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R.E.P

Perfumeに特化した音楽ブログ/音楽に特化したPerfumeブログ

第15回 Perfume WORLD TOUR 1st at AX-KOREA(※ネタバレなし)

Perfume ライブレポ

Perfume初のアジア・ツアー、2012年11月17日の韓国・AX-KOREA公演を観ました。

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わざわざ海を渡ってまで参加した理由は、ふつうにソウルで遊びたかっ〈世界〉に照準を定めたPerfumeチームが、どんなパフォーマンスを展開するのか? そしてそのライヴは海外で受け入れられるのか?を体験したかったから。百聞は一見に如かず、です。

また、チケットがライヴ直前まで残っていて、気軽に買えたのも参加した理由のひとつでした。ただし、チケットが売れ残っている=「Perfumeは韓国で人気がない」とかいう判断は安直すぎです。なぜなら、韓国では〈チケットを購入してライヴに行く習慣〉が完全に定着してはいないから。その背景をちゃんと踏まえないと、今回のライヴの意義は見えづらいのではないでしょうか。

 

◆韓国にライヴのマーケットは存在するのか

これまで韓国のライヴ会場は〈スタジアム~アリーナ級の大箱〉もしくは〈ライヴハウスやクラブ〉に二極化していました。渋谷公会堂中野サンプラザのような中規模ホールが少ない、ということですね(聞くところによると、そういう会場も徐々にできてはいるみたいです)。

そして日本のようなホールでのコンサート文化がない代わりに、各テレビ局が主催する無料イベント(公開収録)があります。人気K-Popアクトがたくさん登場して、それぞれ短いパフォーマンスを披露するオムニバス形式のイベントが、韓国では一般的なコンサートとのこと。それをテレビで放映するわけです。

無料で観られるイベントが普通にあるなら、たとえワンマンライヴがあっても、「まあ収録で観られるから」と、なかなかチケットを買うには至らないでしょう。(ちなみに、日本で同様のイベントがある場合、イベント規模の差などはあれど、お客さんは1万円前後の高額なチケットを買わなくてはいけませんね…)

 

◆韓国には有料のワンマンライヴはないの?

もちろんあります。ただし東方神起や少女時代、BIGBANGにSUPER JUNIORや2PMなど、一握りの人気アクトしかワンマンライヴはできません。

Perfumeの韓国公演は、その手強い市場(しかもアイドル大国)に、日本のアイドルが斬り込んでいく構図です。しかもチケット価格はかなり高めの88,000ウォン(日本円で7800円程度)で、これは同日に行われていた東方神起のアリーナ公演と同額。韓国でこの金額設定は、日本人の金銭感覚で例えるなら〈チケット1枚で1万円〉という感じでしょうか?

ここまでの文脈を踏まえると、今回のアジア・ツアーにおける韓国公演は〈日本から近いし楽勝〉なんてことはなく、意外と成功へのハードルが高いライブになるのでは?というのが事前の予想でした。

 

◆ ネタバレはありません

そして迎えたライヴ当日……ですが公式より〈ネタバレ禁止〉のお触れが出ているため、以下、簡潔に書きます。詳細はまた24日以降に(?)

 

・オープニングの演出が完璧。この1曲だけでも来た甲斐があった

・セットリストはかなり興味深い流れ。あの曲の意味合いも復活

・ライヴハウスでの純粋なワンマン公演はGAME TOUR~渋谷AX以来だが、3人の踏んできた場数や経験値が当時とは段違い。ゆえに圧倒的にフィジカルでパワフル

・観客の反応を見る限り、やはりノン・ヴァーバルなダンス・パフォーマンスが訴求力高し

・韓国のファンはとにかく情熱的で、まっすぐで、会場は凄い盛り上がり

・自分の回り(スタンディングAブロック)では現地ファンと日本からの遠征組で6:4くらい?

 ・白人や黒人の観客がちらほら

 

そして気になる動員ですが……蓋を開けてみれば、チケットはソールドアウト日本語を理解してくれる現地ファン(!)と、日本からの遠征組(私も含む)が会場の多くを占めていたように感じました。3人のMCも、日本語でほぼ通じていた模様。韓国人のお客さんに日本語→ハングルの通訳をしてもらっていたのもおもしろかったけど、やはりいきなりでは難しかったようですね。

そんなこんなで、ライヴそのものにアウェイ感はほとんどなかったし、終演後のグッズ売り場には現地のお客さんがたくさん並んでいました(グッズも安くないのに)。AX-KOREA公演は大成功に終わったのです。

 

◆韓国公演を終えて

今回の大成功には、韓国で屈指の親日派なお客さんが集まってくれたことが大きいです(そしてもちろん日本からの遠征組も)。そういう意味では〈欧米進出の試金石〉というより、日本ツアーの延長線上にあったと言えるかもしれません。

とはいえ、民族性や商習慣の異なる現地スタッフとの交渉や、機材手配などは実にハードでしょうし、そんななかあれだけのライヴを作り上げたスタッフの皆さんには頭が上がりません。本当にお疲れ様です。

そして何よりも、現地ファンの「来てくれるのをずっと待ってたよ!!」というムードが凄くて、胸に迫るものがありました。こういう空気を世界各地で醸成できたなら、もうそれだけで海外進出の成功は約束されたようなものでしょう。

もちろん、それだけじゃビジネス的な成功とイコールにはなりません。でもこの日のライヴを観て、やっぱりPerfumeならもっともっと先へ行けるんじゃないかな、と思った次第です。

 

しかし、もう書きたいこと書いたし、ネタバレレポは気力が続いたら上げます(笑)