第25回 SONICMANIA2013レポート
2013年8月9日に開催されたオールナイトのダンス・フェス、SONICMANIAのレポートです。
Perfume 2013.08.09 SONICMANIA -SET LIST
1. Magic of Love
2. Hurly Burly
3. Spending all my time
4. ポリリズム
MC
5. Spring of Life
6. だいじょばない
P.T.Aのコーナー
7. チョコレイト・ディスコ
こちらで写真がたくさん観られますよ。
http://www.summersonic.com/2013/gallery/sonicmania.html
私がソニックステージに到着すると、すでに「Magic of Love」を演奏中(遅刻の理由:このブログを書いてた)。そして曲は終わってもそのまま4つ打ちのブレイクビーツが続き、ビートをキープした状態で「Hurly Burly」へと繋ぐ。おお、これはUltra Koreaでも見せていたダンス・ミュージック寄りのアプローチ! SONICMANIAはダンス・アクトも多いので、こういう路線も納得です。ちなみにこの日はハンドマイクではなく、ずっとヘッドセットマイクで通していたと記憶しています。
「Hurly~」をショート・ヴァージョンで披露して、お次は「Spending all my time」。「Magic~」からの繋ぎも含めて、これがPerfumeの最新モードなのでしょう。このSONICMANIAが(関東では)今夏最後のフェス出演でしたが、今年も数々の大舞台を踏んできた3人だけあって、ダンスのキレもダイナミズムも実にお見事。ヒロイックでほれぼれします。
そんな3人の雄姿を見つつ、もしかすると身・技・体ともに、いまがもっとも充実している時期なのかな…と、ちょっと儚い気分にもなりました(一般的に、サッカー選手の身体コンディションのピークが23~24歳あたりと言われるように)。もちろん、彼女たちはこの先も、さらに進化した姿を見せてくれると思います。
尺の短いフェスだし、ここらでMCかな、と思いきや3人がステージ中央に集まり、独特の組みポーズを決める。「ポリリズム」! 対バンツアー東京公演でもやっていなかったし、結構久しぶりに聴きました。
MCを挟んで「Spring of Life」。間奏部分では、バックの大型スクリーンにいつもの映像も(「LOVE」って文字がたくさん出るアレ)。いいよいいよー、ここまでバッチリですよ。そして「だいじょばない」。最初はカッコいい振付と思っていましたが、よく見るとコミカルな部分も結構ありますね。こういうアプローチも大歓迎です。
そしてP.T.Aのコーナーを経て、ラストは「チョコレイト・ディスコ」。盤石の展開で、当然大盛り上がり。Perfumeの最新モードと代表曲をバランス良く取り混ぜた内容で、コンパクトながら高い満足感のライヴだったと思います。終演後の、Perfumeを普段見慣れないお客さんたちの反応もフレッシュでした。
今回、SONICMANIAのPerfumeを見て思ったのは「洋楽中心でオールナイトの屋内ダンス・フェス」という、普段と異なるタイプの興行だろうと何だろうと、もはや国内におけるPerfumeは、ほぼ無敵であることです。
いまや大抵のイベントで、確実に数万人規模の観客を集めることができる。それはもちろん偉業なのですが、裏を返せば、国内では行き着くところまで行ったかな……とも感じます。
MC集
あ~ちゃん「今日は出てきた瞬間から、皆さんと気持ちがガッ!!と合ったのを感じました! でも、もっとシンクロしたい!もっとシンクロ率上げていきたい!」
あ「今日は短い時間ですが、楽しめるセットを組んできました」(ここでかしゆかが両拳を握って、小さくガッツポーズしたのを見逃しておりません)
のっち「(盛り上がる観客を見て)……いいと思います!」
の「かしゆかのお辞儀をご覧ください」
かしゆか「(丁寧なお時期)」
客「ウォオオーーーーッ!!」
か「お辞儀しとるだけなのに」
あ「ステージの後ろにむっちゃ白い煙が出てて、その匂いが……なんだろう、理科の実験でやった、ほら、お砂糖で作る、あの金色の……」
か「べっこう飴?」
あ「そう!ソニックマニアはべっこう飴の匂い!」
「だいじょばない」演奏後、PTAコーナーに。しかし3人とも息が上がっています。
あ「あー、息切れしとる」
か「3人ともテンション上がって、息切れしてしまった」
あ「息切れ最高!!!」
その他アクトの感想
◆The Stone Roses
2012年フジロックでの復活は本当に喜ばしかったですが、演奏は著しい中だるみもあったりと、手放しで絶賛できる内容ではありませんでした。それでも、今回はかなり改善されていました(←偉そう)
もっとも、1曲目の「I Wanna Be Adored」の時点で音がめちゃめちゃ&イアンも音外しまくりで絶句しましたけど、2曲目の「Elephant Stone」から良くなったように思います(「Elephant~」はイントロがCDと全然違っていて、オアシスみたいなギターのシンプルなコード・ストロークから入ったので、最初まったくわからなかった)
◆Steve Aoki
今回はZeddのキャンセルもあって、享楽的EDM路線を背負って立ったAoki。ローゼズの裏でしたが、場内は満員でものすごい盛り上がり。その理由として、とにかく下世話でド派手でアッパーなサウンドの強力さはもちろんですが、Aokiがステージ狭しと走り回り、客席にダイヴ、そして客と記念撮影、ステージ上からパイ(ドリフがコントに使うみたいな)をブン投げ、最前列のビキニ姉ちゃんの顔面に見事命中!とか、パフォーマンスの要素も大きいです。
でも、DJブースが無人なのに曲が繋がれていくのがDJライヴとしては意味不明ですし、途中で退場するお客さんも結構いました。音楽的には割と単調シンプルなのが原因かな…
もっとも、Aoki氏をDJではなくパフォーマーと位置付けるなら、完全にアリです!
◆Justice
EDMのショウって最初は超アガる!けど、ずっと聞いているとどうしてもダレてしまう印象があります。その点においてJusticeのDJは対照的で、ステージを走り回ったりせず(あたりまえ)起承転結のあるストーリー性や、意外な選曲で楽しませてくれました。オープニングは「ツァラトゥストラはかく語りき」。そして選曲の基本ラインはエレクトロで、ちょいちょいハウスやダブステップ、懐かし曲(Supremesとか)を挟む感じ。ステージに組まれた照明塔から照射される光がイカしてました。
◆余談と結論
遅刻してトップバッターの初音ミクをそっくり見逃したのが痛いです。そして現場でTwitterを見ていたら、参加者の方々の「もう体力の限界だ」「眠さが極限まで来た」「海浜幕張駅で入場規制中、帰れない」「始発の京葉線で今日最大の圧縮」など、ひとつひとつ重いツイートもなんともいえない味わいでした。
結論として、SONICMANIAめちゃ楽しかったです!
↑午前2時ころにして、SONICMANIA会場は早くも死屍累々
↑終演後。すでに朝。なぜなら午前5時だから
↑海浜幕張駅、入場規制中。みんな割と虚ろな目で待っていました