった。実は『LEVEL3』というアルバムの成り立ちにも依るのですが、今回のライヴは、Perfume史上初めての試みでもあります。
おそらく、今回初めてPerfumeを観る人も少なくないでしょう。テレビに映る3人しか知らない人もいるはずです。そういう人たちも含めて、あのライヴ作品を体験させるのは、それこそPerfumeにしかできないことです。
『LEVEL3』というアルバムに、思うところはあります。京セラドームのセットリストにも、「えーこの曲はもう役目終えてるでしょう……」と感じる曲もあります。
それでも、PerfumeがPerfumeらしくあることと、それはどこに起因するのか?が、とてもよくわかるのが今回のドームツアーだと思います。
さて、東京ドームではどんな光景を見せてくれるのか、楽しみです。